就業支援ハンドブック
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  職業リハビリテーションとは、国際労働機関(ILO)第159号条約(障害者の職業リハビリテーション及び雇用に関する条約)による定義において、「障害者が適当な職業に就き、それを継続し、かつその職業において向上することができるようにし、それにより障害者の社会への統合又は再統合を促進すること」とされている。 つまりこの定義において職業リハビリテーションは、障害者の社会への統合の手段であり、適当な雇用の継続とその向上を支援することと捉えることができる。 また、日本国内においては「障害者の雇用の促進等に関する法律」において、その定義がなされており、「障害者に対して職業指導、職業訓練、職業紹介その他この法律に定める措置を講じ、その職業生活における自立を図ることをいう」(第2条第7号)とされている。この定義では、職業リハビリテーションの措置として、職業指導、職業訓練、職業紹介が例示されているが、職業リハビリテーションの措置はこれらに限られるものではなく、障害のある求職者の希望や特性把握等の情報収集から始まり、就職後の職場適応、職場定着に係る支援に至るまでの措置が広くこれに該当するものである。 なお、職業リハビリテーションに関する学術的な理論体系に関しては本書271ページ以降に参考図書等を掲載しているのでそちらを参考にされたい。138 第3章 就業支援に必要な考え方◇職業リハビリテーション◇■コラム⑥ 

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