就業支援ハンドブック実践編
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図1 実習評価票本人の言動や行動の状況施設側のモニタリング事務職に就職したい・ 事務作業系の検査での結果は芳しくなく、集中力の持続にも問題がある。・ 特に書字が汚く、他者が読み取るのが難しいレベル。気を付けて書くことを、その都度声かけすれば、何とか読み取れる文字で書けた。滑舌をよくしたい・ 早口でせわしないしゃべり方をしており、聞き取りにくい滑舌である。・ 構音も怪しいかと思われるほど聞き取れないこともある。聞き取りも怪しいので、ボイスレコーダーを使って、本人にも滑舌の悪さを意識してもらうこととした。(4) 体験利用後のケース会議① 所内ケース会議(受け入れ検討会議)施設長、サービス管理責任者、就労支援員をメンバーとした所内ケース会議を開催し、Aさんの受け入れについて検討した。Aさんと家族のニーズ、関係機関との連携状況等を考慮しつつ、体験利用等におけるアセスメント結果により支援計画を検討した。なお、検討ポイントは下記のとおり。① 通所及び所内において、Aさんが安全に過ごせるかどうかについて② 体験利用後のAさん及び家族の当施設に対する希望の変化について③ 高次脳機能障害に起因する職業上の課題と対処方法について上記①については特に問題はなく、上記②についても、体験後の感想において当施設の利用を強く希望されていた。上記③については、職業上の様々な課題はあるものの、当施設での訓練による改善がある程度可能であると判断した。第2章 事例4 各種検査、体験利用プログラム等によるアセスメントとプランニング98第2章 事例4

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