HECK!HECK!HECK!7マネージャーやリーダーとして、講師として、CASEサイクル紙による手漉き紙製品の製造、通信料金の問い合わせ、オフィスマッサージ等の業務を展開。Oさん 年齢/40代これまでの経緯/3歳の時に網膜芽細胞腫で右目を摘出。10歳時、手術により左目の視力が改善し、盲学校から一般の小学校に編入、大学に進学しIT系企業に就職。20代半ばに視力が低下し、同社を退職。国立職業リハビリテーションセンターでの職業訓練を経て2004年、N社に入社。現在は、左目の視力は明るさを判別できる程度。Pさん 年齢/40代これまでの経緯/網膜はく離のため、18歳時、手術を行う。右目はほとんど見えず、左目の視力は0.03程度。視野のところどころが欠損していたり、暗いところでは見えにくい。パソコンスキルを習得するため国立職業リハビリテーションセンターでの職業訓練を経て、データ入力の仕事で2年間就労したあと、N社に入社。P19用語解説「特例子会社」 「重度障害者等通勤対策助成金」P56「障害者雇用納付金制度に基づく主な助成金一覧」CCCN社は、大手電気通信事業者の特例子会社で、従業員は478名。そのうち360名が障害者です。肢体不自由、視覚障害、聴覚障害、内部障害、知的障害、精神障害とさまざまな障害のある方が勤務しており、視覚障害者は27名です。(社員数は2022年6月1日現在)設立に際しては、「障害者作業施設設置等助成金」や「重度障害者等通勤対策助成金」を活用して施設をバリアフリー化したり、駐車場を確保するなどして受け入れ体制を整備しました。それぞれの障害に配慮した取り組みがなされていますが、事務室内では視覚障害者が安全に移動できるように、「曲がり角はじゅうたんの色と厚みを変え、わかりやすくする」、「カウンターやキャビネットの角に緩衝材を貼り、※平成21年取材当時の事例を基に、令和5年の状況を加え、編集しています。ぶつかっても怪我をしないようにする」、「案内表示を白黒反転させて見やすくする」などの配慮をしています。また、障害の状況に合わせた支援機器を整備し、「書類は電子化する」、「会議資料を事前に電子データで配付する」、「伝達事項は口頭だけでなくメールで周知する」、「社内掲示等はテキスト版にして配信する」など、パソコンと支援機器を活用して情報の共有化を図っています。これらは、設立当初からOさんをはじめ視覚障害のある社員の意見を聞きながら整備してきたことです。Oさんは、幼児期に網膜芽細胞腫により右目を摘出しましたが、その後手術により、左目の視力が改善し、盲学校から一般の小学校に編入し、大学まで進学しIT系企業に就職しました。20代半ばで視力が低下し、それまで従事していた仕事を継続することが困難になり、IT系企業を退職しました。その後、歩行技術を習得する訓練を受け、国立職業リハビリテーションセンターでコンピューターのプログラミングやネットワークについての職業訓練を受講16本人マネージャーや各種研修の講師として活躍PROFILE事業所N社事業概要/大手電気通信事業者の特例子会社。 ウェブアクセシビリティの診断・研修、障害者に役立つポータルサイトの企画・運営、各種資料の電子化、名刺作成、リ特例子会社を設立し、 障害に合わせた配慮を行う~雇用までの道のり~多くの視覚障害者が活躍
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