就業支援ハンドブック
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106 第2章 就業支援の実際(事例)1)施設の沿革と周辺地域の状況 就労移行支援事業所(創)シー・エー・シーは、平成15年1月に精神障害者通所授産施設として設立した。開設当初から一般就労を目的とした活動内容を実施し、就業準備プログラムと、就職活動および就業継続のための相談・支援サービスを提供している。平成21年には障害者自立支援法による多機能型の就労移行支援事業へと移行した。他に就労継続支援事業B型の施設を併設している。施設の名前の由来は、Challenge And Createの頭文字をとり、「働くことに挑戦し、働く場や生きがいを創造しよう」という意味を込めている。また一般就労に向けた利用が意識されるよう、企業のような名前とした。 当施設は神戸市(令和2年10月1日現在人口151万6千人の政令指定都市)中央区に位置し、施設の最寄り駅はJR神戸駅、私鉄の各駅、市営バス停留所それぞれから徒歩10分圏内である。周辺は官公庁、商業施設、企業、住宅が混在している。地域の社会資源は、総合病院精神科、精神科病院、精神科診療所が多数あり、いくつかの医療機関ではデイケアやデイナイトケア、訪問看護も行っている。精神障害者が主に利用している地域活動支援センターや就労継続支援B型事業所、グループホーム、障害者地域生活支援センター等、社会福祉施設も多数点在している。また労働機関である労働局やハローワークは徒歩圏内、地域障害者職業センター、障害者就業・生活支援センター、その他の行政機関も公共交通機関を使用して30分以内にあり、利便性の高い立地となっている。 当施設のある神戸市は知名度の高い観光都市である。ファッション、グルメ、そして国際色豊かな商業地域と、文化や自然を楽しむ観光地がある。中心部にほど近い人工島や海岸線、そして郊外の地域は様々な企業の工業地帯となっている。ハローワークにおける障害者求人は、事務職やサービス業関係が多い。市内には15か所の特例子会社がある(令和2年8月現在)。第1項 施設の概要第2節 就労移行支援事業所における支援の実際~就労移行支援事業所(創)シー・エー・シー~

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