就業支援ハンドブック実践編
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これについて、特別支援学校高等部進路指導担当教諭及び担任教諭からは、作業手順を覚えるまでには時間はかかるかもしれないが、真面目で長時間黙々と作業を続けることができるため、仕事については練習を重ねることで習得できることを伝えた。そのため、気長に自信を持って実習に臨むよう助言した。<B事業所(職場実習先)>・ 障害者雇用の経験はなく、初の試みであるため不安を感じていた。・ 実習受入にあたり、配置予定部署を「生鮮グループ」とし、具体的な業務としては「バックヤードでの整理」、「品出し」を想定していた。・ 実習開始に際してのB事業所からの留意事項は下記の通りであった。1 服装はマニュアルの通りに用意すること。2 身だしなみについて、時計やアクセサリーは外すこと。3 髪の毛について、長髪は禁止していること。4 ロッカーの管理は自己責任で行うこと。5 携帯電話は作業中に所持しないこと(ロッカーにおいて管理)。6 外部からAさんへの連絡は「事務所」を通して行うこと。(3) 職場実習に係るプランニングB事業所にとって初めての障害者受入であることから、①安心して職場実習を実施することができること、②雇用を視野に入れた場合のスケジュールを示すこと、③活用可能な障害者雇用助成金制度や支援機関を周知すること、以上を目的に「実習~雇用計画書(案)」を作成し、B事業所に提出した。「実習~雇用計画書」に盛り込んだ情報及びポイント・ 職場実習を通して、B事業所とAさんのマッチングについて確認すること。・ 職場実習に係る経費は自己負担である他、実施中の傷害保険にも加入していることを明記し、事業所側等の責任を明確にすること。・ 「職場実習」、「トライアル雇用」、「本雇用」までのスケジュールを案として提示すること。・ 雇用に際しては、ハローワークの助成金の活用等を含め、企業側への情報提供・助言等を行うこと。5 関係者で策定するプランニング(1) 職場実習を踏まえたケア会議職場実習終了後の「個人プロフィール表」のB事業所側の評価に基づき、ケア会議を開催した(参加者は、Aさん、B事業所:店長・副店長・農産マネージャー・人事マネージャー、ハローワーク、センター就業支援ワーカー、特別支援学校高等部進路指導担当教諭)<Aさんの感想>「頑張ることができました。」、「作業にも慣れることができました。」と充実した職場実習が行えた様子であった。第2章 (参考事例) 自治体のネットワークにおける事業所情報を活用した職場実習によるアセスメントとプランニング136第2章 事例5

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