高次脳機能障害者と働く2020
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ジョブコーチ支援計画書【中田さんへの支援内容】・複数のことに対して同時に注意を向けることが苦手ですので、優先すべきポイントを明確にして、一つずつ作業を処理できるように支援します。・口頭で聞いたことは忘れやすいので、必ずメモを取り、上司に確認してもらう流れを固定化します。・見通しをもって作業することが苦手なため、1日のスケジュール表の作成を提案し、作成の仕方をアドバイスします。・疲れやすく、それがミスにつながりやすい傾向があります。定期的に小休憩を入れることを提案します。【ハッセー化粧品への支援内容】・中田さんの特性を踏まえた職務内容について、他社事例の情報を提供しながら一緒に検討します。・指導方法について、実際の場面を通じてアドバイスします。(「指示出しの仕方」、「作業における判断基準の統一」など)・中田さんのスケジュール管理について、スケジュール表の活用を提案します。・ミスを防止する一つの対策として、定期的に小休憩を取ることを提案します。【支援の進め方】○支援開始当初は週に2~3回訪問し、段階的に支援頻度、支援時間を減じていきます。○支援後半は2~3週間に1回程度訪問し、中田さんの状況と雇用管理の状況について確認、アドバイスを行います。実践編事例 ❺身体障害者として就職したがうまく仕事ができず、後に高次脳機能障害があると判明し、支援機関のサポートを受けながら課題が改善された事例・・・というわけで ぜひジョブコーチ支援を 活用したいと思っていますわかりましたそれでは後日職場の 様子を見学させて ください今後の職務内容などについて相談していきましょう刈谷カウンセラーはハッセー化粧品に出向き中田さんの担当する職務を寺島室長と一緒に検討しました相談の結果、刈谷カウンセラーが作成した「ジョブコーチ支援計画書」に沿ってジョブコーチ支援を実施することとなりました刈谷カウンセラーこのような計画で進めたいと思います69

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