就業支援ハンドブック
224/300

216 第4章 就業支援に必要な知識    (ロ)気分変調性障害 2年間以上の期間、抑うつ気分のある日が多く、しかし抑うつ気分が大うつ病エピソードに至らない症状をいう。   ニ.双極性障害 一生のうち、再発を繰り返す症例が 90%以上を占めるため、再発予防が治療上、重要である。うつ状態の期間の方が躁状態よりも長く、多くの双極性障害の患者が「大うつ病」だと見なされている一因となっている。    (イ)双極Ⅰ型障害 1回またはそれ以上の回数の躁病または混合性エピソードが存在する症状をいう。    (ロ)双極Ⅱ型障害 少なくとも1回の大うつ病エピソードと、少なくとも1回の軽躁病エピソードが経過中に生じる症状をいう。    (ハ)気分循環性障害 2年間以上の期間、複数の軽躁病エピソードと大うつ病エピソードには至らない抑うつ症状を示す時期の存する症状をいう。   ホ.一般身体疾患による気分障害と物質誘発性気分障害 気分障害をきたす頻度の高い一般疾患として、内分泌疾患(クッシング病、甲状腺機能低下症)、悪性腫瘍(膵臓癌)、パーキンソン病、脳血管障害、全身性エリテマトーデスなどがある。 気分障害をきたす頻度の高い投薬としては、副腎皮質ステロイドとインターフェロンが挙げられる。エピソードが存在しない症状をいう。

元のページ  ../index.html#224

このブックを見る