3 募集活動・社内支援の準備 (1)募集活動・人材の確保 Q 障害者の採用のための募集活動、人材の確保について教えてください。 A 就職を希望している障害者の多くはハローワークに求職登録しています。また、障害者を支援しているさまざまな機関には就職を希望している人材がいますので、ハローワークを中心に各種支援機関と積極的に連携することが効果的です。  就職活動を行っている障害者は、「専門知識やスキルがある、業務の経験がある」「専門知識やスキルをもたないが力を発揮できる分野がある」「環境整備などの配慮により、力を発揮できる可能性がある」などさまざまです。募集活動にあたっては、障害種別や専門知識等だけにとらわれず、多様な人材(障害者)を活用していくという視点で行うことが重要です。 ●ハローワークの利用  ハローワークには障害者専門の職業相談・職業紹介窓口(専門援助部門)があり、就職を希望している障害者の多くがハローワークに求職登録をしています。障害者の募集活動や採用については、まずハローワークに相談するとよいでしょう。  具体的に障害者募集をする際には、社内で決定した労働条件を記載した求人票を提出します。  なお、障害者の採用にあたっては、障害者トライアル雇用や特定求職者雇用開発助成金などが活用できます(活用にあたっては要件があります)。ハローワークが窓口になっていますので、併せて相談するとよいでしょう。  ⇒参照:3(6)「利用できる支援制度(障害者トライアル雇用、ジョブコーチ支援)」  ⇒参照:7(4)「特定求職者雇用開発助成金」 <障害者就職面接会>  ハローワークでは、求職活動をしている障害者と複数の企業が一堂に会する障害者就職面接会を開催しています。企業にとっては多くの障害者と面接できる場となり、人材が確保しやすくなります。また、障害者にとっても一度に多くの企業と面接できるメリットがあります。  開催回数や時期は各都道府県で決められています。また、一度に数名まとめて採用したいときなどには、企業単位での開催ができることがあるので、最寄りのハローワークに相談してみるとよいでしょう。 ●支援機関からの情報  ハローワークに求職登録している障害者の中には、地域障害者職業センターや障害者就業・生活支援センター、就労移行支援事業所等の福祉機関、医療機関において就労支援を受けている人や、障害者職業能力開発校や特別支援学校に在籍している人もいます。  これらの人たちについては、各支援機関の担当者が本人の職務遂行能力やその能力を活かすための方法を理解しており、採用にあたり助言や協力を得られる場合があります。これら支援機関とうまく連携することで、スムーズな受け入れが可能となります。  ⇒参照:6「就労支援機関」 <人材の確保> 求職者 地域障害者職業センター 障害者に対する職業相談・職業評価・職業準備支援(就職へ向けた支援)などを実施 障害者就業・生活支援センター 障害者に対する職業相談、職場実習などを実施 障害者職業能力開発校 職業訓練を実施 就労移行支援事業所等(福祉機関) 就職に必要な、体力の向上、労働習慣の確立、マナー・挨拶・身なりなどの習得のための訓練(支援)を実施 特別支援学校 高等部在学生に対し、卒業後の就職を目指して、在学中に職場実習などの職業教育を実施 医療機関 精神科デイケア等にて就労支援に関するプログラムを実施(実施している医療機関) ハローワーク ハローワークに求職登録した求職者の就職活動を支援(地域障害者職業センター、障害者就業・生活支援センターなどの利用者で企業就職を希望している障害者の多くは求職登録している) 職業紹介 〇トライアル雇用、ジョブコーチ支援などが活用できます。 〇地域障害者職業センター、障害者就業・生活支援センターなど支援機関が採用後も相談・支援を行うことができます。 職業紹介 企業 有料職業紹介事業者 障害者の職業紹介を行っている厚生労働大臣の認可を受けた有料職業紹介事業者もある