就業支援ハンドブック実践編
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・ 就労状況を適宜家庭に連絡する。父親にもAさんが頑張って就労している状況を伝える機会をタイミングよく設定する。・ 将来的な一人暮らしについては、就労が安定したことを見極めた上で生活支援センターを紹介し、助言が得られる環境をコーディネートする。 図4 就労アンケート 図5 プロフィール票6 プランニング後の経過就職活動を開始して2か月後、ある事業主からハローワークに雇入れの相談があった。事業主はこれまで障害者雇用の経験がなく、雇入れに対して不安を抱えていたため、ハローワーク、職業センター、センターの3者で職場訪問を実施することにし、支援制度の説明や職場環境の見学等を行った。その企業は倉庫内作業を持っており、その中でも格納、ピッキング、荷出し、梱包等の作業は採用する障害者の特性に合わせた配置が可能とのことだった。ハローワーク、職業センター、センターはAさんにマッチする職場環境と判断し、センターからAさんに連絡をし、企業の職場環境、仕事内容について情報提供を行った。Aさんからは「ぜひやってみたい」との希望を確認できたため、採用面接に臨み、職業センターのジョブコーチ支援を活用しながらトライアル雇用を活用して働くことになった。なお、採用面接時に、事前に作成したプロフィール票を事業主に提出し、必要な配慮を依頼している。トライアル雇用の初期段階から、職場で起こることについての支援はジョブコーチが中心となり、職場外での支援についてはセンターが行うように役割を分化し、それぞれの支援を共有するようにして取り組んだ。しかし、職場内の支援をジョブコーチだけに任せるのではなく、Aさんの状況把握、支援策の事例5 障害者就業・生活支援センター 軽度知的障害127第2章 事例5

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