就業支援ハンドブック
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3)経済のグローバリゼーション(環境変化への柔軟な対応) 経済のグローバル化とは、国の枠を越えて世界が一つの国のように取引が行われるようになることである。それによって、企業は厳しい競争に晒される反面、世界中を市場とする飛躍のチャンスにもなっている。  また、グローバル化は経済全体では利益があっても、一部の企業に利益やデータが偏在するなどの問題も生み出す。しかし、資本主義経済は成長することが前提となっており、企業は常に競争に勝つための努力を行っているので、経済規模と効率を追及する上でグローバル化は避けられない。 それゆえ、企業では持続的成長や新規業務開拓のための不断の努力が続けられている。特に、人材の確保、能力開発には力を入れている。多様な人材を集め、相互に刺激を高めることによって能力を最大限に引き出し、社外との交流・アイデアの交換を通して創造力を磨いている。いわゆるダイバーシティの考え方の浸透である。1)働き方改革について ① 働き方改革の背景と全体像 2019年4月1日より、通称「働き方改革関連法」が順次施行されている。そもそもの働き方改革の背景であるが、日本の経済成長の支障となっている要因として、前項でも述べた少子高齢化や生産年齢人口の減少といった活用が想定される。(※1)ICT:「Information and Communication Technology」の略称で情報等新技術を使い人とインターネット、人と人がつながる技術のこと。 以上のように、今企業を取り巻く環境変化はとても激しくかつスピードが速い。既存のビジネスモデルが一夜にして陳腐化することもあり得る。このように、企業は環境の変化に柔軟に対応すべく生き残りをかけて大きく変貌しつつある。第2節 企業の視点の理解 155第3項 働き方改革と人事制度の見直し

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