視覚障害者の職場定着推進マニュアル
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  緑内障とは、眼圧が高くなることによって視神経が障害されて萎縮し、それに対応した視野が損われ、最終的には視力も低下していく病気です。 常に日本の中途失明原因の上位にある疾患です。  白内障とは、眼球の中の水晶体が灰白色や茶褐色に濁り、物がかすんだりぼやけたりまぶしく見えるようになる病気です。進行すれば視力が低下しますが、網膜に異常のない場合は手術によって摘出し人工レンズを入れることで、視力が回復します。 白内障の原因は、加齢によるものが最も多く、そのほか先天性によるもの、糖尿病などの代謝性、外傷性、赤外線などの有害光線によるものなどがあります。  網膜色素変性症とは、網膜の中の光を感知する色素上皮に異常な色素が沈着し、光の明るさを感じとる細胞が障害を受ける病気です。 夜盲、視野狭窄を訴える進行性の疾患であり、病気の進行と共に視力が低下します。視野狭窄は中心に向かって進んでいく求心性視野狭窄を示します。  黄班変性とは、網膜の中心にある黄斑に異常が生じ、視野・視力障害をひきおこす病気です。中心部に視野欠損が見られる「中心暗点」や物がゆがんで見えることが特徴です。2626緑内障白内障網膜色素変性症黄斑変性 ▶眼圧が高くなるのを防ぐ管理が必要です。 ▶照明やコントラスト、まぶしさなど、適度な明るさや見えやすさに配慮する  ことが望まれます。 ▶夜盲がある場合は暗所での歩行に配慮が必要です。 ▶ルーペの使用や、太線で囲む等、細かい部分が見えやすいように工夫する   ことが望まれます。 視覚障害の主な原因疾患

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