就業支援ハンドブック実践編
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障害(特性)について・ Aさん、母親ともにB事業所の利用を経て、Aさんの強みと課題に関する理解が深まってきている。【強み】・ 作業に対する意欲や挨拶等、基本的な労働習慣は身についている。・ 教育することで言葉遣いや報告等も実践できていた。・ 通勤上の制限はない。・ 生活リズムや健康管理面で大きな課題はみられない。【課題】・ 作業については単純反復の箱詰め作業以外でミスがみられた。・ B事業所勤務中は大きなストレスは無かったが、生じた際に家族や支援者に上手く発信できるかは不明。※ 別紙「職業準備性のピラミッド」を参照今後の支援について・ 作業適性以外の部分の状況把握は終了し、就職活動が開始可能と考えている。職業評価を利用することで、作業の正確性、スピード、理解力等を確認し、事業主に配慮を依頼することや支援によってカバーできるとことを整理した上で、具体的な就職活動を進めたい。職業センターからは、複数のワークサンプルを実施することで、身体的な機能面から作業の理解力等の情報処理面の傾向を整理する旨の提案があった。また、ワーカーもAさんの特性を詳細に把握できるよう職業評価の場面に同席し、行動観察をすることとしたPoint21  。本事例では、B事業所にワーカーが定期訪問してAさんの状況を確認しており、職業評価の作業検査場面にもワーカーが同席をしています。これによって、作業や検査の内容、支援者の関わり方等、どのような環境においてアセスメントされたのかを把握することができ、他機関からのアセスメントのフィードバックを理解しやすくなることやフィードバックに対して詳細な確認や質問等を行えるようになります。21 <実施した作業検査>・GATB器具検査・ピッキング・ワッシャーの選別・力一ド分類・水道蛇口の組立・分解※一部清掃も実施事例5 障害者就業・生活支援センター 軽度知的障害123第2章 事例5

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