就業支援ハンドブック
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88 第1章 就業支援のプロセスと手法4)家族への支援 ここでは支援対象者にとって、最も身近であり影響力を持つ支援者である家族について取りあげる。支援者にとって、対象者の家族は同じ支援チームの一員であるが、同時に支援対象でもある。 同じチームの一員としてとらえるとき、家族はとても重要な役割を担う。我々の生活は日中(職場)と夜間(家庭)に大別することができるが、後者を共に過ごすのが家族であり、また、就職するまでの支援対象者の情報を最も有しているのも同じく家族である。このようなことから、家族にしか行えない支援や、家族しか知り得ない情報が存在する。そのため、家族を抜きにした支援は困難であると言える。 では次に支援対象としてとらえるとどうだろうか。支援対象者の日中の様子について、家族がどの程度知り得るかということを成長とともに考察すると次のようになる。表4 成長過程における情報共有ツールの考察一般保育園、幼稚園小学校授業参観、連絡帳、プリント中学校授業参観、連絡帳、プリント高等学校プリント、3者面談 (進路相談)大学、福祉施設等送迎時の伝達、参観情報量:非常に多い情報量:多い情報量:普通情報量:少ない大学情報量:なし授業参観、連絡帳、プリント、送迎時の伝達情報量:非常に多い授業参観、連絡帳、プリント、送迎時の伝達情報量:非常に多い授業参観、連絡帳、プリント、3者面談 (進路相談)情報量:非常に多い福祉施設等保護者会、連絡帳、面談情報量:非常に多い福祉(特別支援教育)送迎時の伝達、参観情報量:非常に多い

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