就業支援ハンドブック実践編
53/148

支援経過1 地域障害者職業センターへの来所経緯Aさんは、来所の2年前にアスペルガ一症候群の診断を受けた。現在は食品製造工場の準社員として主に夜勤をしているが、これまで何度も障害をクローズにして働いた結果、離転職している。障害者手帳は所持していないが、アスペルガ一症候群の診断を受けた時から、発達障害者支援センター(以下、「発達支援センター」という。)に登録し、相談支援を受けている。地域障害者職業センター(以下「職業センター」という。)への来所のきっかけは、発達支援センター就労支援担当者(以下「発達支援センター担当者」という。)からの紹介。「自分の適職を知り、転職に向けた相談をしたい。」旨の主訴で、職業センターに電話連絡があった。2 初回受付及びアセスメント(職業評価)の実施状況(1) 初回相談障害者職業カウンセラー(以下「カウンセラー」という。)は、発達支援センター担当者からの電話連絡を受け、初回面談日を設定するとともに、初回面談の際は発達支援センター担当者にも同行してもらうこととした。また、電話連絡の際はAさんの主訴に加え、発達支援センターが考える支援の方向性や職業センターへの支援依頼内容を確認した。初回相談では、職業センターのサービス内容を説明し、個人情報に係る取扱等に関する説明と同意を行った上で、Aさんの主訴を確認した。なお、初回相談での主訴は以下のとおり。※ 以下、初回受付やアセスメント時の留意事項等は事例1を参照のこと。○Aさん現在は夜勤であるため、日勤の仕事に転職したい。検査等を受けてどんな仕事が向いているか知りたい。○発達支援センターAさんとは未調整であるが、長く勤めることを考えると、現職・転職いずれであっても障害をオープンにする方が望ましいと考えている。現状では、Aさんからの聞き取りによる情報のみであるため、職業評価を受けてAさんが知りたい適職についてのみだけでなく、職業上の課題も含めた全般の状況について把握したい。(参考事例) 地域障害者職業センター 発達障害47第2章 事例1

元のページ  ../index.html#53

このブックを見る