障害者雇用マニュアルコミック版 5 発達障害者と働く ―よく知ることから始まるともに働く環境づくり― 就労支援機関におけるサポート 作業遂行力の向上のために 職場でのコミュニケーション 感覚過敏への配慮 二次障害の防止 独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構 はじめに  本マニュアルは、発達障害者の雇用及び職場定着を推進することを目的として、発達障害者の雇用のノウハウをわかりやすいコミック版の形式で解説したものです。  発達障害については従来、制度の谷間におかれて、必要な支援が届きにくい状態となっていたことから、その定義を明らかにし、それぞれのライフステージにあった適切な支援を受けられる体制を整備するとともに、この障害が広く国民全体に理解されることを目指して、平成17年4月に「発達障害者支援法」が施行されました。  また、雇用の分野においても、発達障害者に対する支援が充実・強化されており、就職を目指す発達障害者も増加しています。  その一方で、企業においては発達障害者の雇用経験が少ないことから、障害特性が十分に理解されておらず、雇用が進まないといった状況も見られます。  しかしながら、発達障害者の中には、興味や関心のある特定の分野に集中を維持して取り組み、優れた成果をあげる人もありますし、独特な感覚から他の人にはない発想を生み出す人もあります。職場において、発達障害者の特性に応じた適切なサポートが行われることにより、一人ひとりがその能力を発揮することが可能です。  本マニュアルにおいては、求職活動から採用、職場定着にいたるまでを取り上げるとともに、実際の職場における作業面やコミュニケーション面などの課題を取り上げ、効果的なサポートのあり方について解説しています。  本マニュアルが、できるだけ多くの企業などで活用され、発達障害者の雇用促進、職場定着に役立つものとなれば幸いです。    令和元年8月    独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構    CONTENTS  発達障害者と働く  ―よく知ることから始まるともに働く環境づくり―    はじめに…1  目次…2  主な登場人物…4    基礎編  1 発達障害の特性…6  2 発達障害者の雇用に関するデータ…8    実務編  事例1  ■ 会社で優先順位をつけて仕事をすることが苦手で契約更新できず、就労支援機関におけるサポートにより、自己理解を進め、雇用につながった事例    シーン1 発達障害者支援センターの利用…10  解  説 発達障害者を支援する機関…14  シーン2 地域障害者職業センターの利用…16  シーン3 面接…20  シーン4 ジョブコーチ支援による受入れと会社の体制整備…22  解  説 職場での支援体制を構築する上でのポイント…26    事例2  ■ 抽象的な作業指示が理解できずマニュアル等の配慮で作業理解が進んだ事例  ■ 数字や文字が苦手で配置転換を行うことで、作業遂行力が向上した事例    シーン1 わかりやすい作業指示…30  解  説 わかりやすい作業指示とマニュアル作成…34  シーン2 数字や文字に対する苦手意識へのフォロー…36  シーン3 急な作業変更に対するフォロー…40  シーン4 安定した作業遂行について…44    事例3  ■ 質問や説明することが苦手なため、質問方法や時間を定め、報・連・相ができるようになった事例  ■ 職場でのマナーやコミュニケーション面の課題に対して、適切な行動を具体的に示すことで支援した事例    シーン1 言葉による指示の際の配慮…46  シーン2 質問や説明することに対するサポート…50  シーン3 職場でのマナーや適切な話し方について…54  解  説 コミュニケーション上の留意事項、職場のマナーの習得方法…58    事例4  ■ 聴覚の感覚過敏が原因で集中力の低下が見られたためノイズキャンセリングヘッドホンを活用した事例    シーン1 感覚過敏…60  解  説 感覚過敏に対する配慮…64    事例5  ■ 職場でミスを重ねてしまい、自信喪失により不適応を生じたため、ミスを減らす工夫と外部の相談機関を利用することにより、精神的な安定を図った事例    シーン1 仕事にミスが続き自信喪失…66  シーン2 相談機関の活用…68  解  説 体調管理への配慮、二次障害の防止、フラッシュバック…71    支援のポイント  事例を通じた支援のポイント…74    資 料  (独)高齢・障害・求職者雇用支援機構  地域障害者職業センター・広域障害者職業センター一覧…76  都道府県支部 高齢・障害者業務課一覧…77  発達障害者支援センター一覧…78  引用・参考文献一覧、作成委員会委員名簿…80  障害者雇用に役立つ資料…81    主な登場人物  渡辺 賢治さん(22歳 アスペルガー症候群)  専門学校卒業後、契約社員として就職。契約更新してもらえず別の会社と契約するが同じようにうまくいかず、支援機関に相談に訪れる。職業準備支援を受け、大手電子メーカーに就職した。    阿部 郁子さん(18歳 アスペルガー症候群)  高校普通科を卒業してスーパーマーケット「スーパーIKEDA」に勤務。野菜・食料品売り場に配属された。入社してからまだ日が浅く、売り場主任の指導とマニュアルによって作業理解が進んだ。    野毛 陽一郎さん(22歳 アスペルガー症候群)  花山さんと同じ大学で、同時に応募、採用された。同じ総務部に配属され、データ入力業務と全国の支店に対する郵便物の発送業務を担当。マナーやコミュニケーション面の適切な行動を学ぶ。    花山 満佐美さん(22歳 ADHD)  大学のキャリアセンターをとおして生命保険会社「青空生命」に応募し、障害者雇用枠で採用された。総務部に配属され、名刺作成とデータ入力業務に従事。作業手順や確認方法の指導を受ける。    前田 雅子さん(19歳 学習障害)  高校卒業後、衣料品販売店で半年の勤務経験がある。スーパーマーケット「スーパーIKEDA」に転職して働き出した。レジとドライ商品の陳列を担当したがうまくいかず、配置転換をすることとなった。    田所 真さん(21歳 ADHD)  小出機械に入社後、伝達ミスが多く、自信喪失により不適応が生じる。職場の健康相談窓口と発達障害者支援センターを利用することにより、精神的な安定が図られた。    藤田 徹宏さん(24歳 アスペルガー症候群)  地域障害者職業センターのサポートを受けながらアパレルメーカー「アパレルABC」に就職して売上データの集計業務を担当する。電話のベルが苦手でノイズキャンセリングへッドホンを活用した。    ※ この作品は複数の雇用事例を基に構成したものです。登場する人物、企業等はすべて架空のもので実在するものではありません。  基 礎 編  1 発達障害の特性  2 発達障害者の雇用に関するデータ    1 発達障害の特性  発達障害者支援法において、発達障害は自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害、その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現する障害を有するものとされています。    1 自閉症、アスペルガー症候群  自閉症は、3つの特徴(社会性の障害、コミュニケーションの障害、こだわりが強く、興味や行動が極めて限られている障害)の組み合わせとして診断されます。    社会性の障害の例  ■ 人への反応や関心が乏しすぎたり、逆に、大きすぎたりして、対人関係がうまく結べないことがある。  ■ 指示されているルールは守れるが、職場の暗黙のルールに混乱する。  ■ 注意されると、相手が自分を敵視しているように感じてしまう。    コミュニケーションの障害の例  ■ 言葉や表情・ジェスチャーなどの手段をうまく使えないことがある。  ■ 他者にメッセージを伝え、あるいは他者からのメッセージを読みとることが苦手。 ■ 上司や同僚に対する接し方がうまくできない(誰にどう接して良いのかわからない)。 ■ 指示がわからないときに、タイミング良く質問することが苦手。  こだわりが強く、興味や行動が極めて限られている障害の例  ■ 活動や興味の範囲が著しく制限されていることがある。  ■ 立場を変えるとか、場を理解するなどがうまくできないことがある。  ■ 変化を怖れるということもある。  ■ 複数のことを担当すると、どれを優先するのか、わからなくなる。  ■ 時間や場所などの予定が変更になると不安になる。    この他にも、視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚の過敏・鈍麻や、不器用さなどがある場合もあります(64ページ 「感覚過敏に対する配慮」を参照)。  アスペルガー症候群は、言葉の発達の遅れがなく、知的発達の遅れがある人はほとんどいません。  なお、自閉症、高機能自閉症、アスペルガー症候群、その他の広汎性発達障害の間に明確な線引きをすることは困難であり、むしろ知的障害を伴う自閉症から高機能自閉症、アスペルガー症候群まで全てがつながっているという考え方から、これらをまとめて「自閉症スペクトラム(連続体)」ともいいます。    2 学習障害(LD)  一般的には、全般的な知的発達の遅れがないにも関わらず、文字や文章を読むこと、書くこと、計算することなど特定の課題、あるいは双方に困難を示す場合をいいます。これらは、勉強不足からくるものではなく、視空間認知(物の見え方が違う)の障害からくるのではないかといわれています。    読み書きの障害の例  ■ 文字の区別ができない(とりわけ似ている文字)。  ■ 文字を音声に結びつけられない。  ■ うまく文字を書くことができない。  ■ 文字を書いても鏡文字になってしまう(「b」→「d」など)。  ■ 句読点が打てない、助詞のつけ方がわからない。    計算の障害の例  ■ 足し算をする際に繰り上がりがわからない。  ■ 数字や図形を正しく写せない。  ■ 買い物をしてもお釣りの計算ができない。    3 注意欠陥多動性障害(ADHD)  注意が散漫で気が散りやすい「不注意」や、じっとしていられないといった「多動」、何か思いつくとすぐさま行動してしまう「衝動性」などが特徴です。    不注意の例  ■ 注意・集中し続けることが難しく、ケアレスミスが多い。  ■ 忘れやすく、物をよく失くす。  ■ 整理整頓、課題を順序だてることが難しい。    多動の例  ■ 極度に活動的。  ■ じっとしていることが難しく、せわしない。  ■ 多弁。    衝動性の例  ■ 思ったことをすぐに発言し、失言しやすい。  ■ 要約して話をすることが難しい。  ■ 順番を待てない    それぞれの障害の特性をイメージ図に表すと左記のとおりです。    ただし、下記のような障害の特性は必ずしもマイナスの面を持つものばかりではありません。例えば、発達障害の特性の一つとしてあげられる「こだわりの強さ」については、興味や関心のある特定の分野には集中を維持して取り組み、高い成果をあげるという面もあります。また、いったんルールとして認識したものはきちんと守ろうとする姿勢が見られます。知覚や認知が独特であることも特性としてあげられますが、それが他の人にはない発想を生み出すこともあります。     言うまでもなく、障害特性は一人ひとり異なります。それぞれの特性を踏まえ、苦手なことへの負担を軽減するようなサポートの下、得意な分野の業務を担当することにより、発達障害のある人も職場で活躍しています。    それぞれの障害の特性    知的な遅れを伴うこともあります    自閉症  ● 言葉の発達の遅れ  ● コミュニケーションの障害  ● 対人関係・社会性の障害  ● パターン化した行動、こだわり    広汎性発達障害    アスペルガー症候群  ● 基本的に、言葉の発達の遅れはない  ● コミュニケーションの障害  ● 対人関係・社会性の障害  ● パターン化した行動、興味・関心のかたより  ● 不器用(言語発達に比べて)    注意欠陥多動性障害 ADHD  ●不注意(集中できない)  ●多動・多弁(じっとしていられない)  ●衝動的に行動する(考えるよりも先に動く)    学習障害 LD  ● 「読む」、「書く」、「計算する」等の能力が、全体的な知的発達に比べて極端に苦手    出典:「発達障害の理解のために」(厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部 作成)より抜粋    2 発達障害者の雇用に関するデータ  発達障害については、障害の把握が困難なことから、発達障害者に関する統計的なデータは多くありません。  よく取り上げられるデータとしては、文部科学省が行った「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒の全国実態調査」(平成24年12月発表)にある「知的発達に遅れはないものの学習面又は行動面で著しい困難を示す児童生徒は、およそ6.5%の割合で通常の学級に在籍している」というものです。これは発達障害の専門家チームによる判断や、医師の診断によるものではないため、実際に発達障害のある児童生徒の割合を示すものではないことに注意する必要があります。とは言え、このデータは医師から障害の診断を受ける人のほか、障害の傾向のある人も含めると、発達障害のある人は社会の中に少なからずいることを示唆していると考えられます。  ここでは、サンプル的なデータも含め、雇用に関係するいくつかのデータをご紹介しますが、これからは発達障害者の数が極めて少ないことを示すものではありません。    1 ハローワークにおける発達障害者の職業紹介状況等  平成30年度のハローワークにおける職業紹介状況をみると、発達障害者(障害者手帳を所持しない)の新規求職申込件数は5,140人(前年度比12.3%増)、就職件数は、1,993件(前年度比8.4%増)であり、年々増加傾向にあります。  ただし、障害者手帳(身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳)の交付を受けている発達障害者については、他のカテゴリー(身体障害者、知的障害者、精神障害者)に分類されているため、この人数等には含まれておりません。   2 就業中の発達障害者の雇用状況  「発達障害者の職業生活への満足度と職場の実態に関する調査研究」(障害者職業総合センター、2015)における、地域障害者職業センター、発達障害者支援センター、日本発達障害者ネットワーク等を通じて就業中の発達障害者を対象に実施したアンケート調査の結果(回答者659名、平均年齢28.9歳)によると、雇用形態は、「パート・アルバイト・非常勤」42.3%、「嘱託社員・契約社員」25.1%、「正社員」23.9%などとなっています。  また、勤続期間は1年以上3年未満28.9%、1年未満28.7%、5年以上10年未満16.5%などとなっています。    【図1】雇用形態    正社員23.9%  嘱託社員・契約社員25.1%  パート・アルバイト・非常勤42.3%  派遣社員1.0%  自営独立開業、会社経営0.3%  就労継続支援事業所A型6.7%  n=610    【図2】勤続期間  1年未満28.7%  1年以上3年未満28.9%  3年以上5年未満15.9%  5年以上10年未満16.5%  10年以上10.0%  n=599    実務編  事例1  ■ 会社で優先順位をつけて仕事をすることが苦手で契約更新できず、就労支援機関におけるサポートにより、自己理解を進め、雇用につながった事例    事例2  ■ 抽象的な作業指示が理解できずマニュアル等の配慮で作業理解が進んだ事例  ■ 数字や文字が苦手で配置転換を行うことで、作業遂行力が向上した事例    事例3  ■ 質問や説明することが苦手なため、質問方法や時間を定め、報・連・相ができるようになった事例  ■ 職場でのマナーやコミュニケーション面の課題に対して、適切な行動を具体的に示すことで支援した事例    事例4  ■ 聴覚の感覚過敏が原因で集中力の低下が見られたため、ノイズキャンセリングヘッドホンを活用した事例    事例5  ■ 職場でミスを重ねてしまい、自信喪失により不適応を生じたため、ミスを減らす工夫と外部の相談機関を利用することにより、精神的な安定を図った事例    支援のポイント  ■ 事例を通じた支援のポイント    実務編  事例1  ■会社で優先順位をつけて仕事をすることが苦手で契約更新できず、就労支援機関におけるサポートにより、自己理解を進め、雇用につながった事例    シーン1 発達障害者支援センターの利用 渡辺 賢治さん (22歳) アスペルガー症候群 専門学校を卒業後契約社員として就職したが同時に2つ以上の仕事ができない、作業内容が急に変更した際に対応できない等の状況から「会社の要求水準に達していない」として契約が更新されなかった    いろんな仕事があるけど僕にはどんな仕事が向いているだろう…    ただいま    僕のように学校卒業後就職してうまくいかなかったっていう人も結構いるんだな…    この人は就職してから発達障害と気づいたっていうけど    発達障害って…?    ハローワーク  あのー  職業相談1    相談があるのですが    最初の会社では注意ばかりされて結局、契約を更新してもらえませんでした    次の会社では、作業中に別の作業指示が入るとどうしたらよいか分からなくなり、言われたとおりにできずに、上司から注意を受けることが多くありました    自分では一生懸命やっているけど職場の人の言うことがよく分からないことが多く    そのままやっていると「そうじゃない」と注意をされました  「これを」「あれを」    このまま仕事を探してもまた同じようになるのではないかと心配です    インターネットで発達障害のことを見ると、自分は発達障害なんじゃないかと思います    若い人の中にはコミュニケーションが苦手で「自分は発達障害じゃないか?」と思う人もいるようですね  一度発達障害者支援センターで相談されてはどうでしょうか?    わかりました  発達障害者支援センター    どうされましたか    実は…    最近は専門学校や大学を卒業し就職したけれど仕事がうまくできない長く続かないと悩んでこの発達障害者支援センターに相談に来る人が増えています    自分は一生懸命頑張っているけれどそこは評価されずできないことを指摘されてばかりで苦労されている人が多いです    どういうことが難しいのかお話をうかがい一緒に考えていければと思います    自分と同じように苦労している人が多いんだな    僕もまずは発達障害があるのかを確認して    もしそうならば職場で配慮してもらいながら働くことを考えた方がいいのかもしれない    インターネットで見た大人の発達障害者を対象に診断や相談を行っている病院に行ってみよう    白岩病院    …というわけなんです先生    なるほど    発達障害者支援センター    先生からはアスペルガー症候群と診断されました    就職する時は障害を理解してもらったほうがよいだろう    でも一人で活動するのは難しいだろうから支援センターに相談してみるように言われました    医療的な面でサポートしていただけるのは心強いですね    渡辺さんのことを分かってもらえる人が増えるといいですね    障害者職業センターでは就職に関する相談や実際に働く体験"ができるプログラムがあるようですよ    一度相談してみたいです    紹介してください  解説  発達障害者を支援する機関   発達障害者の雇用を支援する機関と支援内容として、主に以下のものがあります。    1 ハローワーク(公共職業安定所)  ハローワークは、厚生労働省が運営する国の機関です。ハローワークでは、「トライアル雇用」や各種助成金など種々の支援策を活用しながら、就職を希望する障害者に対する職業相談・職業紹介、就職後の職場定着・継続雇用などの支援や、事業主に対する障害者雇用の指導・支援を行っています。特に、福祉、特別支援教育、医療から一般雇用への移行の促進が重要な課題となっていることから、地域の関係機関との連携を一層強化しながら、よりきめ細かな支援・指導を実施しています。    トライアル雇用  障害者雇用に取り組む意欲があっても、障害者雇用の経験がなく、雇い入れることに躊躇している事業所と、これまでの雇用就労経験が乏しいために就職に不安を感じている障害者の双方の不安を軽減・解消するため、短時間の試行雇用を実施し、障害者の常用雇用への移行を目指すもので、試行雇用期間中(原則3か月)は事業主にトライアル雇用助成金(月額4万円、最長3か月間)が支給されます。  なお、障害者手帳の有無に関わらず、発達障害者の雇入れ時に、週の労働時間を10時間以上20時間未満とし、職場適用状況や体調等に応じて期間中に20時間以上とすることを目指す場合は、障害者短時間トライアル雇用が活用できます。    特定求職者雇用開発助成金  新たにハローワーク等の紹介により、障害者手帳を持っている障害者を常用労働者として雇い入れた事業主に対しては、「特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)」により助成をしています。  また、障害者手帳を持っていない発達障害者を、ハローワーク等の職業紹介により常用労働者として雇い入れ、雇用管理に関する事項を把握・報告する事業主に対しては、「特定求職者雇用開発助成金(発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース)」により助成を行っています。  なお、一部のハローワークにおいては、「若年コミュニケーション能力要支援者就職プログラム」として、就職支援ナビゲーター(発達障害者等支援分)を配置し、発達障害等の要因によりコミュニケーションに困難を抱えている求職者に対して、その希望や特性に応じて専門支援機関である地域障害者職業センターや発達障害者支援センター等に誘導するとともに、障害者向けの専門支援を希望しない者については、ハローワークにおいてきめ細かな個別相談、支援を実施しています。    2 地域障害者職業センター  全国の各都道府県に設置され、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構が運営しています。障害者職業カウンセラーが配置され、障害者に対して、職業評価、職業指導、職業準備支援、ジョブコーチによる支援等の専門的な職業リハビリテーション、事業主に対する雇用管理に関する助言等を実施しています。    職業評価・職業指導  就職の希望等を把握した上で、職業能力等を評価し、必要な相談・指導を行い、これらを基に、就職して職場に適応するために必要な支援内容・方法等を含む個々人の状況に応じた「職業リハビリテーション計画」を策定します。   職業準備支援  個別カリキュラムに基づき、就職又は職場適応に必要な職業上の課題の把握とその改善を図るための支援、職業に関する知識の習得のための支援、社会生活技能等の向上を図るための支援を行います。  発達障害者に対しては、発達障害の障害特性や職業上の課題を踏まえた専門的な支援として、問題解決技能、対人技能、リラクゼーション技能、マニュアル作成技能等の技能体得講座及び事業所での体験実習による「発達障害者就労支援カリキュラム」を実施しています。   ジョブコーチによる支援  障害者が職場に適応できるよう、ジョブコーチが職場に出向いて、障害者および事業主に対して支援や助言などを行います。  ジョブコーチは、障害者本人に対しては、「作業手順を覚える」「作業のミスを防ぐ」といった職務を遂行するための支援や「質問や報告を適切に行う」など円滑なコミュニケーションをとるための支援などを行います。  また、事業主や職場の従業員に対しては、「障害を理解し適切な配慮をするための助言」や「仕事内容や指導方法に対する助言」などの支援を行います。 事業主に対する雇用管理に関する助言等  事業主が障害者の雇用管理に課題を有し、その解決に継続的な支援を必要としている場合には、事業主のニーズや雇用管理上の課題を分析し「事業主支援計画」を策定して、体系的な支援を行います。  特に専門性の高い障害者の雇用管理に係る事項については、地域の専門家である「障害者雇用管理サポーター」の協力を得て助言等を行います。   3 広域障害者職業センター  (国立職業リハビリテーションセンター、国立吉備高原職業リハビリテーションセンター)  国立職業リハビリテーションセンター、国立吉備高原職業リハビリテーションセンターでは、障害者職業カウンセラーと職業訓練指導員を配置して、発達障害者を対象にした専門的な職業訓練を実施しています。   4 発達障害者支援センター  都道府県等が設置する機関で、発達障害者やその家族等に対し、専門的に相談に応ずるとともに、発達支援や就労支援を行っています。また、発達障害に関して、医療、保健、福祉、教育、労働等に関する業務を行う関係機関や民間団体等に対する情報の提供及び研修、それらの関係機関や民間団体等との連絡調整などを行い、地域における発達障害者支援の中核となり、体制整備をすることとなっています。   ただし、人口規模、面積、交通アクセス、既存の地域資源の有無や自治体内の発達障害者支援体制の整備状況などによって、各センターの事業内容には地域性があります(平成31年2月現在 95か所) 5 障害者就業・生活支援センター  就職や職場への定着に当たって就業面における支援とあわせ、生活面における支援を必要とする障害者に対して、身近な地域で、雇用、保健福祉、教育等の関係機関との連携の拠点として連絡調整等を積極的に行いながら、就業及びこれに伴う日常生活、社会生活上の相談・支援を一体的に行う施設で、都道府県知事が指定する一般社団法人若しくは一般財団法人、社会福祉法人、特定非営利活動法人(NPO)等が運営しています(平成30年10月1日現在334か所)。 シーン2 地域障害者職業センターの利用 地域障害者職業センター   カウンセラーの湯川です 職業準備支援を受講して仕事をする上での得意不得意を整理してみませんか わかりました 地域障害者職業センター・職業準備支援  パソコンを利用したデータ入力  封入作業  データチェック  グループワークで『上司に質問する』というテーマを設定し参加者同士でロールプレイを行う 上司にはいつもドキドキ わかるわかる 職場で必要な対人対応スキルや渡辺さん自身の得意不得意なことについて、理解を深めていった   地域障害者就業センター体験した 作業やグループワークを受けた感想はどうですか?   職業センターではまずどの作業からやればいいか わかりやすい指示をしてくれたので 1 封入する書類をセットする 2 封筒にあて名シールを貼る 3 文書のあて名と封筒のあて名を確認して書類を入れる とても仕事がしやすかったです 優先順位を決めるのが昔から苦手でしたが上司に順位をききながら「やることリスト」を作成してやるといいのだと思いました   グループワークで 上司に質問することについてみんなと話し合いましたが… 職場で質問ができなかった経験の人がいたり… あの… どのように声をかければいいかわからなかったり… みなさんの意見を聞けたことがとても参考になりました 渡辺さんは 表計算ソフトの扱いが上手で データ入力のスピードも速いし正確ですね 求職活動を進めるにあたり 渡辺さんの得意不得意「会社でこのような配慮があると力を発揮できる」といったポイントを整理していきましょう はい 渡辺さんは求職活動をする際にはご自身の障害については会社に伝えますか? 主治医の先生とも相談していろいろ考えたのですが手帳(精神障害者保健福祉手帳)をとって障害者枠で求職活動を進めたいと思います 自分が仕事を進めるうえでは会社に配慮してほしい点もあるので… わかりました   POINT 障害をオープンにすることについて 障害者手帳(精神障害者保健福祉手帳等)の取得や障害を明らかにして求職活動を行うことについては、本人の意向を踏まえながら進めます。企業や支援者が強要することは避けなければなりません。 白岩病院 先生ありがとうございました 申請した精神障害者保健福祉手帳が交付されました 就職活動頑張ってね   シーン3 面接 関口電子工業 関口電子工業の「事務補助」の求人で面接が実現してよかったね 職業カウンセラーの湯川さんも一緒だから安心です どうぞおかけください 総務部長の山下です よろしくお願いします 履歴書と紹介状プロフィール票です プロフィール票とは? 渡辺さんの得意なことや採用していただける場合に、職場内で「このようなサポートがあると力を発揮できる」といったことなどをまとめたものです ふむ 表計算ソフトやデータベースソフトを活用したことがあるようですね 専門学校に通っているときに操作方法を覚えました 当センターに通っていた時にもデータ入力作業を体験していただきましたが入力スピードも速く、正確です わが社には知的障害や精神障害のある従業員がいるが発達障害はまた違う障害のようだ… 最初はコピー作業や郵便物の仕分けを中心に仕事を考えていましたけど 表計算ソフトのスキルがあるのであればデータ入力中心になっても大丈夫かな 頑張ります 渡辺さんへの配慮についてですが… プロフィール票にもあるとおりデータ入力に対応できるスキルがあります 一度に複数の作業指示があると優先順位をつけることが苦手ですので作業を1つずつ指示していただくか優先順位を伝えていただけると助かります ご提案なのですが…採用いただける場合には当センターのジョブコーチ支援を活用できます ジョブコーチを御社に派遣して渡辺さんが職場に慣れ仕事の優先順位を決めて進められるように会社の方と相談しながらサポートをしたいと思います わかりました検討しましょう POINT ジョブコーチ支援 事業所にジョブコーチを派遣し、障害者や事業主に対して、雇用の前後を通じて障害特性を踏まえた直接的、専門的な援助を実施します。 シーン4 ジョブコーチ支援による受入れと会社の体制整備 向井係長 先日面接に来た渡辺さんだけど採用しようと思う 障害者職業センターのジョブコーチ支援を活用してね 職場定着も図りたいし指導をよろしく頼むよ わかりました 総務部人事課 今日からよろしくお願いします ジョブコーチの三田村です よろしくお願いします 渡辺さんは総務部の所属になります 直接仕事を教える担当者を紹介します 係長の向井さんです 向井ですよろしく どんな作業を行うのですか 新卒者採用にあたっての応募者情報登録や総務関係の申請書のデータ登録を行ってもらう予定です まず始めにやるべき作業はどれですか? 今の時期であれば応募者情報登録ですね もしわからないことがあったら係長に相談すればいいですか いいですよ 質問・報告は向井係長へ…と 応募者情報登録 申請書データ登録 質問、報告は向井係 渡辺さんはデータ入力は速く、正確にできるのですが これやって あれやって 指示をだすときは優先順位がわかるように伝えてください 1度に複数の作業指示を受けるとどちらを優先していいか混乱してしまうことがあります 1つの作業が完了してから新しい作業指示をだすと混乱せずに作業に集中できます 作業A 終了 作業B さっさっ わかりました それでは登録のやり方を教えますね 立ちあげ 入力 メモをとろう… 渡辺さんの仕事の様子はどう? キー入力は速くて正確ですね それはよかった ところで 向井係長渡辺さんの指導はあなたの業務の1つとして位置づけるから他の業務と同じように頑張ってもらいたい 何か指導する上で困ったことがあれば遠慮なく私に相談して欲しい障害特性に関することであればジョブコーチと相談してもらってもいいから わかりました よろしくお願いします 解 説 職場での支援体制を構築する上でのポイント    1 障害者の能力の適切な把握  職場への適応をサポートする上で、本人の長所短所を含めた障害特性や指導上、支援上の配慮事項等を、職場の上司や同僚に正しく理解してもらうことが大切です。  採用の段階から本人が自ら発達障害のあることを明らかにしている場合には、雇用した場合の配属先や担当業務を決定したり、教育訓練の方法や職場環境を整備したりするために、本人の能力や「このような配慮があると能力を発揮できる」といったポイントを把握することは大切です。  この場合には、本人の了解のもと20ページで紹介したプロフィール票を支援機関から提出してもらう方法もあります。ただし、障害に関連する情報は個人情報の中でも特に取り扱いに配慮を必要とするセンシティブ情報(機微情報)になりますし、プロフィール票の提出が採否に影響することのないよう注意が必要です。      支援機関が本人と相談しながら作成したプロフィール票  ○○さんのプロフィール 1 支援体制 (1) ○○クリニック(××市)  通院頻度…月1回(原則土曜日) (2) 地域障害者職業センター TEL.000−000―0000 担当カウンセラー:△△ △△  ジョブコーチ:□□ □□    2 スキル  Word…文書作成、表の挿入、宛名ラベル作成  Excel…関数(SUM、IF)、グラフ作成、オートフィルター  Access…データベース入力、修正    3 作業指示  やらなければならないことが複数あると、優先順位がうまくつけられず、誤った優先順位で作業を進めてしまうことが稀にあります。  →「分からないことがあったら、必ず○○さんに確認すること」と提示していただけると大丈夫です。   4 報告 周囲の状況を察することが苦手で、報告をすることに気後れし、タイミングが遅れたり省略したりすることがあります。 →常に報告するキーパーソンを決めていただいたり、定期報告する時間をあらかじめスケジュールに入れたりするなど、「決まり」になっていると負担なく報告ができます。   5 セールスポイント  キーボード入力はタッチタイピングができます。入力は集中して行うことができます。    2 障害特性に関する情報提供  職場への障害特性に関する情報提供については、障害のあることをオープンにすることに本人が抵抗を感じる場合もあることから、基本的には、本人の意思を確認し、それを十分尊重した上で判断するのが良いでしょう。  少なくとも、直属の上司や直接仕事のやりとりをする立場にある同僚には、障害特性を正しく理解してもらい、特性に応じた配慮や対応がなされることが望ましいと考えられます。また、直接のやりとりを行う立場にない他の同僚についても、何故、特定の者に特別の配慮がなされているのかについて疑問や誤解が生じないよう、必要な範囲で情報提供しておくことが大切です。  誰に、どの程度、障害特性について情報提供するかについては、本人や必要に応じて家族ともよく話し合い、本人の了解を得た上で対応することが重要です。  障害特性と対応方法の説明については、本人の了解を得た上で、地域障害者職業センター等の支援機関に依頼する方法も考えられます。  また、一般の社員に対して障害に関する基本的な知識等を周知する方法としては、社内研修の場を活用することも考えられます。この場合、研修の講師は地域障害者職業センター等の支援機関に依頼することも効果的だと考えられます。 3 社内の支援体制の構築  採用後の発達障害者の職場定着を推進していくためには、社内の支援体制の構築により職場の人間関係や労働環境の改善を進めることが有効です。 ■ 仕事に関する教育・指導、部署内の人間関係の改善、悩み等の解消については、配属部署の管理者や上司が直接の相談窓口となることが望ましいでしょう。 ■ 発達障害者の教育・指導などに関して配属部署の管理者や上司、同僚に負担がかかることがあります。人事担当者は、特定の社員に負担が偏っていないか、相談窓口となっている社員が困っていないかなどに気を配り、配属部署の管理者や社員のサポートを行うことが大切です。 ■ 発達障害者の職場定着について、配属部署の管理者、人事担当者だけが対応するのではなく、事業所が組織的に取り組むために、幹部会議、○○委員会等、社内の既存の組織を活用し、職場定着に向けた課題の把握や対応を検討する方法もあります。 ■ 医療面の問題や障害特性への対応に不安を感じた場合など、事業所だけでの対応が困難な場合には、外部の支援機関と連携して対応していくと良いでしょう。 何でも相談してください 悩み 人間関係 仕事 解説   4 プライバシーに配慮した障害の把握・確認  職場において、採用時に本人から告知をされていないにもかかわらず、採用後の普段の行動や態度から発達障害ではないかと思われるような場合があるかもしれません。その場合、発達障害という診断を既に受けていて職場には伝えていない場合、発達障害という診断は受けていないが、在学中あるいは社会に出てからさまざまな課題に直面する中で、発達障害の疑いを持つ場合、本人は周囲との関係に難しさを感じながらも障害であるとは思っていない場合等さまざまなケースがあります。  このような場合、特定の個人に対して障害の把握・確認を行うことは適切ではありません。  採用時に障害のあることを把握して採用した社員とは別に、既に採用している社員の障害の把握・確認に当たっては、雇用している社員全員に対して、画一的な手段で申告を呼びかけることが原則です。ただし、例外的に、個人を特定して照会を行うことができる場合もあります。具体的には以下のとおりです。   @ 雇用している労働者全員に対して申告を呼びかける場合  労働者全員に対して、メールの送信や書類の配付により画一的な手段で行うことが原則です。また、申告を呼びかける際は、障害者雇用状況の報告等のために用いるという利用目的等を明示するとともに、業務命令として、この呼びかけに対する回答を求めているものではないことを明らかにすることが望まれます。 A 個人を特定して照会を行うことができる場合  障害者である労働者本人が、職場において障害者の雇用を支援するための公的制度や社内制度の活用を求めて、企業に対し自発的に提供した情報を根拠とする場合は、個人を特定して障害者手帳の所持を照会することができます。詳しい内容は、左記厚生労働省のホームページをご確認下さい。 https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000065285.pdf  なお、発達障害と診断されている場合でも、本人の意向で障害者手帳(療育手帳または精神障害者保健福祉手帳)を持たない人もいますが、これらの人に障害者手帳の取得を強要することも行ってはいけません。障害者手帳の取得は、あくまでも本人の意思により行われるものです。  また、発達障害のあるなしに関わらず、職場における課題が散見されるケースにおいては、「仕事をうまく進めるために、これらの課題を一緒に解決していく」という視点で関わり、相談の内容に応じて社内の産業保健スタッフとの相談や医療機関、発達障害者支援センター等との連携を検討していくとよいでしょう。 A社の取り組み  更なる障害者雇用を検討していたところ、経営者の判断により「ハートフルプロジェクト」が発足しました。当社では、全国に多くの販売店舗を有しており、その中から「ハートフルモデル店舗」として、障害者を受け入れる店舗を認定することにしました。  「ハートフルモデル店舗」に認定されることは、店舗として評価されることでもあり、「自分達の店舗において受け入れたい」という前向きな声が聞こえるようになりました。  障害者の採用に当たっては、本社の人事課が障害者と面接を行ったうえで、店長等に障害特性を伝えています。勤務直前には、店長、本人、支援機関、本社人事課による4者面談を行いサポート内容を確認するとともに、本社が本人に対して接遇トレーニングを行う等、店舗の受け入れをサポートしています。 ハートフルモデル店舗   B社の取り組み  当社では、社員に対して個別に業務目標を設定していますが、障害者の指導を担当する社員に対しては、「障害者に対する指導」を業務目標として設定してもらっています。業務として設定することにより、どのような指導をすれば習熟するかと熱心に考えてくれるようになりました。  また、業務目標として設定することにより、上司は指導を担当する社員の進捗管理をする必要がありますので、部署全体で障害者雇用を検討していくきっかけとなりました。   業務目標 障害者に対する指導   障害者手帳について  発達障害の場合、交付される障害者手帳は療育手帳(自治体によっては、愛の手帳、みどりの手帳、愛護手帳など)あるいは精神障害者保健福祉手帳のいずれかとなります。精神障害者保健福祉手帳は、うつ病や統合失調症等の精神疾患に加え、発達障害も対象としています。よって、精神障害者保健福祉手帳を取得しているからといって、精神疾患の症状があるとも限りません。障害者手帳の種類だけでその人の特性を決めつけるのではなく、本人、家族、支援機関等から障害特性等を確認することが必要です。    実務編  事例2 ■抽象的な作業指示が理解できずマニュアル等の配慮で作業理解が進んだ事例 ■数字や文字が苦手で配置転換を行うことで、作業遂行力が向上した事例 シーン1 わかりやすい作業指示 阿部 郁子さん (18歳) アスペルガー症候群 高校普通科を卒業してスーパーマーケット「スーパーIKEDA」に勤務 野菜・食料品売り場に配属された 入社してからまだ日が浅い IKEDA事務所 内山店長 阿部さんのことでご相談があるのですが やあ江上主任 仕事がうまくいってないんです 例えば… どんなことで 今ならお客様が少ないからここをきれいにしてください 阿部さん ハイ 通路の真ん中は拭くが隅までモップがけができていない 動線がバラバラで拭き残しや、ゴミ屑の取り残しがある お客様がいるのに側をかまわずモップがけをしている アラッ すみません インスタントコーヒーはどこにありますか? あ、えっと… アッ! しどろもどろ インスタントコーヒーはこちらです 掃除はきれいにできてないし お客様に対して失礼があっても困るし… なるほど 阿部さんはあまり掃除の経験が無いのかな… ところで江上主任 君の思う「きれいな掃除」ってどんな掃除? 隅もきちんとモップをかけて拭き残しが無く ゴミを残さない! ピカピカ いま、具体的に言ったことをそのまま阿部さんに伝えたらいいんじゃないかな あっ 阿部さんは「きれいな掃除」が何なのかわかっていないのかも知れない モップのかけ方も実際に見せてあげるといいよ ぽんっ お客様への対応もきちんとルールを決めておく必要があるね お客様がいなくなってからモップをかける お客様に質問されたら「少々お待ちください わかるものに確認します」と答えるようにしよう 主任がお客様役をやってロールプレイをしてみるといい 江上主任忙しいところ悪いけど部下を育成するのも立派な業務だ もう少し頑張ってもらえないか わかりました頑張ってみます まずモップは隅からかける 順番に拭き残しがないようにね ハイやってみて わかりました 隅から順番に 拭き残しがないか確認! ウンウン 頑張っているね ニコニコ ええ、店長からアドバイスをいただいて 私の指示が不十分だったのですね 阿部さんもやり方を覚えてくれています 一度やり方を覚えると手をぬかないのが阿部さんのいいところです 参考になるかわからないが… ひら… 昔、新人を指導したとき作った清掃マニュアルだこれがあると忘れなくていいよ 阿部さんがわかりやすいよう作り直してみては ありがとうございます!    解説  わかりやすい作業指示とマニュアル作成 1 あいまいな表現を避けた作業指示  例えば、「適当に」や「きちんと」といった漠然とした、不明確な基準で指示された場合、発達障害のある人は、どうすればよいか戸惑ってしまいます。  このような場合には、「言語化」や「視覚化」が有効です。  「言語化」とは、どうすればよいかを具体的に言語で表わすことです。例えば、名刺作成のためのデータ入力作業の場合であれば、@部署名を入力する、A役職名を入力する、B名前を入力する、C名字、名前の文字数を確認し、名字と名前の幅が同じになるよう調整する、D名字の左端が何mmの位置にあるかを確認する…といったように手順を細かく具体的に示していくということです。  「視覚化」とは、作業の内容や手順が一目でわかるような工夫をすることです。例えば、器具の組立作業であれば、必要な部品を組み立てる順番に並べ、一つ一つ組み立てていき、全ての部品を組み合わせると完成するような手順を整えるということです。また、形、色などが似た部品は取り違えてしまう可能性もあることから、それぞれの部品を番号がついた箱や異なる色の箱に入れるといったことも視覚化の一手法です。  「言語化」や「視覚化」のためには、その作業がどのような要素で構成されているかを分析し、作業しやすいように調整する必要があります。この分析・調整のことを「構造化」と言います。構造化では、まず「どこで」「いつ」「何を」「いつまで(どのくらいの量)」「どのような方法で」行うかを明確にするとともに、「どうなったら終わり(完成)なのか」「終わった(完成した)ら、次に何があるのか」という作業の終わりについても明確にし、その上で、作業がしやすい手順や環境を工夫します。   2 マニュアルの作成  「言語化」や「視覚化」した手順がいつでも確認できるよう、マニュアルや作業手順書を作成することが有効です。  また、示されたマニュアルを本人が作業の中で適宜改訂し、マニュアルを自作することも作業能率の向上や、ミスの防止に効果があります。   マニュアルの具体例 名刺作成の手順 総務部総務課 準備する物 作成する名刺の原稿 ※一枚ずつ名刺で提出された場合の作成方法 作業前の準備 @ パソコンの電源を入れる。(パソコンには本体とディスプレイの2箇所に電源があるので、2箇所ともONにする。但し、ディスプレイの電源は最初からONになっていることがある。) A パソコンの電源を入れると、「windowsへようこそ」の画面が出てくるので、ctrl+alt+delキーを同時に押す。 B パスワードを入力する。(パスワードは小文字) C デスクトップにある、名刺作成ソフトのアイコンをダブルクリックして起動する。 D 「用途から探す」の名刺作成のアイコンをダブルクリックする。 作業の手順 @ 〜Fを選択又は入力する。  @所属している部・課を選択する。  A役職を選択する。  B氏名(名字と名前)を確認し、 (1)過去に既に名刺を作成している方の場合は、その氏名を選択する。 なお同一の氏名の者がいる場合は、メールアドレスも確認し人を特定する。 (2)上記で確認しても過去に作成していない場合は、氏名を新たに入力する。 C電話番号(@を入力すると自動的に入力されるため、入力は不要) DFAX番号(@を入力すると自動的に入力されるため、入力は不要) Eメールアドレス ※Bの(1)の場合はBを選択した段階で、自動的にメールアドレスが入力されるため、入力は不要。 ※Bの(2)の場合は、メールアドレスの氏名部分を入力する。(メールアドレスの氏名以下は自動的に入力されるため、入力は不要。) Fホームページアドレス(@を入力すると自動的に入力されるため、入力は不要。) G上記の@、A、B、Eに間違いがないか、原稿と見比べて確認する。 →ここまできたら、名刺印刷の準備へ(次のページへ) 3 キーパーソンの配置  職場に本人が頼りにできる社員がいることは、発達障害のある人が仕事を行う上でも、また職場に適応していく上でも非常に重要です。  例えば、発達障害のある人は、いろいろな人から同時に仕事を依頼されてもその優先順位をつけることができず、どこから手をつけてよいかわからなくて混乱してしまうことがあります。  このような状態を防ぐため、仕事の依頼は決まった人、すなわちキーパーソンが行うこととし、本人も仕事に関する質問や相談、報告はキーパーソンに行うこととします。  また、発達障害のある人の場合、障害のあることが外側からはわかりにくいことから、さまざまな場面で周囲との行き違いが生じやすく、その結果、トラブルに発展することも少なくありません。  そのような場合も、障害特性を理解しているキーパーソンが、本人の話を聞き、本人がうまく伝えることのできないことをくみとって周囲に伝えたり、逆に周囲の人が言おうとしたことを本人にわかりやすく伝えるといった、いわば解説者の役割を果たすことで、トラブルも軽減できます。  ただし、職場において、一人のキーパーソンが発達障害のある人の支援を全て行うことは大きな負担となります。そこで、例えば発達障害のある人の支援自体もそのキーパーソンの業務の一つと位置づけ、必ず上司への報告・連絡・相談を行うなど、キーパーソンをフォローする体制を整えることが必要です。   C社の取り組み 具体的に指示  店長が商品陳列の作業を発達障害者に指導していたところ、なかなか理解が進みませんでした。ジョブコーチが指示の内容を確認すると、「大体でいいよ」「このくらい」という具体性に欠けるものだったため、商品の種類、量、並べ方等を具体的に指示するよう店長に助言した結果、本人の作業に対する理解が進み、上達しました。また、店長も部下に指導するときの指示の出し方について再確認したそうです。   D社の取り組み 1つのポイントは2回確認  衣料品の返品処理作業において、1つ1つの工程で過度な確認を行うため、作業能率があがりませんでした。そこで、どの工程において、どの部分を確認すべきかを明確に定めるとともに、過度に確認しないよう、「1つのポイントは2回確認する」という方法を提示しました。確認方法が変わってもミスが発生しないこと実感した社員は、その後作業能率が大きく向上し、当初の2倍以上の処理をすることが可能になりました。   シーン2 数字や文字に対する苦手意識へのフォロー 前田 雅子さん (19歳) 学習障害 高校卒業後 衣料品販売店で半年の勤務経験がありスーパーマーケット「スーパーIKEDA」に転職レジとドライ商品(常温管理の加工食品)の商品陳列を担当 従業員休憩室 もぐ ぽつねん… おや? 前田さん休憩中? あ、はい 何か元気ないね 体の具合でも悪いの? いえそういうことはないんですが 仕事でミスでもしちゃったのかな? 実は… ドライ商品の商品陳列をしながら賞味期限の確認もしているんですけどどれが期限間近なのか数字をみてもすぐにわからないのです 社員さんから賞味期限のチェックの仕方と陳列方法とか教わるんですけどなかなか覚えられなくて… ああして こうして キョトン メモをとりなさい 説明を聞いているうちに何をノートに書いていいかもわからなくなって… 仕事が覚えられないんです 焦らなくていいよ徐々に覚えていけば 私、数字とか文字を書いたりするのが苦手なんです 数字を見るだけで緊張しちゃって だからレジでも金額を入力したりお釣りを渡したりするのも戸惑って動けなくなるんです よく正直に話してくれたね わかった前田さんに合う仕事を考えてみよう ありがとうございます POINT ●数字や計算、文字の読み書きが苦手な場合は、数字や文字を扱わなくて済む作業に配置する。 ●電卓やパソコンを使用することで、計算や筆記の負担を軽減する。 やあお疲れさま 江上主任にお願いがあるんだ 何でしょうか レジとドライ商品を担当している前田さんなんだが… 数字がとても苦手らしい ふむふむ 仕事がうまくいかずかなり緊張しているようだ このままだと不適応をおこしかねない それは大変ですね そこで主任が担当の野菜売り場に配置転換をしたいと思う 前田さんは文字を書くのも苦手らしくメモを取るのに時間がかかるようだ 主任のマニュアル作成の経験を活かして指導してもらえないか 野菜フロア清掃マニュアル 店長がサポートしてくれるのであればいいですよ   シーン3 急な作業変更に対するフォロー 前田さんは数字を扱ったりメモを取ることが苦手だから 袋詰め作業の手順書を作っておこう バックヤード 今日から野菜売り場で野菜の袋詰め作業を担当してもらいます 仕事を教えてくれる江上主任です よろしく よろしくお願いします トマトの袋詰めの手順書を作っておきました トマト袋詰め手順書 一緒にやってみよう はい トマト袋詰め手順書 ・トマトを袋に詰める  中トマトなら5個  大トマトなら3個 ・傷んだトマトをはずす ・袋をバックシーラーでとめる もくもく トマトの袋詰めは大丈夫だね 今度はキュウリの袋詰めをやってみよう その調子で作業をしていてください 僕は売り場に出てくるので もくもく ちょっと 悪いんだけど売場のトマトがなくなってきたからトマトやってくれる? あ、はい さ 違う、違うパックに詰めて! あれ あれ!? オロオロ あっごめん、ごめん パックに詰めるやり方教えてなかったよね ホッ 前田さんの様子はどうだい? 前半、トマトの袋詰め作業はうまくいっていたのですがそのあと僕の指示不足で混乱させてしまいました トマトは袋詰めにする場合とパックに詰める場合があるのに袋詰めのやり方だけ教えたため 2通り パートさんから急にパック詰めを指示されて戸惑ったみたいです 少しずつやり方を教える主任の指導の仕方はよかったと思うよただ色々な人が違う指示をしないように周知する必要があるな これからいろいろな野菜を袋詰めしてもらうのであれば指示書を作成してどの野菜を袋詰めにするのかパック詰めにするのか分かりやすくする方法もあるな 途中で作業が変わってしまったのも混乱してしまった原因のようです できるだけ、1つの作業が終わってから次の指示を出したいと思います POINT ●指示を行うキーパーソンを定める(複数の人が指示をする場合は、指示の内容が変わらないように統一する)。 ●日によって作業品目が変わる場合は、指示書を活用して種類や個数がわかるように指示する。 ●1つの作業が終わってから次の指示をだすと混乱が少ない。 ・商品を入れるもの:パック ・中に入れるもの:トマト ・数:4個 @パックがなくなるまで作業 てきぱき 作業に慣れてきたようだね よくがんばっている シーン4 安定した作業遂行について  13:00 テキパキ 14:00 モタモタ 14:55 ふああぁ だいぶペースが落ちてきたな 前田さん 15時になったら袋詰めしたトマトを品出ししてください わかりました 品出し終わりました さて次の作業を記入しよう 指示書 キュウリの袋詰め キュウリの品出し バックヤードに野菜くずのそうじ ダンボール ここに書いてある作業を行ってください キュウリの袋詰め キュウリの品出し いろいろな作業をやってもらっているのかい? 同じ作業をしていると集中力が落ちて能率が落ちるみたいでしたので前田さんとも相談し業務を細かく区切ってみました 段ボールたたみ どうやら集中して作業できているみたいだね 実務編 事例3 ■質問や説明することが苦手なため、質問方法や時間を定め、報・連・相ができるようになった事例 ■職場でのマナーやコミュニケーション面の課題に対して、適切な行動を具体的に示すことで支援した事例 シーン1 言葉による指示の際の配慮 花山 満佐美さん (22歳) ADHD 大学のキャリアセンターをとおして障害者雇用枠で募集していた生命保険会社「青空生命」に応募し、採用される総務部に配属され名刺作成とデータ入力業務に従事 総務部総務課 朝礼を始めます 今日の作業の内容は今説明したとおりですでは、作業に取りかかってください はい 沼田課長 花山さん 今日の作業の内容わかりましたか? はい、はい西田さん いや違っていますよ花山さん今日作るのは昨日とは別の部署の社員の名刺です まず部と課の名前を変更しないと 今日の作業をもう一回言うのでメモをとってください POINT 職場でのコミュニケーション@ ●全体の場で説明を行ったあとで、個別に作業内容を再度確認する場を設ける。 ●やるべき作業についてわかったか否かで尋ねるのではなく、本人自身に実際に作業をしてもらうことで、理解度を確認する。 ●作業手順をメモし、視覚的に確認ができることで有効なこともある。 ●職場で質問や相談する窓口となる指導担当者(本人が話しやすい人)を決めて、指導担当者の近くに座席を配置し、本人自身が質問・相談しやすい環境にする。 では今日の花山さんの作業内容をはじめから説明してください まず最初に… 名刺のデータ入力 印刷して検品 総務課分の名刺はできましたか? ハイ はい間違いなくできていますね 大丈夫です では次の人の名刺を作ってください 今作っているのは企画課分ですね おや 電話番号が違いますよ 確認して修正してください 企画課分の名刺ができたら私に報告してください   POINT 職場でのコミュニケーションA ●できている時は評価し、できていない時は、本人ができることを具体的、積極的に伝え修正点を示す。 ●その都度終わりの報告ができるよう、作業をショートスパンで区切るようにする。   花山さん出来上がった名刺のうち この人のものはメールアドレスがありませんね えっ! 気づいていませんでした マニュアルで確認してみましょう   POINT 職場でのコミュニケーションB ●ミスが生じた場合には、マニュアルに沿って何が問題でどこがいけなかった等を具体的に指導担当者が直接伝えるとともに、改善策を伝える。 ●強い口調で注意をされると、自分自身(人格)が否定されたと感じてしまうため、感情的に言う、大きな声やきつい口調は避ける。 ●失敗したことを注意するのではなく、もっとこうしたら上手くいくのではないかという視点でアドバイスを行うようにする。 名刺作成マニュアル 情報の入力 1 所属している部課 2 役職 3 氏名 4 電話番号 5 ファックス番号 6 メールアドレス の順で一項目ずつ確認しながら入力する マニュアルの順番でいくと6番目のメールアドレスがもれていましたね よしこれでOKだ   シーン2 質問や説明することに対するサポート 野毛 陽一郎さん (22歳) アスペルガー症候群 花山さんと同時に大学のキャリアセンターをとおして障害者雇用枠で募集していた生命保険会社「青空生命」に応募し、採用される同じく総務部に配属されデータ入力業務と全国の支店に対する郵便物の発送業務を担当 青空生命 総務部総務課 野毛さん お願いした小田商事のデータが保存されていませんが あれ?野毛さん昨日一日小田商事の入力作業をしていましたよね… 昨日別のファイルに入力をしようとしたら誰かが作業中だったのでそのファイルでの作業ができなかったんですよそちらのファイルに入力してしまったんじゃないですか どれどれ カチカチ そうだこのファイルです あっ前のデータが消えて別のデータになっています どうして別のファイルに入力したのですか? 入力するファイルがわからなければどうして私や周りの誰かに聞かないんですか? みんな忙しそうにしていたから聞けなかった… 誰も気づいてくれなかったし… 野毛さんはわからないことがあっても質問しないで自分の判断でどんどん作業を進めて困っています 昨日のミスだって途中から作業が進められなくなるので自分でも間違ったとわかったはずです あっ 課長 野毛さんは自分の困っている状態を説明するのが苦手で だから人にものを聞くことも苦手なんだよね 野毛さんが質問できるような状況を考えてみないといけないね 地域障害者職業センターに相談してみようか   ジョブコーチの三田村です 質問や相談を促すにはいくつかの方法が考えられます   POINT 質問・相談を促すポイント ●何に困っているのか、誰に、どのように声かけをするか等、質問をするタイミングや具体的な行動について一緒に考えたり、実際にやってみる。 ●質問をすること自体が負担になっている場合は、定期報告の時間を設けたり、気づいたときに声をかけるようにする。 ●質問ができた場合にはその点を評価する。   ふむ なるほど 早速うちでも取り組んでみましょう すみません 作業が進められなくなりましたどうしたらいいんでしょうか? ああここから先は別のファイルに入力するデータですね このファイルにはここまでで結構です ここまでが入力できたら一度保存してください ここから先のデータはこのファイルに入力してください なるほど 大丈夫です 野毛さんがすぐに質問をしてくれたおかげで間違いなく作業が進んでいますよ こんなことでも質問していいんだなよかった ホッ 「なんでこんなことぐらいわからないんだ!自分で考えろ」と言われるのではないかと思って… 最近は野毛さんもそれほど質問が苦手じゃなくなっているみたいですね 地域障害者職業センターのジョブコーチも定期的に訪問してくれているが職場で話がしやすい雰囲気をつくることも大事なんだな 質問ができた体験やそのことをほめてもらって自信になっているみたいだ ありがとうございます   シーン3 職場でのマナーや適切な話し方について ミーティングルーム 野毛さんと一緒に仕事をしていると疲れるんです この前も並木さんが入力ミスをして 大きな声で並木さんここ間違っていましたよ 僕はマニュアルを見て確認しながら入力するので間違いません なんて空気読めないことを言ってしまうし… 以前も指導担当の西田さんの指示に対していろいろ文句をつけて従わず 机をたたいたり床をけったりしたことがあって あれはちょっとひどいなと思いました あのときは野毛さんが落ち着いてから別の部屋で話を聞いたんだが… 自分なりの作業の進め方があってそれを西田さんに理解してもらいたいということだったようだ それにしたって… 野毛さんは質問や相談が苦手だという一方で自分のことをわかってもらいたいという気持ちも強いようだ だから定期的に相談する時間を設けている 最近は自分が困っていることをずいぶんと口にできるようになって落ち着いてきたと思う あまり机をたたいたり床をけったりしなくなっただろう でも野毛さんが入力ミスをして西田さんに注意されたときには 過去のことは振り返らず前向きに仕事をしていきましょう なんて言うんですよ どうかと思います 書類の発送作業を行う時にホッチキスを借りてもお礼を言わないし 業務中も携帯電話を見ているし なんていうか職場のマナーができていないですよね どうやったら野毛さんに職場のマナーやルールをわかってもらえるだろうか 応接室 …というわけなんですが そうですね言葉遣いについては注意事項をまとめたミニノートをつくってみました 例えば「人のミスを見つけても自分が頼んだことではなかった場合は何も指摘しなくてよい」 ということも盛り込んでいます これを携帯してもらってはどうでしょうか POINT 職場のマナーの指導 ●適切な言葉遣いや言うべき場面等を具体的に示したミニノートを作成し、携帯してもらう。 ●自己のミスについては、上司や同僚と一緒に作業についての「振り返り」を行い、何が原因だったかの課題を明確化する。 ●職場の作業状況に応じた報告や相談の際、あわせて職場の慣習やルール(ものを借りた場合はお礼を言う、業務中は携帯電話を操作しない等)についても伝え、理解を促す。 ●ロールプレイによるトレーニング(※59ページを参照)を行い、職場での望ましい態度や行動について指導する。   なるほど それぞれの場面でどのように本人が認識しているのか知ることが大事なんだね その上でどういう行動が望ましいかを具体的に示していくということですね 総務部総務課 ホッチキスをお返ししますありがとうございました OK   コミュニケーション上の留意事項、職場のマナーの習得方法 1コミュニケーション上の留意事項 発達障害のある人とのコミュニケーションにおいては、 ●あいまいな言い方をしない ●抽象的な表現を避ける ●具体的な例示を含め、明確に指示を与える ●指示を理解しているか否かを確認する場合は、本人に指示の内容を説明してもらう ●時間や数字等のやりとりや複雑な指示については口頭だけでなくメモ等に残して伝える といった配慮が必要です。  また、注意されることに過敏に反応してパニックを起こしたり、ストレスがたまり、心理面で支障をきたしたりすることもあります。  指導や注意に当たっては、大声、罵声、頭ごなしや感情をあらわにした物言いは望ましくなく、落ち着いた態度で「○○は非常に良かった。また、今後は、××の部分をこうしたらもっと良くなる」といったように具体的な改善点を指摘することが重要です。   ○○は非常に良かった今度は××の部分をこうしたらもっと良くなる   2ロールプレイによる職場のマナーの習得  職場のマナーの習得のために、ロールプレイによるトレーニングを取り入れている職場もあります。  例えば、エレベーターの中で大声を出す、全てのフロアのボタンを押してしまう、周りに話しかけるといった「エレベーターの利用の仕方」に課題を抱えていた職場では、望ましいエレベーターの利用の仕方について事務所やエレベーターを活用し何度かロールプレイを行いました。具体的には、参加者一人ひとりが望ましいと考えるエレベーターの利用の仕方を実演し、それらを見た他の参加者が望ましい点をほめたり、さらにこうすれば良くなるという点を指摘しあう形で進められます。自分がほめられた点、他の参加者がほめられた点を認識する中で、どのような行動が適切かを習得します。ロールプレイ後、エレベーターを利用した際には、マナーを守って利用できるようになり、他の部署からクレームが寄せられることもなくなりました。  このようなロールプレイは、コミュニケーションの技法の習得に用いられることもあります。例えば、「相手に自分の意見を伝えるとき、どのように伝えるか?」といった場面を設定し、実演をする中で、発せられた言葉に対して相手がどのように受け止めるか、わかりやすい言葉で伝えるにはどうすればよいかといったことを理解していきます。  ロールプレイは通常はグループで行いますが、グループでの活動に抵抗のある社員については、指導者と社員が1対1で行うこともあります。  抽象的な指示や曖昧な表現が苦手な発達障害のある人にとっては、具体的な場面を設定して実演するロールプレイを取り入れることが効果的なことがあります。   エレベーターに乗ったら行き先階のボタンを押します   実務編 事例4 ■ 聴覚の感覚過敏が原因で集中力の低下が見られたため ノイズキャンセリングヘッドホンを活用した事例 シーン1 感覚過敏 藤田 徹宏さん (24歳)アスペルガー症候群 大学卒業後 システムエンジニアとして就職するが、作業のミスが多い、チーム作業がうまくできない等により、離職その後、発達障害があることがわかり精神障害者保健福祉手帳を取得し、地域障害者職業センターのサポートを受けながら求職活動を行った ハローワーク 職業相談 ハローワークの紹介で、アパレルメーカー「アパレルABC」の本社にて各店舗の売上データの集計、管理を行う業務で採用となる 併せてジョブコーチ支援を実施することとなり本人の障害特性を伝えたうえ指導担当者の選任 作業マニュアルの作成を行うなどサポートを行ってきたものの作業中の集中力低下がみられた 応接室 藤田さんのことなのですが ジョブコーチにサポートしていただいたり作業マニュアルを作成したりして売上データの集計手順は理解しているのですけどどうも作業に時間がかかっているようです ミスをしないように何回も確認しているのでしょうか 何回も確認しているというよりもどうも作業に集中できていないようなのですが 確認してみます 経理課 カタカタ ぴるるるる びくっ 藤田さん仕事は順調ですか? はぁ データ集計のやり方は覚えた? ええやり方は覚えました オフィスは電話がたくさん鳴るけどびっくりしない? そうなんです 電話のベルが鳴るとびっくりしちゃって怖くてしばらく手が止まるんですよ それは大変でしたね前から電話のベルは苦手だったの? はい 子どものころから電話のベルとか突然大きな音は苦手でした あと似た発音の言葉をよく聞き間違えたりして怒られたことも多かったです それ以外に見え方とか匂いで困ったことは? 夜のネオンの点滅が苦手です でもこれは職場ではないので大丈夫です 応接室 藤田さんが集中できないの原因の1つとして感覚過敏が影響していることが考えられます 感覚過敏? はい 発達障害のある人の中には音や光、色、触覚などに敏感な人がいます 藤田さんの場合は音や光に対して敏感なようです 具体的には… 電話のベルの音や突然の大きな音が苦手で驚いて怖くなって少し動きが止まってしまうようです 会社であればたくさん電話のベルがなりますその都度動きが止まってしまえば作業に集中できないでしょう 光は夜のネオンのように強い光が苦手なようですが職場ではそのような光はないので大丈夫とのことです どのような対応が考えられますか? 大きな音を避けるために静かな環境で作業を行えると一番いいでしょうけど 一人だけ離れての作業が難しければ 耳栓の使用を許可いただけると助かります 最近ではノイズキャンセリングヘッドフォンといって機器の作動音などのノイズ音だけを選択して遮るものもあります これだと通常の会話は普通に聞き取ることはできます ノイズキャンセリングヘッドフォンの使用については上司や同僚、ご家族の理解も必要ですね ご家族には私からお話するとして 同僚に対しては「感覚過敏」について理解を得るために研修をやってもらえないですか? わかりました 藤田さんがスムーズにお仕事ができるよう藤田さんの了解を得た上で ご本人の特性と対応方法について説明させていただきます ミーティングルーム 発達障害セミナー 感覚過敏ですが… しーん カタカタ 解説 感覚過敏に対する配慮  発達障害者の中には、音や光、色、触覚などに独特で過剰な敏感さを持っている人がいます。高橋・増渕(2008)の「アスペルガー症候群・高機能自閉症における『感覚過敏・鈍麻』の実態と支援に関する研究」において、当事者からは次のような感覚過敏の内容が指摘されています。  なお、「感覚過敏・鈍麻」の内容については、個人差が大きいことが指摘されており、以下に挙げられた内容が全ての発達障害者に当てはまるものではありません。  どの程度「耐えられないのか」「支援が必要なのか」については、本人や支援機関の意見を参考にしながら対応していくと良いでしょう。   視覚の過敏・鈍麻 ●苦手な色や柄の服が着られない ●ヘトヘトに疲れていると(色や光などの)刺激がとても強く感じられる ●すれ違おうとして(距離感がわからず)人にぶつかることがある ●人の顔を識別するのが大変苦手である ●ページのどこを読んでいるのかわからなくなる ●目まぐるしい街の様子を見ていると気分が悪くなる ●蛍光灯が瞬くのが見える ※照明を暗めにしたり、サングラス(アーレンレンズ眼鏡)を着用したりすることで負担が軽減される場合があります。   聴覚の過敏・鈍麻 ●突然の音にとても弱い ●似た発音をよく聞き間違える ●大きな音にとても弱い ●一度に二人以上の人とは会話ができない ●スーパーやデパートのBGMがとても気になってしまう ●人混みの騒音にとても耐えられない ●聴覚から入るものは覚えられない ●電話のベルの音が苦手 ※耳栓やノイズキャンセリングヘッドフォン(周囲のノイズ(環境騒音)のみを減らすヘッドフォン)を使用することで負担が軽減される場合があります。   嗅覚の過敏・鈍麻 ●特定の香水・アフターシェーブローションなどの香りが我慢できない ●化粧品のにおいがとても苦手である ●ひとりひとりの体臭がすごく気になる ●接着剤や絵の具などの図工用品のにおいがとても苦手である ※周囲の人に香水などの使用を控えてもらうと負担が軽減される場合があります。   その他の感覚の過敏・鈍麻 ●人との共同作業は負担が大きすぎる ●朝起きてもしばらく動けない ●睡眠パターンがとても不規則である ●「時間内に何かをしなければならない」と焦りを感じると停止状態になってしまう ●ひどく疲れやすい ●休み時間の廊下や昼休みの食堂はとても疲れる ●混雑した駐車場で自分の車が見つけられない ※「自分だけの空間」があることで落ち着きを取り戻すことができる場合があります。   実務編 事例5 ■職場でミスを重ねてしまい、自信喪失により不適応を生じたため、ミスを減らす工夫と外部の相談機関を利用することにより、精神的な安定を図った事例 シーン1 仕事にミスが続き自信喪失 田所 真さん (21歳) ADHD 専門学校卒業後に入社した会社では頻繁にミスをすることを注意され居づらくなって退職その後、発達障害があることがわかり精神障害者保健福祉手帳を取得してハローワークの紹介により機械製造会社「小出機械」に入社し、営業管理部に所属 関根工業から納品された部品の数が足らないと連絡があったぞ 誰だ発注を受けたのは? 田所さんが対応したはずです 田所さんは前にも数量ミスがあったね 相手先の発注内容を正確に記録するよう言ったはずだが! ……… 15時からオオシマ加工の担当と打合せなんだけど第1会議室に誰もいないんだ あれ?先方の人数が増えて第3会議室に変更になったと田所さんには伝えたのですが 田所さんから聞きませんでしたか? 先方の都合で時間が変更になったことは聞いたが 田所さん場所も変更したことは伝えなかったんですね 前にも田所さんこんな連絡ミスがありましたよね ションボリ きちんと連絡してくれないと困るよ先方をお待たせしてしまったじゃないか! 田所さんはミスが多いよな でも田所さんって学校ではけっこう成績が良かったみたいですね 会社も採用のときはもっといろんな業務を担当させようと期待していたようだな トボトボ お疲れ様でした またミスをしてしまった… 前の会社もそうだった… 怒られてばかりだ… ミスをしないように気をつけないとまた会社を辞めなくてはならなくなる… 行ってきます ×××× シーン2 相談機関の活用 田所さん体調が悪そうだね 会社の健康相談窓口へ行ってみたら はい行ってみます 健康相談窓口 どうしましたか? 実はあまり眠れないんです 最近ミスして怒られてばかりいるので 「また明日も会社でミスをしたらどうしよう」「怒られると嫌だな」と思うと眠れなくなるんです そうですね どうしたらよいか一緒に考えてみましょう 田所さんの職場の人とも相談をしてみようと思いますが かまいませんか? はい 田所さんは失敗するのではないかという不安が強すぎてさらに失敗してしまうという悪循環に陥っているようです 正直私も田所さんにどのように対応してよいか悩んでいます 仕事の進め方について地域障害者職業センターに相談してみてはどうでしょうか 田所さんへの接し方についてアドバイスをもらえると思います わかりました連絡してみましょう 応接室 ミスを見逃せとは言いませんがきちんとできたことについては評価してはどうでしょうか 今、田所さんは自信を失っている状態ですから 例えば頼んだ部数どおりきちんとコピーができたとか期限までに資料が作成できたとか きちんとできた場合には評価していくことで田所さんの自信につながると思います 田所さんの場合言葉だけのやりとりでは内容を聞きもらす可能性があり連絡や発注ミスにつながる恐れがあります 連絡は定型的なフォームを作成しメールやFAXを使用して連絡する方法にすることでもれを減らすことができるかもしれません 連絡フォーム なるほど POINT ●「できていること、改善が必要なこと」について「振り返り」を行うこと。 ●問題を抱えていると体調不良になりやすいことから、体調の変化に気を配ること(睡眠や食事の状況について記録表を活用してチェックし、体調管理を行うなど)。 ●必要に応じて、本人の悩みを話す場として外部の相談機関(医療機関、障害者就業・生活支援センター、発達障害者支援センター等)を活用すること。 2週間後 営業管理部 最近の調子はどうだい? ミスも減ってきているようだね はい 紹介してもらった発達障害者支援センターに相談してみました 話を聞いてもらうと気持ちの整理ができました 自分にはできることとできないことがあってできることはしっかりとやっていこう できないことはどうやったらできるようになるかを考えていこうと思いました 体調もいいです それに連絡用のフォームのおかげで伝達も前よりはスムーズにできるようになりました まだまだミスがありますけど少しでも少なくしたいと思っています 解 説 体調管理への配慮、二次障害の防止、フラッシュバック 1体調管理への配慮  仕事の面だけでなく、生活面全般について本人が何らかの問題を抱えている場合、体調不良を生じやすくなります。  事例のように、仕事上の失敗を恐れるあまり不安から不眠を生じることもありますし、帰宅後、趣味に熱中しすぎて睡眠や食事が不規則になり、日中の勤務に影響を及ぼすこともあります。  そこで、特に自分の状態や気持ちを説明することが苦手な社員について、日々の体調の変化を把握することは、本人が抱えている問題に気づくきっかけとなり、職場への適応をサポートする上で有効です。  体調は、日々のミーティングなどで一人ひとりの様子から把握することもできますが、作業についての日誌をつけている場合は、これを活用することができます。  例えば、「前日の食事」の欄を設け、朝・昼・晩としっかりと食事を取っているかを把握します。また、「食欲」や「健康状態」の欄を設けて状態の良し悪しを把握したり、「就寝時間」と「起床時間」の欄を設けて睡眠がしっかりとれているかを把握したりします。「休憩」の欄を設け、定期的な休憩がとれたかを把握することにより、過度の集中による疲労を防止することもできます 日誌様式の例 平成  年  月  日 出勤 時  分 退勤 時  分 健康状態 前日の食事 朝・昼・晩 食欲 良い・普通・悪い 体の状態 良い・普通・悪い 前日の就寝時間 時  分 今日の起床時間 時  分 業務内容とスケジュール : 〜 : : 〜 : : 〜 : 休憩 : 〜 : : 〜 : : 〜 : 休憩 : 〜 : : 〜 : : 〜 : 業務のふりかえり コメント 解説  体調の変化は、必ずしも職場での問題が原因とは限りません。家族との関係や生活面での問題が体調に変化をもたらすこともあります。体調の変化を把握した場合は、本人に面談するほか、職場の同僚や家族、日頃利用している外部の支援機関があればそこからも情報収集を行ってその原因を探り、早目の対応を検討することが重要です。  原因が家族との関係や生活面の問題である場合は、外部の支援機関(発達障害者支援センター、本人が利用している医療機関、障害者就業、生活支援センター等)を活用することが有効ですが、そのためにも、外部の支援機関とは問題が発生したときだけではなく、日頃から情報を交換し、連携関係を構築することが大切です。  なお、障害のある社員が、長く職場に定着していくためには、職場以外にも相談できる支援機関を持つことが有効です。    朝 昼 晩 しっかり食事    強い口調や大きな声で注意することはさける   2二次障害の防止  発達障害のある人は、コミュニケーションに課題を抱えるため、指示の内容を理解できなかったり、わからないことを相談できないままに作業を進めたりして、結果として「ミス」をしてしまい、注意をされたり、場合によっては叱責されたりします。あるいは、場面に応じたコミュニケーションができないことから、「空気の読めない人」と思われ、周囲の人から浮いてしまうことがあります。  また、学習障害のある人は、読み、書き、計算、推論といった活動をうまく行うことができないことがあります。  このような失敗経験を積み重ねていくと、二次的な症状として、「どうせ何をやっても、自分は失敗してしまう」という思いが高まって意欲や気力が低下したり、あるいは「また失敗してしまうのではないか」という強い不安から情緒不安定になったりします。  このような心理の症状は、身体面にも影響を及ぼし、例えば、食欲がなくなったり、きちんと睡眠がとれなくなったりし、そのような状態が長く続けば、うつ状態になることもあります。  逆に、度重なる失敗を周囲の人や社会のせいにして批判的、攻撃的になり、反社会的な行動をとるようになることもあります。  このような二次的な障害を防止するため、職場においてもミスが生じたときの対応が重要になります。  ミスが生じて注意する場合には、まず、できている点、うまくやろうと努力した点を評価した上で、できなかった点、改善が必要な点について振り返り、どうすればうまくできるか具体的にアドバイスを行います。  このとき、自分自身を否定されたと感じないよう、強い口調や大きな声で注意することはさけることが適当です。   3フラッシュバック  フラッシュバックとは、過去に体験したことの記憶とともに、そのときと同じ感情が鮮明によみがえってしまうことを言います。この場合、よみがえる感情が「楽しかった」、「嬉しかった」といったプラスのものであれば問題はありませんが、「悲しかった」、「腹が立った」、「苦しかった」といったマイナスのものである場合は、不安や恐怖が高まることとなり、場合によってはパニックに陥ることもあります。  例えば、自分はミスをしていないのに、職場で他の人がミスをして激しく叱責されている様子を見ることにより、以前、自分がミスをして叱られたときの記憶がよみがえり、そのとき感じた嫌な感情を現在のことのように感じてしまうといったケースがこれにあたります。  パニックに陥った場合は、その混乱状態から抜け出すことができる環境をつくることが重要です。例えば、落ち着いて一人になれる空間へ移動する、深呼吸をする、お茶や冷水を飲む、洗面所で顔を洗うといったことで落着きをとり戻すことができます。   支援のポイント 事例を通じた支援のポイント  発達障害者の雇用と職場定着に向けて、5つの事例を通じてご紹介した支援のポイントを以下のとおり、まとめました。実際に発達障害者を雇用している事業主からは、「本人の障害特性のみならず、それぞれの能力や適性に応じた、一定の配慮と支援を行えば、職場の戦力として活躍できる」という声を聞きます。           発達障害者を雇用している又はこれから雇用しようとしている企業において、これらの支援ノウハウが活用され、一人でも多くの発達障害者の雇用につながれば幸いです。   発達障害者の雇用促進と職場定着に向けた支援のポイント 基本的な考え方1  本マニュアルにおいて、アスペルガー症候群、学習障害、ADHDのある人の雇用事例が紹介されています。発達障害の場合、障害ごとの特徴がそれぞれ少しずつ重なり合っている場合もあります。また、年齢や環境により目立つ症状が異なる場合もあります。よって、他の障害でも同じことがいえますが、発達障害者個々人に目を向け、どんなことができて、何が苦手なのかといったことを踏まえた個別的な対応が必要です。   採用時2 (1)職場の支援体制の構築 ●仕事に関する教育・指導、部署内の人間関係の改善、悩み等の解消について、相談ができるキーパーソンの配置 ●併せて、教育・指導の担当が特定の社員に負担が偏っていないか、相談窓口となっている社員が困っていないかなどに気を配り、サポートを行うことも大切   (2)障害特性の理解 ●本人に了解のうえ、「このような配慮があると能力を発揮できる」といったポイントを把握 ●必要に応じて、支援機関の協力のもと、障害特性を理解するための研修を開催することも有効 ●ただし、職場のどの社員までに障害を知らせるかについては、本人の意向を踏まえる ●「感覚過敏」といった独特な敏感さを持っている人もいる (3)支援機関や支援制度の活用 ●事業所にジョブコーチを派遣する地域障害者職業センターの「ジョブコーチ支援事業」を活用するなどして、障害特性に応じた雇用管理や作業指示について助言を得ながら雇用を進めるのも1つ ●医療面の問題や障害特性への対応に不安を感じた場合など、医療機関や発達障害者支援センター等の支援機関と連携するとよい   採用後3  (1) 作業指示 ●「適当に」や「きちんと」といった漠然とした、不明確な基準で指示された場合、どうすればよいか戸惑ってしまうので「言語化」や「視覚化」が有効 ●「言語化」や「視覚化」した手順がいつでも確認できるよう、マニュアルや作業手順書を作成することが有効 ●仕事は優先順位をつけて指示することで混乱を防止   (2) コミュニケーション ●具体的な例示を含め、明確に指示を与える ●指導や注意に当たっては、感情をあらわにした物言いは望ましくなく、落ち着いた態度で「○○は非常に良かった。また、今後は、××の部分をこうしたらもっと良くなる」といったように具体的な改善点を指摘する ●状況が読めず質問や報告することが苦手な場合には、定例報告の時間を設定したり、ロールプレイを通じて質問の仕方を練習したりする方法もある   (3)二次障害の防止 ●失敗経験を積み重ねていくと、二次的な症状として、「どうせ何をやっても、自分は失敗してしまう」という思いが高まって意欲や気力が低下したり、あるいは「また失敗してしまうのではないか」という強い不安からうつ症状を示したりする場合もある ●不安から不眠になる場合もあり、日々のミーティングなどで様子を把握したり、作業日誌を活用し「健康状態」を把握したりすると早めに問題に気づくことができる ●過去に体験したことの記憶とともに、そのときと同じ感情が鮮明によみがえってしまう「フラッシュバック」によりパニックをおこす人もいる。その場合は、落ち着いて一人になれる空間へ移動する、深呼吸をするといったことで落着きをとり戻す    (独)高齢・障害・求職者雇用支援機構  地域障害者職業センター 一覧 障害者職業カウンセラーが配置され、公共職業安定所、障害者就業・生活支援センター、病院、特別支援学校等の関係機関との密接な連携の下、各都道府県における中核的な職業リハビリテーション機関として、地域に密着した職業リハビリテーションサービスを提供しています。 名称 郵便番号 所在地 TEL FAX 北海道障害者職業センター 001-0024 札幌市北区北二十四条西5-1-1 札幌サンプラザ5階 011-747-8231 011-747-8134 北海道障害者職業センター 旭川支所 070-0034 旭川市四条通8丁目右1号 LEE旭川ビル5階 0166-26-8231 0166-26-8232 青森障害者職業センター 030-0845 青森市緑2-17-2 017-774-7123 017-776-2610 岩手障害者職業センター 020-0133 盛岡市青山4-12-30 019-646-4117 019-646-6860 宮城障害者職業センター 983-0836 仙台市宮城野区幸町4-6-1 022-257-5601 022-257-5675 秋田障害者職業センター 010-0944 秋田市川尻若葉町4-48 018-864-3608 018-864-3609 山形障害者職業センター 990-0021 山形市小白川町2-3-68 023-624-2102 023-624-2179 福島障害者職業センター 960-8054 福島市三河北町7-14 福島職業能力開発促進センター内 024-526-1005 024-535-1000 茨城障害者職業センター 309-1703 笠間市鯉淵6528-66 0296-77-7373 0296-77-4752 栃木障害者職業センター 320-0865 宇都宮市睦町3-8 028-637-3216 028-637-3190 群馬障害者職業センター 379-2154 前橋市天川大島町130-1 ハローワーク前橋3階 027-290-2540 027-290-2541 埼玉障害者職業センター 338-0825 さいたま市桜区下大久保136-1 048-854-3222 048-854-3260 千葉障害者職業センター 261-0001 千葉市美浜区幸町1-1-3 ハローワーク千葉4階 043-204-2080 043-204-2083 東京障害者職業センター 110-0015 台東区東上野4-27-3 上野トーセイビル3階 03-6673-3938 03-6673-3948 東京障害者職業センター 多摩支所 190-0012 立川市曙町2-38-5 立川ビジネスセンタービル5階 042-529-3341 042-529-3356 神奈川障害者職業センター 252-0315 相模原市南区桜台13-1 042-745-3131 042-742-5789 新潟障害者職業センター 950-0067 新潟市東区大山2-13-1 025-271-0333 025-271-9522 富山障害者職業センター 930-0004 富山市桜橋通り1-18 北日本桜橋ビル7階 076-413-5515 076-413-5516 石川障害者職業センター 920-0901 金沢市彦三町1-2-1 アソルティ金沢彦三2階 076-225-5011 076-225-5017 福井障害者職業センター 910-0026 福井市光陽2-3-32 0776-25-3685 0776-25-3694 山梨障害者職業センター 400-0864 甲府市湯田2-17-14 055-232-7069 055-232-7077 長野障害者職業センター 380-0935 長野市中御所3-2-4 026-227-9774 026-224-7089 岐阜障害者職業センター 502-0933 岐阜市日光町6-30 058-231-1222 058-231-1049 静岡障害者職業センター 420-0851 静岡市葵区黒金町59-6 大同生命静岡ビル7階 054-652-3322 054-652-3325 愛知障害者職業センター 460-0003 名古屋市中区錦1-10-1 MIテラス名古屋伏見5階 052-218-2380 052-218-2379 愛知障害者職業センター 豊橋支所 440-0888 豊橋市駅前大通り1-27 MUS豊橋ビル6階 0532-56-3861 0532-56-3860 三重障害者職業センター 514-0002 津市島崎町327-1 ハローワーク津3階 059-224-4726 059-224-4707 滋賀障害者職業センター 525-0027 草津市野村2-20-5 077-564-1641 077-564-1663 京都障害者職業センター 600-8235 京都市下京区西洞院通塩小路下る東油小路町803 ハローワーク京都七条5階 075-341-2666 075-341-2678 大阪障害者職業センター 541-0056 大阪市中央区久太郎町2-4-11 クラボウアネックスビル4階 06-6261-7005 06-6261-7066 大阪障害者職業センター 南大阪支所 591-8025 堺市北区長曽根町130-23 堺商工会議所5階 072-258-7137 072-258-7139 兵庫障害者職業センター 657-0833 神戸市灘区大内通5-2-2 ハローワーク灘3階 078-881-6776 078-881-6596 奈良障害者職業センター 630-8014 奈良市四条大路4-2-4 0742-34-5335 0742-34-1899 和歌山障害者職業センター 640-8323 和歌山市太田130-3 073-472-3233 073-474-3069 鳥取障害者職業センター 680-0842 鳥取市吉方189 0857-22-0260 0857-26-1987 島根障害者職業センター 690-0877 松江市春日町532 0852-21-0900 0852-21-1909 岡山障害者職業センター 700-0821 岡山市北区中山下1-8-45 NTTクレド岡山ビル17階 086-235-0830 086-235-0831 広島障害者職業センター 732-0052 広島市東区光町2-15-55 広島市児童総合相談センター2階 082-263-7080 082-263-7319 山口障害者職業センター 747-0803 防府市岡村町3-1 0835-21-0520 0835-21-0569 徳島障害者職業センター 770-0823 徳島市出来島本町1-5 ハローワーク徳島4・5階 088-611-8111 088-611-8220 香川障害者職業センター 760-0055 高松市観光通2-5-20 087-861-6868 087-861-6880 愛媛障害者職業センター 790-0808 松山市若草町7-2 089-921-1213 089-921-1214 高知障害者職業センター 781-5102 高知市大津甲770-3 088-866-2111 088-866-0676 福岡障害者職業センター 810-0042 福岡市中央区赤坂1-6-19 ワークプラザ赤坂5階 092-752-5801 092-752-5751 福岡障害者職業センター 北九州支所 802-0066 北九州市小倉北区萩崎町1-27 093-941-8521 093-941-8513 佐賀障害者職業センター 840-0851 佐賀市天祐1-8-5 0952-24-8030 0952-24-8035 長崎障害者職業センター 852-8104 長崎市茂里町3-26 095-844-3431 095-848-1886 熊本障害者職業センター 862-0971 熊本市中央区大江6-1-38 ハローワーク熊本4階 096-371-8333 096-371-8806 大分障害者職業センター 874-0905 別府市上野口町3088-170 0977-25-9035 0977-25-9042 宮崎障害者職業センター 880-0014 宮崎市鶴島2-14-17 0985-26-5226 0985-25-6425 鹿児島障害者職業センター 890-0063 鹿児島市鴨池2-30-10 099-257-9240 099-257-9281 沖縄障害者職業センター 900-0006 那覇市おもろまち1-3-25 沖縄職業総合庁舎5階 098-861-1254 098-861-1116  広域障害者職業センター一覧 全国の広範な地域から障害者を受け入れ、職業評価、職業指導、職業訓練などの職業リハビリテーションを実施し、その成果に基づく指導技法などを他の障害者職業能力開発校等へ提供しています。 施設 郵便番号 所在地 電話番号 FAX 国立職業リハビリテーションセンター (中央障害者職業能力開発校) 359-0042 埼玉県 所沢市並木4-2 04-2995-1711 04-2995-1052 国立吉備高原職業リハビリテーションセンター (吉備高原障害者職業能力開発校) 716-1241 岡山県 加賀郡吉備中央町吉川7520 0866-56-9000     0866-56-7636    (独)高齢・障害・求職者雇用支援機構  都道府県支部 高齢・障害者業務課一覧 高年齢者の雇用に関する相談・援助、高年齢者、障害者雇用に関する助成金の受付、障害者雇用納付金等の申告申請の受付、地方アビリンピックの開催等の業務を行っています。 都道府県 郵便番号 所在地 電話番号 FAX番号 北海道 063-0804 札幌市西区二十四軒4条1-4-1 北海道職業能力開発促進センター内 011-622-3351 011-622-3354 青 森 030-0822 青森市中央3-20-2 青森職業能力開発促進センター内 017-721-2125 017-721-2127 岩 手 020-0024 盛岡市菜園1-12-18 盛岡菜園センタービル3階 019-654-2081 019-654-2082 宮 城 985-8550 多賀城市明月2-2-1宮城職業能力開発促進センター内 022-361-6288 022-361-6291 秋 田 010-0101 潟上市天王字上北野4-143 秋田職業能力開発促進センター内 018-872-1801 018-873-8090 山 形 990-2161 山形市漆山1954 山形職業能力開発促進センター内 023-674-9567 023-687-5733 福 島 960-8054 福島市三河北町7-14 福島職業能力開発促進センター内 024-526-1510 024-526-1513 茨 城 310-0803 水戸市城南1-4-7 第5プリンスビル5階 029-300-1215 029-300-1217 栃 木 320-0072 宇都宮市若草1-4-23 栃木職業能力開発促進センター内 028-650-6226 028-623-0015 群 馬 379-2154 前橋市天川大島町130-1 ハローワーク前橋3階 027-287-1511 027-287-1512 埼 玉 336-0931 さいたま市緑区原山2-18-8 埼玉職業能力開発促進センター 本館4階 048-813-1112 048-813-1114 千 葉 261-0001 千葉市美浜区幸町1-1-3 ハローワーク千葉5階 043-204-2901 043-204-2904 東 京 130-0022 墨田区江東橋2-19-12 ハローワーク墨田5階 03-5638-2284 03-5638-2282 神奈川 241-0824 横浜市旭区南希望が丘78 関東職業能力開発促進センター内 045-360-6010 045-360-6011 新 潟 951-8061 新潟市中央区西堀通6−866 NEXT21ビル12階 025-226-6011 025-226-6013 富 山 933-0982 高岡市八ケ55 富山職業能力開発促進センター内 0766-26-1881 0766-26-8022 石 川 920-0352 金沢市観音堂町へ1 石川職業能力開発促進センター内 076-267-6001 076-267-6084 福 井 915-0853 越前市行松町25-10 福井職業能力開発促進センター内 0778-23-1021 0778-23-1055 山 梨 400-0854 甲府市中小河原町403-1 山梨職業能力開発促進センター内 055-242-3723 055-242-3721 長 野 381-0043 長野市吉田4-25-12 長野職業能力開発促進センター内 026-258-6001 026-243-2077 岐 阜 500-8842 岐阜市金町5-25 G-frontU7階 058-265-5823 058-266-5329 静 岡 422-8033 静岡市駿河区登呂3-1-35 静岡職業能力開発促進センター内 054-280-3622 054-280-3623 愛 知 460-0003 名古屋市中区錦1-10-1 MIテラス名古屋伏見4階 052-218-3385 052-218-3389 三 重 514-0002 津市島崎町327‐1 ハローワーク津2階 059-213-9255 059-213-9270 滋 賀 520-0856 大津市光が丘町3-13 滋賀職業能力開発促進センター内 077-537-1214 077-537-1215 京 都 617-0843 長岡京市友岡1-2-1 京都職業能力開発促進センター内 075-951-7481 075-951-7483 大 阪 566-0022 摂津市三島1-2-1 関西職業能力開発促進センター内 06-7664-0782 06-7664-0645 兵 庫 661-0045 尼崎市武庫豊町3-1-50 兵庫職業能力開発促進センター内 06-6431-8201 06-6431-8220 奈 良 634-0033 橿原市城殿町433 奈良職業能力開発促進センター内 0744-22-5232 0744-22-5234 和歌山 640-8483 和歌山市園部1276 和歌山職業能力開発促進センター内 073-462-6900 073-462-6810 鳥 取 689-1112 鳥取市若葉台南7-1-11 鳥取職業能力開発促進センター内 0857-52-8803 0857-52-8785 島 根 690-0001 松江市東朝日町267 島根職業能力開発促進センター内 0852-60-1677 0852-60-1678 岡 山 700-0951 岡山市北区田中580 岡山職業能力開発促進センター内 086-241-0166 086-241-0178 広 島 730-0825 広島市中区光南5−2−65 広島職業能力開発促進センター内 082-545-7150 082-545-7152 山 口 753-0861 山口市矢原1284‐1 山口職業能力開発促進センター内 083-995-2050 083-995-2051 徳 島 770-0823 徳島市出来島本町1-5 ハローワーク徳島5階 088-611-2388 088-611-2390 香 川 761-8063 高松市花ノ宮町2-4-3 香川職業能力開発促進センター内 087-814-3791 087-814-3792 愛 媛 791-8044 松山市西垣生町2184 愛媛職業能力開発促進センター内 089-905-6780 089-905-6781 高 知 780-8010 高知市桟橋通4-15-68 高知職業能力開発促進センター内 088-837-1160 088-837-1163 福 岡 810-0042 福岡市中央区赤坂1-10-17 しんくみ赤坂ビル6階 092-718-1310 092-718-1314 佐 賀 849-0911 佐賀市兵庫町若宮1042‐2 佐賀職業能力開発促進センター内 0952-37-9117 0952-37-9118 長 崎 854-0062 諫早市小船越町1113 長崎職業能力開発促進センター内 0957-35-4721 0957-35-4723 熊 本 861-1102 合志市須屋2505-3 熊本職業能力開発促進センター内 096-249-1888 096-249-1889 大 分 870-0131 大分市皆春1483‐1 大分職業能力開発促進センター内 097-522-7255 097-522-7256 宮 崎 880-0916 宮崎市大字恒久4241 宮崎職業能力開発促進センター内 0985-51-1556 0985-51-1557 鹿児島 890-0068 鹿児島市東郡元町14-3 鹿児島職業能力開発促進センター内 099-813-0132 099-250-5152 沖 縄 900-0006 那覇市おもろまち1-3-25 沖縄職業総合庁舎4階 098-941-3301 098-941-3302  発達障害者支援センター 一覧 出典元:発達障害情報・支援センター「相談窓口の情報」http://www.rehab.go.jp/ddis/相談窓口の情報/ 平成31年2月現在 北海道 北海道発達障害者支援センター「あおいそら」 0138-46-0851 〒041-0802 北海道函館市石川町90-7 2F 北海道発達障害者支援道東地域センター「きら星」 0155-38-8751 〒080-2475 北海道帯広市西25条南4-9 北海道発達障害者支援道北地域センター「きたのまち」 0166-38-1001 〒078-8391 北海道旭川市宮前1条3丁目3番7号 「おぴった」内  札幌市 札幌市自閉症・発達障がい支援センター「おがる」 011-790-1616 〒007-0032 北海道札幌市東区東雁来12条4-1-5 青森県 青森県発達障害者支援センター「ステップ」 017-777-8201 〒030-0822 青森県青森市中央三丁目20番30号 県民福祉プラザ3F 青森県発達障害者支援センター「わかば」(津軽地域) 0173-26-5254 〒037-0036 青森県五所川原市中央4丁目99 青森県発達障害者支援センター「Doors」(ドアーズ)(県南地域) 0178-51-6181 〒031-0814 青森県八戸市類家1丁目1-16 岩手県 岩手県発達障がい者支援センター「ウィズ」 019-601-3203 〒028-3602 岩手県紫波郡矢巾町大字藤沢第2地割29番地1 岩手県立療育センター相談支援部内 宮城県 宮城県発達障害者支援センター「えくぼ」 022-376-5306 〒981-3213 宮城県仙台市泉区南中山5丁目2-1  仙台市 仙台市北部発達相談支援センター「北部アーチル」 022-375-0110 〒981-3133 宮城県仙台市泉区泉中央2-24-1 仙台市南部発達相談支援センター「南部アーチル」 022-247-3801 〒982-0012 宮城県仙台市太白区長町南3-1-30 秋田県 秋田県発達障害者支援センター「ふきのとう秋田」 018-826-8030 〒010-1409 秋田県秋田市南ケ丘一丁目1番2号 秋田県立医療療育センター内 山形県 山形県発達障がい者支援センター 023-673-3314 〒999-3145 山形県上山市河崎3-7-1 山形県立こども医療療育センター内 福島県 福島県発達障がい者支援センター 024-951-0352 〒963-8041 福島県郡山市富田町字上ノ台4-1 福島県総合療育センター南棟2階 茨城県 茨城県発達障害者支援センター「あい」 029-219-1222 〒311-3157 茨城県東茨城郡茨城町小幡北山2766-37 社会福祉法人 梅の里内 茨城県発達障害者支援センター「COLORSつくば」 029-875-3485 〒300-1245 茨城県つくば市高崎802-1 社会福祉法人同仁会 つくば同仁会子どもセンター内 栃木県 栃木県発達障害者支援センター「ふぉーゆう」 028-623-6111 〒320-8503 栃木県宇都宮市駒生町3337-1 栃木県障害者総合相談所内 群馬県 群馬県発達障害者支援センター 027-254-5380 〒371-0843 群馬県前橋市新前橋町13-12 群馬県社会福祉総合センター7階 埼玉県 埼玉県発達障害者支援センター「まほろば」 049-239-3553 〒350-0813 埼玉県川越市平塚新田東河原201-2 埼玉県発達障害総合支援センター 048-601-5551 〒330-0081 埼玉県さいたま市中央区新都心1-2  さいたま市 さいたま市発達障害者支援センター 048-859-7422 〒338-0013 埼玉県さいたま市中央区鈴谷7-5-7 さいたま市障害者総合支援センター内1階 千葉県 千葉県発達障害者支援センター「CAS(きゃす)」 043-227-8557 〒260-0856 千葉県千葉市中央区亥鼻2-9-3 千葉県発達障害者支援センター「CAS(きゃす)東葛飾」 04-7165-2515 〒270-1151 千葉県我孫子市本町3-1-2 けやきプラザ4階  千葉市 千葉市発達障害者支援センター 043-303-6088 〒261-0003 千葉県千葉市美浜区高浜4丁目8番3号 千葉市療育センター内 東京都 東京都発達障害者支援センター「TOSCA(トスカ)」 03-3426-2318 〒156-0055 東京都世田谷区船橋1-30-9 神奈川県 神奈川県発達障害支援センター「かながわA(エース)」 0465-81-3717 〒259-0157 神奈川県足柄上郡中井町境218 中井やまゆり園内  横浜市 横浜市発達障害者支援センター 045-334-8611 〒231-0047 神奈川県横浜市中区羽衣町2-4-4 エバーズ第8関内ビル5階   横浜市学齢後期発達相談室くらす 045-349-4531 〒233-0002 神奈川県横浜市港南区上大岡西2-8-18 ジャパンビル3階  川崎市 川崎市発達相談支援センター 044-246-0939 〒210-0006 神奈川県川崎市川崎区砂子1-7-5 タカシゲビル3F  相模原市 相模原市発達障害支援センター 042-756-8410 〒252-0226 神奈川県相模原市中央区陽光台3-19-2 相模原市立療育センター陽光園内 山梨県 山梨県立こころの発達総合支援センター 055-254-8631 〒400-0005 山梨県甲府市北新1-2-12 山梨県福祉プラザ4F 長野県 長野県発達障がい者支援センター 026-227-1810 〒380-0928 長野県長野市若里7-1-7 長野県社会福祉総合センター2階 長野県精神保健福祉センター内 岐阜県 岐阜県発達障害者支援センター「のぞみ」 058-233-5106 〒502-0854 岐阜市鷺山向井2563-18 岐阜県障がい者総合相談センター2階 静岡県 静岡県発達障害者支援センター「あいら」 054-286-9038 〒422-8031 静岡県静岡市駿河区有明町2-20 静岡総合庁舎別館3階  静岡市 静岡市発達障害者支援センター「きらり」 054-285-1124 〒422-8006 静岡県静岡市駿河区曲金5-3-30 静岡医療福祉センター4F  浜松市 浜松市発達相談支援センター「ルピロ」 053-459-2721 〒430-0933 静岡県浜松市中区鍛冶町100-1 サザシティ浜松中央館5F 愛知県 あいち発達障害者支援センター 0568-88-0811 (内2222) 〒480-0392 愛知県春日井市神屋町713-8 愛知県心身障害者コロニー運用部療育支援課  名古屋市 名古屋市発達障害者支援センター「りんくす名古屋」 052-757-6140 〒466-0858 愛知県名古屋市昭和区折戸町4-16 児童福祉センター内 三重県 三重県自閉症・発達障害支援センター「あさけ」 059-394-3412 〒510-1326 三重県三重郡菰野町杉谷1573 三重県自閉症・発達障害支援センター「れんげ」 0598-86-3911 〒519-2703 三重県度会郡大紀町滝原1195-1 新潟県 新潟県発達障がい者支援センター「RISE(ライズ)」 025-266-7033 〒951-8121 新潟県新潟市中央区水道町1-5932 新潟県はまぐみ小児療育センター2F  新潟市 新潟市発達障がい支援センター 「JOIN(ジョイン)」 025-234-5340 〒951-8121 新潟県新潟市中央区水道町1-5932-621 富山県 富山県発達障害者支援センター「ほっぷ」 076-438-8415 〒931-8517 富山県富山市下飯野36番地 石川県 石川県発達障害支援センター 076-238-5557 〒920-8201 石川県金沢市鞍月東2-6 石川県こころの健康センター内 発達障害者支援センター「パース」 076-257-5551 〒920-3123 石川県金沢市福久東1-56 都道府県/市 名 称 電話番号 所在地 福井県 福井県発達障害児者支援センター「スクラム福井」嶺南(敦賀) 0770-21-2346 〒914-0144 福井県敦賀市桜ヶ丘町8-6 野坂の郷内 福井県発達障害児者支援センター「スクラム福井」福井 0776-22-0370 〒910-0026 福井県福井市光陽2-3-36 福井県総合福祉相談所内 福井県発達障害児者支援センター「スクラム福井」奥越(大野) 0779-66-1133 〒912-0061 福井県大野市篠座79-53 希望園内 滋賀県 滋賀県発達障害者支援センター「南部センター」 077-561-2522 〒525-0072 滋賀県草津市笠山八丁目5-130 滋賀県発達障害者支援センター「北部センター」 0749-28-7055 〒522-0047 滋賀県彦根市日夏町堀溝3703-1 京都府 京都府発達障害者支援センター「はばたき」 075-644-6565 〒612-8416 京都府京都市伏見区竹田流池町120 京都府精神保健福祉総合センター内  京都市 京都市発達障害者支援センター「かがやき」 075-841-0375 〒602-8144 京都府京都市上京区丸太町通黒門東入藁屋町536-1 大阪府 大阪府発達障がい者支援センター「アクトおおさか」 06-6966-1313 〒540-0026 大阪府大阪市中央区内本町1-2-13 谷四ばんらいビル10階A  大阪市 大阪市発達障がい者支援センター「エルムおおさか」 06-6797-6931 〒547-0026 大阪府大阪市平野区喜連西6-2-55 大阪市立心身障がい者リハビリテーションセンター2F  堺市 堺市発達障害者支援センター「アプリコット堺」 072-275-8506 〒590-0808 大阪府堺市堺区旭ケ丘中町4丁3番1号 堺市立健康福祉プラザ3階 兵庫県 ひょうご発達障害者支援センター「クローバー」 079-254-3601 〒671-0122 兵庫県高砂市北浜町北脇519 ひょうご発達障害者支援センター「クローバー」 (加西ブランチ) 0790-43-3860 〒675-2321 兵庫県加西市北条町東高室959-1 地域生活支援事務所 はんど内 ひょうご発達障害者支援センター「クローバー」 (芦屋ブランチ) 0797-22-5025 〒659-0015 兵庫県芦屋市楠町16-5 ひょうご発達障害者支援センター「クローバー」 (豊岡ブランチ) 0796-37-8006 〒668-0065 兵庫県豊岡市戸牧1029-11 北但広域療育センター 風内 ひょうご発達障害者支援センター「クローバー」 (宝塚ブランチ) 0797-71-4300 〒665-0035 兵庫県宝塚市逆瀬川1-2-1 アピア1 4階 ひょうご発達障害者支援センター「クローバー」 (上郡ブランチ) 0791-56-6380 〒678-1262 兵庫県赤穂郡上郡町岩木甲701-42 地域障害者多目的作業所 フレンズ内  神戸市 神戸市保健福祉局発達障害者支援センター 078-382-2760 〒650-0016 兵庫県神戸市中央区橘通3-4-1 神戸市立総合福祉センター3階 奈良県 奈良県発達障害者支援センター「でぃあー」 0744-32-8760 〒636-0345 奈良県磯城郡田原本町大字多722番地 奈良県障害者総合支援センター内 和歌山県 和歌山県発達障害者支援センター「ポラリス」 073-413-3200 〒641-0044 和歌山県和歌山市今福3-5-41 愛徳医療福祉センター内 鳥取県 「エール」鳥取県発達障がい者支援センター 0858-22-7208 〒682-0854 鳥取県倉吉市みどり町3564-1 鳥取県立皆成学園内 島根県 島根県東部発達障害者支援センター「ウィッシュ」 050-3387-8699 〒699-0822 島根県出雲市神西沖町2534-2 島根県西部発達障害者支援センター「ウィンド」 0855-28-0208 〒697-0005 島根県浜田市上府町イ2589 「こくぶ学園」内 岡山県 おかやま発達障害者支援センター(本所) 086-275-9277 〒703-8555 岡山県岡山市北区祇園866 おかやま発達障害者支援センター(県北支所) 0868-22-1717 〒708-8506 岡山県津山市山下53 美作県民局第1庁舎内  岡山市 岡山市発達障害者支援センター 086-236-0051 〒700-0905 岡山県岡山市北区春日町5-6 岡山市勤労者福祉センター1階 広島県 広島県発達障害者支援センター 082-490-3455 〒739-0001 広島県東広島市西条町西条414-31 サポートオフィスQUEST2階  広島市 広島市発達障害者支援センター 082-568-7328 〒732-0052 広島県広島市東区光町2-15-55 広島市こども療育センター内 山口県 山口県発達障害者支援センター「まっぷ」 083-929-5012 〒753-0302 山口県山口市仁保中郷50 徳島県 徳島県発達障がい者総合支援センター「ハナミズキ」 0885-34-9001 〒773-0015 徳島県小松島市中田町新開2-2 徳島県発達障がい者総合支援センター「アイリス」 0883-63-5211 〒771-2106 徳島県美馬市美馬町字大宮西100-4 香川県 香川県発達障害者支援センター「アルプスかがわ」 087-866-6001 〒761-8057 香川県高松市田村町1114 かがわ総合リハビリテーションセンター内 愛媛県 愛媛県発達障害者支援センター「あい・ゆう」 089-955-5532 〒791-0212 愛媛県東温市田窪2135 愛媛県立子ども療育センター1階 高知県 高知県立療育福祉センター発達障害者支援センター 088-844-1247 〒780-8081 高知県高知市若草町10-5 福岡県 福岡県発達障害者支援センター「ゆう・もあ」 0947-46-9505 〒825-0004 福岡県田川市夏吉4205-7 福岡県筑後地域発達障がい者支援センター「あおぞら」 0942-52-3455 〒834-0122 福岡県八女郡広川町一條1361-2 福岡県発達障がい者(児)支援センター(福岡地域)「Life」 092-558-1741 〒816-0804 福岡県春日市原町3丁目1-7 クローバープラザ1階東棟  北九州市 北九州市発達障害者支援センター「つばさ」 093-922-5523 〒802-0803 福岡県北九州市小倉南区春ヶ丘10-2 北九州市立総合療育センター内  福岡市 福岡市発達障がい者支援センター「ゆうゆうセンター」 092-845-0040 〒810-0065 福岡県福岡市中央区地行浜2-1-6 福岡市発達教育センター内 佐賀県 佐賀県東部発達障害者支援センター「結」 0942-81-5728 〒841-0073 佐賀県鳥栖市江島町字西谷3300-1 佐賀県西部発達障害者支援センター「蒼空」〜SORA〜 0952-37-1251 〒846-0002 佐賀県多久市北多久町大字小侍40-2 多久市児童センターあじさい内 長崎県 長崎県発達障害者支援センター「しおさい(潮彩)」 0957-22-1802 〒854-0071 長崎県諫早市永昌東町24-3 長崎県こども医療福祉センター内2階 熊本県 熊本県北部発達障がい者支援センター「わっふる」 096-293-8189 〒869-1235 熊本県菊池郡大津町室213-6 さくらビル2F 熊本県南部発達障がい者支援センター「わるつ」 0965-62-8839 〒866-0811 熊本県八代市西片町1660 熊本県八代総合庁舎2階  熊本市 熊本市発達障がい者支援センター「みなわ」 096-366-1919 〒862-0971 熊本県熊本市中央区大江5-1-1 ウェルパルくまもと2F 大分県 大分県発達障がい者支援センター「ECOAL(イコール)」 097-513-1880 〒870-0047 大分県大分市中島西1-4-14 市民の権利ビル202 宮崎県 宮崎県中央発達障害者支援センター 0985-85-7660 〒889-1601 宮崎県宮崎市清武町木原4257-7 ひまわり学園内 宮崎県延岡発達障害者支援センター 0982-23-8560 〒889-0514 宮崎県延岡市櫛津町3427-4 ひかり学園内 宮崎県都城発達障害者支援センター 0986-22-2633 〒885-0094 宮崎県都城市都原町7171 高千穂学園内 鹿児島県 鹿児島県発達障害者支援センター 099-264-3720 〒891-0175 鹿児島県鹿児島市桜ヶ丘6-12 鹿児島県こども総合療育センター内 沖縄県 沖縄県発達障害者支援センター「がじゅま〜る」 098-982-2113 〒904-2173 沖縄県沖縄市比屋根5-2-17 沖縄中部療育医療センター内    引用・参考文献一覧  梅永雄二(2010)  仕事がしたい!発達障害がある人の就労相談  株式会社 明石書店    厚生労働省 発達障害者雇用促進マニュアル作成委員会(2006)  発達障害のある人の雇用管理マニュアル    厚生労働省 社会・援護局 障害保健福祉部(2008)  「発達障害の理解のために」    橋 智  増渕 美穂(2008)  「アスペルガー症候群・高機能自閉症における「感覚過敏・鈍麻」の実態と支援に関する研究」  東京学芸大学紀要 総合教育科学系 59    独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構 障害者職業総合センター(2015)  発達障害者の職業生活への満足度と職場の実態に関する調査研究  調査研究報告書No.125    独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(2018)  はじめからわかる障害者雇用〜事業主のためのQ&A集〜第7版    発達障害情報・支援センター  発達障害者支援センター  http://www.rehab.go.jp/ddis/    文部科学省(2012)  通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果について  http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/material/1328729.htm   独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(2019) 「2019年版 障害者職業生活相談員資格認定講習テキスト」https://www.jeed.go.jp/disability/data/handbook/guidebook/koshu_text.html  「障害者雇用マニュアルコミック版5 発達障害者と働く」 作成委員会委員名簿(五十音順 敬称略)(所属・役職は平成23年12月時点) (座長)梅永 雄二  宇都宮大学教育学部特別支援教育専攻 教授 神保 育子  東京都発達障害者支援センター 支援員 鈴木 秀一  東京障害者職業センター 上席障害者職業カウンセラー 成澤 岐代子 株式会社良品計画 総務人事・J-SOX担当 人事課 野上 和夫  株式会社バロックジャパンリミテッド 人事部マネージャー   障害者雇用に役立つ資料  高齢・障害・求職者雇用支援機構では、事業所での雇用管理に役立つマニュアルなどの各種資料の提供を行っておりますのでご活用ください。 マニュアル、事例集等 はじめからわかる障害者雇用〜事業主のためのQ&A集〜 障害者雇用を進めるにあたり職務の選定や労働条件の検討、職場環境の整備等について不安や悩みを抱える事業主のために、関連情報や具体的方策をわかりやすく解説したQ&A集   1 発達障害者のための職場改善好事例集 障害者の雇用管理や雇用形態、企業が取組んだ雇用管理や職場環境の整備など様々な改善好事例を紹介   ともに働く職場へ〜事例から学ぶ   発達障害者雇用のポイント〜(動画) 実際の企業における発達障害者の雇用事例を通じて、発達障害者とともに働く職場をつくるための様々なノウハウについて紹介   マニュアル等の資料は、ホームページからダウンロードできます。(PDFファイル、またはTEXTファイル) 障害者雇用マニュアル 検索 2 障害者雇用事例リファレンスサービス  積極的に障害者雇用に取り組んでいる全国の事業所の事例を「障害者雇用事例リファレンスサービス」としてホームページで紹介しています。業種別、障害種別、従業員規模別等で雇用事例を検索することができます。https://www.ref.jeed.go.jp/ ※ホームページの「障害」欄の「発達障害」にチェックを入れていただくと、発達障害者に関する雇用事例が出力されます。   3 就労支援機器のホームページ  障害者の雇用促進と雇用継続を図るため、障害者の従事する作業を容易にしたり職域を拡大する支援機器及びソフトウェアをホームページ等を通じて紹介しています。https://www.kiki.jeed.go.jp/   発達障害に対応した機器の一例 ■タイムタイマー ■イヤーマフPTL ■カンフィパネル ■ボーズクワイアットコンフォート20 (ノイズキャンセリングヘッドホン) ■いつでもパーティションあんしんくん   障害者雇用マニュアル(コミック版5)発達障害者と働く   発 行 日:平成24年3月 初版 令和元年8月 第五版 企画・発行:独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構   〒261-0014 千葉県千葉市美浜区若葉3丁目1番3号TEL. 043-297-9513(雇用開発推進部) FAX. 043-297-9547H P. https://www.jeed.go.jp/ 誰もが職業をとおして社会参加できる「共生社会」を目指しています。 独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構