HECK!HECK!HECK!P56「障害者雇用納付金制度に基づく主な助成金一覧」障害者が仕事をしやすくなるように、障害者の就労をサポートするために開発された機器のことです。障害の状況や職務に組み合わせて使うことができます。例えば、視覚障害者に対しては、印刷物や写真などを拡大する「拡大読書器」、パソコン画面の情報を点字に変換して表示する「点字ディスプレイ」などがあります。また、ソフトウェアでは、パソコン画面の情報を音声で読み上げる「画面読み上げソフト」、パソコン画面の一部または全体を拡大して表示する「画面拡大ソフト」などがあります。HECK!HECK!HECK!P44「Ⅳ視覚障害者に役立つ支援機器」CCCCCC見ているため、歩行や文書の読み書きなどに支障をきたしています。そのため、通勤における支援、業務に必要な就労支援機器などの環境整備が不可欠となります。このことから、Bさんの雇用に向けた職場実習及びトライアル雇用を行うにあたり、パソコン関係機器に関する作業環境を整える必要がありました。そこで、情報センターの就労支援機器貸出し制度を利用し、パソコン画面上の文字拡大用ソフト、パソコン画面読み上げ用ソフト、拡大読書器の3機器を6か月間職場に配置しました。また、パソコンの配置場所は、障害のない者には通常の明るさでしたが、Bさんにとってはまぶしい環境だったため、少し暗い場所に機器を配置するとともに、パソコン画面の設定をBさんに合わせて調整しました。情報センターの就労支援機器貸出し期間終了後は、Aセンターで同様の機能を持った機器を購入し、再度、購入機器の設定を調整しました。なお、機器の購入については、機構の支部を通じて障害者作業施設設置等助成金制度を利用し、全購入費用の3分の2の補助を受けることができました。Bさんが出勤するときは、電車で自宅の最寄駅からAセンターの最寄駅まで移動後、徒歩で約400m離れた町役場まで移動し、そこから約700m離れた職場まではAセンターの車で送迎しています。帰宅するときは、Aセンターの最寄駅までバスを利用し、そこから自宅の最寄駅まで電車での移動となります。Bさんは当初、単独での通勤ができなかったため、雇用前に県の視覚障害者支援ネットワークのスタッフによるサポートを得て、最寄りの駅からAセンターまでの付添い、歩行訓練を行いました。現在は通勤経路にも慣れ、単独で通勤できるようになっています。なお、Bさんに関しては、冬季の積雪時や電車が不通となった場合など、通常と違う状況となった場合の通勤について、特別な配慮が必要であるとAセンターでは考えています。また、BさんはAセンター内では、当初は昼食場所やトイレへの移動などには職員の手引き誘導を必要としていましたが、しばらくすると施設内の配置などを覚え、単独で行動できるようになっています。Bさんは、「盲学校在学中は、就職するにあたり学校にあるパソコン機器などと同じような機器が就職先で使えるのかどうか不安でしたが、職場で用意してもらえたので大変ありがたかったです。また、今ではパソコン業務にも慣れてきてスピードが上がってきました。マッサージを楽しみにして来てくれる利用者様がいるのでうれしいです。もっと多くの方にマッサージに来ていただきたいです」と話しています。Aセンター所長と担当課長は、「Bさんによるあん摩マッサージは利用者から大変好評であり、毎週マッサージを受けにくる利用者もいらっしゃいます。利用者が高齢者なので会話が年代的に合わないなどの課題がありますが、Bさんはまだ若く、コミュニケーション能力が優れているので、今後の成長に期待しています。また、Bさんを雇用したことは、Aセンターにとっても大変良い経験でした。この経験を活かして、盲学校と協力しながら当法人内の他の施設にもあん摩マッサージ業務を担う視覚障害者を雇用していきたい」と話しています。5視覚障害者の更なる雇用を目指して就労支援機器
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