就業支援ハンドブック実践編
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またカウンセラーからは、指示書の意味がよく分からない状況でも課題を遂行できたことは評価できることを伝えた上で、不明点は質問しようとは考えなかったかを聞くと、「ビジネスホテルで勤務していた際に消耗品の発注等を行ったことがあったため、何となく作業内容のイメージは持てた。しかしながら、自分がどこまで作業を理解できているのかが分からなかったため、質問ができなかった。」との返答であった。ハ 数値入力(OA作業)(選定理由)パソコンの基本操作スキルやテンキーの入力スピード、入力の正確性等を把握するために選定した。(作業内容)パソコン画面に表示された数値について、その横に表示されているワークシートに数値を入力する作業。6段階のレベルがあり、合計12回数値を入力する。 数値入力指示書 数値入力画面(実施状況)カウンセラーは、指示書を見て工程ごとに一つひとつチェックしながら作業を進めるよう口頭指示を行った。なお、物品請求書の作成の指示書と比較すると、工程ごとに番号が振ってあり、かつ一工程に一つの指示のみが簡潔に記載されているという違いがある。正答率は、12試行実施し12試行とも正答であった。Aさんは、一つひとつ見直しを行いながら比較的安定して作業に取り組めており、作業途中で迷った様子も特に窺えなかった。(Aさんの感想)全問正解であったことをAさんに伝えると、安心した様子で「ピッキングや物品請求書は間違いがあったため、今回は正解で良かった。」と話された。また、「間違いが出ないよう、見直しながら行っ第2章 事例1 ワークサンプル幕張版(MWS)等を活用したアセスメントとプランニング34第2章 事例1

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