就業支援ハンドブック実践編
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部門作業内容作業の特長実践トレーニング期事務補助PC入力、電話対応、郵便物仕分け、資料作り等施設内の事務補助作業を行う部門です。実際の業務を通して、一人で作業を進める力や時間に合わせた業務の進め方などを身につけます。また、報連相、来客対応、電話応対などを通して事務職で必要なコミュニケーションスキルを身につけます。リネン作業(特別養護老人ホーム)※施設外支援入所者の衣類洗濯、たたみ、返却等特別養護老人ホームにて外部実習を行います。作業は3人で分担しながら1日5時間行います。喫茶サービス※施設外支援開店準備、接客、弁当配膳等喫茶店にて外部実習を行う事ができます。少人数の利用者が職員と分担しながら喫茶店、厨房の仕事を進めていきます。○就労プログラム精神障害は疾病と障害が併存する障害のため、疾病の理解とコントロールは就業の際も非常に大切な要素となります。そこで、自己チェックリスト等のツールを使いながら、疾病や障害に対する自己理解の促しなどを目的とするプログラムを行っています。併せて、企業が求める人材や能力のイメージ作り、面接の練習など、就職に必要な知識や心構えなども学んでいくものとしています。○個別相談利用者一人ひとりに合った支援を行うため、B事業所では担当制を取っています。利用者と担当職員はこの個別面接の場面で、日々のトレーニングを振り返り、就業に向けての課題や目標を共有します。Aさんの通所開始にあたって、職員はサービス管理責任者の同席のもと、基礎トレーニング期となる最初の3か月間の個別支援計画書(プランニング)の作成に取り組んだ。職員は正式利用の事前相談や体験利用の振り返りの内容を改めて確認しながら、Aさんのニーズを聞き取ったPoint9  。ニーズについては1年後を目安にした「長期目標」と、3か月後を目安にした「短期目標」に分けて聞き取っている。Aさんは「長期目標」については「事業所を1年くらい利用したら仕事に就きたいので、早く毎日B事業所に通えるようになる。」という事を、「短期目標」については「通所すると決めた日はB事業所に休まず通えるようになる。」と話された。個別支援計画は、支援者が一方的に提供するものではなく、利用者の言葉を反映させながら、利用者と支援者の双方で作り上げていくことが重要です。9そこで職員は、「事業所に毎日通えるようになる。」をAさんの「長期目標」に、それに近づく具体的な「短期目標」として、以下の2点を提案した。① 決めた日は事業所に休まず通い体力をつける。第2章 事例3 体験利用プログラム、医療機関からの情報収集等によるアセスメントとプランニング82第2章 事例3

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