就業支援ハンドブック実践編
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B事業所を活用して情報収集したこと(前述の①~④に当てはめて整理)●印:就労のセールスポイントとしてハローワークや会社にアピールできそうなこと△印:引き続き課題として取り組む必要があること① 「実際の作業における遂行力」● 箱詰め作業は安定して遂行できている△ ピッキングは、量が多くなると焦ってミスがあった△  喫茶サービスについて、清掃は丁寧だが時間が掛かる、接客は緊張感が高く落ち着きがない、盛付は焦ってしまうことが多い● 個別の単純作業ではムラなく安定して遂行できている△ 段取りを組み立てることは難しい△ 全体的に作業手順を覚えるまでに時間がかかる△ 一度失敗をしてしまうとミスが連鎖しやすい△ 周囲の人が気になってしまい、目の前の作業に集中できないことがある△ 早く作業をやろうとして、焦ってしまう様子がある② 「集団場面でのコミュニケーション力」●  通所開始時は自分から挨拶をすることはなかったが、講座や日々の指導を通して、今はできるようになっている● 慣れた職員、利用者とは自分から意思表示や会話に参加することができている● 失敗や間違いを指摘後「すみませんでした」とすぐに謝罪、報告することができる△ 指示に対して「はい」がパターン化されており、実際には指示を理解していないことがある③ 「ブランクによる基礎体力や労働習慣への影響」● 正当な理由のない遅刻、欠席はなし● 作業内容に応じて着替えを用意するなど、身だしなみや衛生管理は良好● 1日6時間の(立位)作業ができている● 作業時間、休憩時間の区別ができる。時計を見て自発的に作業準備ができる④ 「辛い時等の本人の意思表示と家族に期待できるサポート体制」● 母親と相談しながら必要なものを購入することができている※ 通所中には大きく悩みが生じる場面は無かった。支援員とのコミュニケーションは積極的であった。⑤ その他● 少しずつ障害のことを理解し始めている● 利用当初に比べ、自信がついたのか作業やコミュニケーションに積極的になっているAさんの就職に対する考え方やB事業所利用に係る感想等・ 最初の1か月は緊張したが、徐々に慣れた。他の利用者とも話せるようになった。・講座が分かり易くて、勉強になった。・作業は箱詰め、ピッキング、掃除等がやり易かった(自分のペースでできる)。・ 早く作業をしないといけない、ミスをしてはいけない、周囲に足並みをそろえないといけない等を考えてしまうが、慣れるにしたがって落ち着いて作業ができるようになった。・最初は疲れたが、今は疲れは溜まっていない。事例5 障害者就業・生活支援センター 軽度知的障害119第2章 事例5

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