就業支援ハンドブック実践編
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図3 職業評価のイメージ② 面接・調査の具体的内容イ 本人が抱く「働く力」に関するイメージについてAさんに対し、「働く力とはなんだと思いますか?」という問いかけを行ったところ、ミスなく仕事ができることや素早く仕事ができることなど、職務遂行に限定した「働く力」について話された。そのためカウンセラーは、働く力のイメージ(図4)を提示し、Aさんの話は一番上の「仕事の力」に当てはまるもので、これからのアセスメントを通じて「健康管理の力」「日常生活の力」「労働習慣の力」も含めた『働く力』を把握していくことを伝えた。するとAさんは、「コミュニケーションスキルやストレスケアは確かに大切であるため、『働く力』について具体的に把握したい。」とスムーズに回答するなど、本イメージ図の提示は、Aさんにとっての分かりやすさに繋がったと判断した。そのためアセスメント結果を説明する際には、Aさんの理解をスムーズにするツールとして活用していくこととした。ロ 就職に向けた希望や考え方についてAさんに対して下記の就職希望に関する聞き取りを行い、回答を得たPoint8  。① 勤務時間→「1日6時間以上の勤務がしたい。」② 給与→「手取りで最低月15万円程度は欲しい。」③ 通勤時間→「1時間程度で通勤できるところがよい。」④ 希望の仕事・適性のある仕事→「希望の仕事、向いている仕事は何かよく分からない。」⑤ 働く理由→「親の仕送りで一人暮らしをしているため、経済的にも自立したい。」⑥ 働く時期→「すぐに就職したいが、必要があれば訓練の受講も検討したい。」 事例1 地域障害者職業センター 発達障害17第2章 事例1

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