就業支援ハンドブック
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第1章 第1節6 第1章 就業支援のプロセスと手法 ③ プランニング(支援計画の策定) プランニング(planning)では、アセスメントの結果を総合して、利用者の目標を設定し、それを達成するための就業支援の内容、方法、期間などについて検討を加え、個別・具体的に明文化された支援計画を策定する。支援計画は、一般に支援者が素案を作成し、関係者や利用者本人、家族なども参加して、ケース会議によって決定するというプロセスを経る。しかし、最終的な決定は、利用者自身が行うものという理解が一般的である。支援計画の策定にあたっては、利用者本人に充分に説明し同意を得ること(インフォームド・コンセント,informed consent)が肝要であり、支援者の意見を押しつけることのないよう留意する必要がある。また、支援機関の内部はもとより、利用者本人、家族、企業等も含めた外部の関係機関で活用されるに足りる内容を盛り込むことにより、支援が効果的かつ効率的に実施されるよう留意する必要がある。 2)職業準備性の向上のための支援 職業準備性とは「個人の側に職業生活を始める(再開も含む)ために必要な条件が用意されている状態」をいう。 職業準備性の向上のための支援には、職業に必要な技能や知識を習得する訓練である職業能力開発(職業訓練,vocational training)と、職業に向けての準備性を高めるための訓練である職業前訓練(prevocational 図4 アセスメントとプランニングのイメージ能力・適性など利用者についての評価労働市場・職場等の環境に係る評価プランニング(支援計画の策定)アセスメント支援体制に係る評価

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