就業支援ハンドブック
5/300

テキストの必要性の指摘を受け、当機構の障害者職業総合センター(千葉市)において実施してきた人材育成事業、支援技法等の研究・開発の成果および各都道府県に設置している地域障害者職業センターでの障害者、企業に対する支援の実践を基に、平成 21年3月、就業支援に関する入門書として発行された。 本書の構成としては、外部の有識者、実践者の方々から内容や構成等についてのご意見を伺ったうえで、障害者職業総合センターに設置した作成委員会において、これから就業支援の知識、経験を深めようという方が読み進めやすい内容、構成とした。 第1章では実践に直接結びつきやすい内容として、具体的な支援方法、支援のポイント等、支援ノウハウについてまとめ、第2章はそれを踏まえた就業支援機関における実際の支援事例をご紹介している。さらに、実践に向けた支援ノウハウの理解がより確実に行えるよう、第3章においては就業支援における基本的な考え方について解説している。また、第4章においては実践の広がりに応じて必要となるであろう各障害に関する諸特性や就業支援に関連する制度等を概括している。 なお、本書においては、用語はできる限り統一することとした。本書のタイトルも含め、「就業支援」という用語を使用しているが、これは、企業における雇用に向けた支援、企業での雇用の継続のための支援を指すものとして使用している。「就労支援」、「職業リハビリテーション」といった用語と厳密に区別している訳ではないが、「就労支援」は、雇用関係の成立を前提としない福祉施設等での活動も含むイメージもあること、「職業リハビリテーション」は、福祉、医療、教育等の分野の方には馴染みが薄い場合もあることから、本書では基本的には「就業支援」に統一することとしている。また、雇用の場面は民間企業に限られるものではなく、地方公共団体、学校等も含めた広い場面が想定されるが、本書においては、これら雇用される場を「企業」と総称している。 今般、昨年度に引き続き「就業支援ハンドブック」を発行した。本書が就業支援の入門書として、各分野での障害者の就業支援に携

元のページ  ../index.html#5

このブックを見る