視覚障害者の職場定着推進マニュアル
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1.5㎜7.5㎜2020全盲と弱視  視覚障害者の中には、視覚を全く活用できない「全盲」の人と、光を感じる、ないしは何らかの保有視力がある「弱視」の人がいます。※近年、「弱視」を「ロービジョン」ということも多くなっていますが、本マニュアルでは「弱視」という表記としてます。(1)視力の障害 視力とは、空間において2点または2線を見分ける能力のことをいいます。日本では、直径7.5㎜、太さ1.5㎜の円の一部が1.5㎜幅で切れている輪(ランドルト環)を5m離れたところから見て、切れている方向が正確に確認できることをもって、視力1.0としています。 視力には、「裸眼視力」と眼鏡やコンタクトレンズ等で屈折異常を調整した「矯正視力」があります。障害のある場合は矯正しても比較的効果が少なく、視力の回復が期待できないことが多くあります。 視覚は、視力、視野、色覚、光覚などの機能に分けられます。 これらの機能が永続的に低下した状態で、機能の改善が困難であるものを一般的に障害といいますが、身体障害者福祉法では、このうち視力と視野に障害がある場合を視覚障害と定めています。ランドルト環ランドルト環 ランドルト環は、視力を測定する「万国式試視力表」に用いられています。万国式試視力表は、ランドルト環やアラビア数字を用いて作られていますが、日本では、ランドルト環とカタカナを使用した石原式、ランドルト環とひらがなを使用した大島式等があるとされています。1視覚障害の種類

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