就業支援ハンドブック
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24 第1章 就業支援のプロセスと手法図6 職業リハビリテーション計画(記入例)氏名:○○ ○○【現状と支援の方向性】新規の就職に向けた支援 障害特性から場面に応じた言葉遣いや態度を選択することや、作業指示に対して注意を向ける等の対応には課題がある一方、一旦定着した手順を守り、確実に作業を行う意識は非常に高いと思われます。ご自身のこれらの特徴を踏まえた、職場での配慮事項や職場で活用出来る工夫を支援者とともに検討することで、更に力を発揮出来るようになるでしょう。 また、今後については一般就労を希望されていますが、これまで働いた経験がないため、就職に対する不安を持たれているようです。例えば、新たな場面や対人関係に関する苦手意識について、対人関係のスキルを事前に練習することで、対応がより円滑になるように考えられます。 このため、就職活動に向けた準備のための取組みと、職場で必要な配慮事項の検討を進めていけるとよいでしょう。具体的目標職場準備支援での作業支援や発達障害者就労支援カリキュラムを受講し、職場での配慮事項や職場で活用できる工夫を検討します。職業準備支援を通じて、自分自身の特徴や働く際の条件を整理した上で、具体的な求人票をもとに、求職活動を進めます。就職後、安定した職業生活が送れるよう、困りごとが出てきた場合は早めに対処を検討します。【留意事項等(配慮事項・特記事項)】●職場における留意事項図や絵等の視覚からの情報が理解しやすい反面、目の疲労が顕著に現れる場面があります。作業の合間や休憩時に、ぬれタオル等をあて目を休めることが効果的なようです。●支援を行う上での留意事項初めての場面や状況が苦手なため、なるべく事前にご本人に説明すること、説明内容が正確に伝達されたかどうか、その後のご本人の発言や行動により確認することが重要です。理解に不足があった場合は情報を補足すること、事前にその場面を仮想で体験することも有効です。●その他精神障害者保健福祉手帳を現在申請中であり、○月に取得予定です。※上記の職業リハビリテーション計画の内容は、支援の進捗状況やご希望を踏まえて、協議により修正・変更 することができます。〃Ⅲ 職業リハビリテーション計画障害者職業センターが提案する支援内容職業準備支援個別カリキュラムに基づき、左記の目標について、8週間の支援を実施します。関係機関に対する情報提供職業準備支援の期間の後半には、ご本人の障害特性や希望を踏まえた職業相談や求人開拓が円滑に進むように、ハローワークの専門援助部門の窓口で定期的な職業相談に同行します。ジョブコーチ支援職業準備支援終了後、就職時に事業所に必要な配慮を得ることが出来るよう、職場に直接出向いて実施する、ジョブコーチによる支援を行います。関係機関に対する情報提供ご自身の障害特性を理解するために、発達障害者支援センターが行う障害特性を理解する相談やグループワーク等の専門的な支援が必要と思われます。利用する際には、当センターでの支援状況をご本人の同意のもと、必要に応じ提供する、発達障害者支援センターの初回面接に同席する等の支援を行います。協力を求める機関及び内容等作成日:○年 ○月 ○日作成者:○○ ○○   ハローワーク○○:職業相談、職業紹介○○職場適応援助者助成金(訪問型)認定法人:ジョブコーチによる協同支援○○発達障害者支援センター:障害特性の理解に係る支援

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