就業支援ハンドブック実践編
124/148

<本人の目標>1 ミスなく作業を行う2 あいさつ、返事、報告、質問を適切に行う3 休まず、遅刻せず通所する4 困った時、悩んだ時に母親やB事業所に相談する<支援員の役割>B事業所:上記1~4に向けて作業指導、ビジネスマナー指導、相談を実施センター:月に1度B事業所を訪問し状況観察、適宜情報交換※ 3か月後にケース会議を行い今後の方向性を再検討する※ 就労移行支援のためのチェックリスト(以下「チェックリスト」という。)をケース会議の資料とする(2) 就労移行支援事業所からの情報収集B事業所の利用から3か月後、B事業所においてAさん、ワーカー、B事業所担当支援員にてケース会議を実施したPoint15  。ここでは、B事業所が記入したチェックリストを基に、Aさんの目標達成度合いを確認した。なお、チェックリストを作成するに当たっては、ワーカーからも月1回のB事業所訪問で気づいた点などを事前に伝達したPoint16  。Aさんには、自分の強みと課題点をイメージできるよう「職業準備性ピラミッド(図3)」に、アセスメントの結果を記述してもらった(できていることを塗りつぶしてもらう)Point17  。●印は就労のセールスポイントとしてハローワークや会社にアピールできそうなこと、それ以外はAさんが引き続き課題として取り組む必要があることとし、Aさんと支援者間で情報共有をした。予定していたアセスメント期間が終了するタイミングでケース会議を実施することにより、収集した情報や今後の方針などを支援者間で情報共有することが重要です。15 作業場面におけるアセスメントについては就労移行支援事業所が主たる役割を担っていますが、その間障害者就業・生活支援センターが気づいた情報については適宜就労移行支援事業所と共有し、就労移行支援事業所が作成するアセスメント結果や記録に反映してもらうことによって、より深みのある情報収集が可能となります。16 アセスメントで得た情報を図3のように視覚的に取りまとめることによって、関係機関の共通理解を深めることができます。また、本人に記入を依頼することによって、本人自身の自己理解の促進にも役立ちます。17 第2章 事例5 就業支援ネットワークを活用した情報収集によるアセスメントとプランニング118第2章 事例5

元のページ  ../index.html#124

このブックを見る