就業支援ハンドブック
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1)利用者第一 支援者が心に留めるべき最も根本的な原則は、利用者をあるがままに受容し、利用者の利益を最優先に考え、利用者の立場に立ったサービスを行うことである。 法律、通達、マニュアル等は、サービスを提供するに当たって、その内容や方法の基本となるものであるが、利用者(障害者、家族、企業、関係機関の担当者等)は一人ひとり個性があり、ニーズも多様であること、利用者をとりまく地域の環境も日々変化していることから、サービスの方法や内容はこれに合わせて工夫する必要がある。マニュアルを重視しすぎて、サービスが杓子定規になっていないか、事務処理に追われてサービスが二の次になっていないか等、サービスの方法や内容を振り返ることにより、利用者本位のサービスに努めなければならない。 2)インフォームド・コンセント このような利用者本位の立場から、就業支援は、インテーク、アセスメント、プランニングをはじめとする各プロセスにおいて、インフォームド・コンセント(説明と同意)の考えに基づいて実施する。支援者は、事前に利用者に対して支援内容、支援計画等の必要な情報を適切な方法で分かりやすく説明し、同意を得たことを確認したうえで支援を実施しなければならない。  ここでは、就業支援のプロセスの第1段階であるインテーク、アセスメントおよびプランニング(支援計画の策定)の基本的な考え方、具体的な方法、ポイント等について実践に即して説明する。  第2節 職業に関する方向付けのための支援 9第1項 インテークからプランニングまでの基本的な考え方第2節 職業に関する方向付けのための支援  (インテークからプランニング)

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