はじめての障害者雇用~事業主のためのQ&A~
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104(7)てんかん1 てんかんとは てんかんは反復するてんかん発作を主症状とする慢性の大脳疾患です。 てんかん発作は、大脳ニューロン(神経細胞)から出される過剰な放電によって生じます。発作の症状は多彩ですが、個人の発作の症状はほぼ一定です。 てんかんのある人については、病状等によって、精神障害者保健福祉手帳(1級~3級)の対象となります。 知的障害や脳性まひ・脳腫瘍・脳梗塞等の脳原性の障害・疾患の場合にてんかんが重複することがあり、療育手帳や身体障害者手帳を所持している人もいます。2 障害特性てんかん発作への対応・てんかん発作は一人ひとり症状が異なりますので、発作の状態や頻度、必要な対応などについて、本人等と話し合っておくとお互いに安心です。・特定の刺激、例えば光や模様、音等が直接の発作の誘因となっている場合には、それらを避けるだけで、発作が起こらなくなります。・また、過労や睡眠不足は発作が起こりやすくなるので、日中は適度に活動的に過ごし、夜はしっかり眠れるような規則的な生活を維持することが大切です。・併せて、飲酒や薬の飲み忘れにも注意が必要です。てんかん発作に際しては、発作の状態に即して適切に対応する必要があります。多くの場合、てんかん発作は、数十秒から数分で終わります。発作が収まった時点で本人の表情や発語、気分を確認した上で、状態に応じて休ませてください。光が見える、頭痛がするといった本人にしかわからない症状(前兆)が起こった場合には、自身で椅子に座る、しゃがむといった危険を避ける行動を取りますので、見守ってください。【発作が起こった時の対応】〇前兆がある場合

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