就業支援ハンドブック実践編
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図4 働く力のイメージアセスメントというと「障害特性」や「職業的課題」に相談の焦点が当たりがちですが、ラポールが形成されていない段階で詳細に把握しようとすると、本人もそれがストレスとなり話しづらくなることがあります。また個々に悩みの質や深さが異なるため、ラポール形成の段階では十二分に配慮する必要があります。そのため、初期段階では、就職に向けた希望や考え方を丁寧に確認することがポイントであり、その後の面接・調査を円滑に進めることにも繋がります。また、職業に関する希望を最初に把握することは、その希望が現実離れしていないかを把握するとともに、本人の希望に即したアセスメントを行うために、どのようなツールで実施するかをこの時点から検討することにも繋がります。8上記質問④「希望の仕事・適性のある仕事」の際は、Aさんは自分に向いている仕事のイメージが持てずに考え込んでいた。そのため、地域の労働市場に比較的多くあり、かつ職業センターの利用者が実際に就職した職種を具体例として記載した図5を提示し、その中から興味のある仕事や遂行できそうな仕事を選んでもらった。第2章 事例1 ワークサンプル幕張版(MWS)等を活用したアセスメントとプランニング18第2章 事例1

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