高次脳機能障害者と働く2020
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ジョブコーチ支援を活用して倉庫内作業で就職した事例実践編事例 ❷そういえば安森さんは いつもメモのような ものを持っていますね高次脳機能障害者の多くが メモを活用しており、これを一般的にメモリーノートと いいます。記憶を補う重要なツールとなります事務的な連絡や当日のみの業務連絡などがあるときは安森さんのメモリーノートを確認してください間違っているときは修正する内容を伝えてください植村主任が伝えたことを安森さんが適切に理解しているかの確認にもなりますそうですか…他人の手帳を のぞき見している ようで気が引けてしまいますね…しかし、大事なことや指示したことが間違って認識されたり忘れられたりしてしまうことは、会社にとっても安森さんにとっても避けたいことですよねそのためには指示を出す方の確認が必要なのです安森さんは メモリーノートを ご家族にも、友人にも 私たちにも見せて くれていますよ そこから話題が 広がるんですそう、視点を変えて メモリーノートを一種の コミュニケーション ツールと捉えてみては いかがでしょうかいずれにしても、安森さんは障害によって一度覚えたこと でも忘れてしまったりミスが 出やすい傾向があるので 根気強く繰り返し説明して いただくようお願いしますわかりましたその後植村主任の丁寧な指導と阿波ジョブコーチのアドバイスにより安森さんは少しずつ作業を習得していきましたたしかにはじめはそうかもしれませんね※メモリーノートの詳細はP48を参照43

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