就業支援ハンドブック
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3)「働く生活」と定着にむけて 採用選考への応募を軸とした現場実習を組んでいくことで、生徒の目標への意識は明確になり、何を努力すべきかがわかりやすくなる。 在学中にできる最初の定着の支援として、本人が「この会社に入りたい!」と強く思って4月を迎えることと捉えることができる。 AさんもM社という目標を自分で決めた。「ほんとうにいいのか?」と確かめた2回の現場実習とハローワークでの求職登録でその気持ちを強め、実習でもらってきた「宿題(今後成長するための課題等)」に授業で磨きをかけてきた。 自分の目標を持つと、彼らは必ず努力していく。コミュニケーションに苦手意識を強く持つAさんも、学校・ハローワークの面談や面接練習を経けるべき社会生活習慣のチェックリスト)」や面接練習を経て培った力をもとに、選考を受けて、採用内定を勝ち取っていく。 第3節 特別支援学校における支援の実際 129図6 志村スタンダード(中級編)分野観点報告連絡相談立場を考えて業務を進められる身だしなみ衛生やマナーにかなった適切な身だしなみができる礼儀やマナーにかなった態度や言葉遣いができる言葉遣いコミュニケーション健康やスケジュールを自分で管理して生活が送れる自己管理遅刻や欠席の時に連絡ができるか。業務の終了時や変化があったときに報告ができるか。必要な手続きや書類提出などを面倒くさがらずにできるか。新しいことに取り組もうとする時や自分で判断できない時に適切な人に相談できるか。はみがき、入浴、洗顔、洗髪などがきちんとできて、体を清潔にしているか。清潔な下着や衣服を身につけているか。制服を正しく着用し、日ごろから洋服や靴の手入れをしているか。日ごろから、髪やひげ、つめなどを望ましい状態に整えているか。適切な時期に、理容室や美容院に行って髪を整えているか。直接の知り合いだけでなく、来客などにもきちんと挨拶ができるか。あらたまった場においては、ふさわしい言葉遣いができるか。指示を受ける時や話し合い中に姿勢を良くしていられるか。自分の思いと違う事態に出会っても、落ち着いて行動できるか。周囲が不愉快になるような言動(電話やメールも含む)をしないか。相手や場所、時間にふさわしい話題の会話ができるか。十分な睡眠時間を確保できるように就寝しているか。適切な分量や種類の食事を定期的に取れるか。必要なことをメモに取ったりして、物忘れの防止ができているか。週・月・年間の予定を理解して行動しているか。必要な服薬や通院を自力でできるか。いらいらしても、人や物に当たらず、感情をコントロールすることができるか。改善点を指摘された時に、進んで改善しようとするか。項目自己評価担任評価

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