就業支援ハンドブック
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     (ロ)躁病エピソードの基本症状 気分が高揚する、開放的になる、あるいは怒りっぽくなる状態の程度が異常に強く、さらに持続的なまま1週間以上続くことである。この気分の障害が存続する期間中、以下の項目の3つ以上が継続し、しかも顕著である(この気分の障害が怒りっぽい気分だけの場合、以下の項目の4つ以上が必要)。214 第4章 就業支援に必要な知識   ロ.各気分エピソードの基本症状    (イ)大うつ病エピソードの基本症状 抑うつ的な気分と何事についても興味・関心や楽しさを感じられなくなってしまうことである。以下の①~⑨のうち、①、②の1つは必ず存在した上で、以下の他の症状と合わせて5つ以上に達し、かつその症状が、2週間以上にわたって、ほぼ毎日続くことが求められる。おり、DSM-Ⅳ-TRでは、各病相を大うつ病エピソード、躁病エピソード、軽躁病エピソード、混合性エピソードの各気分エピソードに分類し、各エピソード基準に該当するかどうかを判断し、診断の結果、障害名がつけられる。 以下、DSM-Ⅳ-TRの各気分エピソードの詳しい診断基準については、当該書を参照のこと。①抑うつ気分(ほとんど1日中続く)②興味または喜びの著しい喪失(ほとんど1日中続く)③体重あるいは食欲の変化④睡眠障害(不眠もしくは過眠)⑤無価値感あるいは自責感⑥ 自殺念慮(反復して起こる)あるいは自殺企図ないし明確な自殺計画⑦疲労感あるいは気力の減退⑧思考力や集中の減退あるいは決断困難⑨精神運動性の焦燥(イライラ落ち着かない)もしくは抑制(動きが少ない)

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