就業支援ハンドブック実践編
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<アセスメントシートによる確認>初回相談時にアセスメントシートを活用して今後の支援計画を作成するために必要な情報を確認した。●アセスメントシートの項目1 本人の想い・意思確認2 コミュニケーションの状況3 日常生活の状況4 社会生活5 自己選択・自己決定する力6 健康7 社会参加8 作業・就労9 家族との関係・家族の意向10 問題(とされる)行動11 安全管理・事故防止上の留意点12 日課・日中活動※1は自由記述のみ、2、3、4、5、6、8、9、10の各問には選択項目が設定され、さらに「現在の状況および支援内容」、「支援をしていく上でのこれからの課題」の自由記述を設定初回面談での確認においては、プライベートな事柄に不必要に触れないよう、また障害の影響も配慮し、表情が曇ったり、発言を躊躇するなど、言いにくそうに見えた場合は適宜話題を変えながら話を進めた。Aさんの場合は、高次脳機能障害支援拠点機能のあるリハビリテーション施設からの紹介ということもあり、医療情報取得に関するAさんの同意はスムーズに得ることができた。なお、アセスメントシートの記入は、就職に必要な情報をAさん・家族・就労支援員の3者で共有する重要な機会ともいえるため、焦らずに確認する姿勢で臨んだPoint4  。情報収集を行う際には、本人の意向を十分に汲みつつ、根拠のない期待を持たせないように、例えば「絶対に就職できる…」等の表現は避けるように配慮しています。高次脳機能障害のある方は、ある特定の事実を「思い込み」と受け取られるような形で判断・記憶をする場合があります。4(2) 体験利用前の状況確認Aさんは、見学時に体験利用を希望されたため、下記のオリエンテーション資料に基づき説明した。○説明事項・日程調整の上、注意するポイント・持ち物や用意いただくもの○確認事項・体験の1日の流れ・通所経路及び通所方法の確認・服薬の確認事例4 就労移行支援事業所 高次脳機能障害91第2章 事例4

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