R3障害者職業生活相談員資格認定講習テキスト(デジタルブック版)
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120第3章 障害別にみた特徴と雇用上の配慮視覚障害には、視力が全くない全盲の状態と、視機能が低下して日常生活や就労等に支障をきたすロービジョン(弱視)の状態があります。ロービジョンにおいても視力や視野などの違いにより、その見え方はさまざまです。視覚の機能には、形態覚、光覚、色覚などがあります。視力は形態覚の機能を表すための指標として用いられています。視力が低下するということは空間の解像度が低下することで、形の識別が難しくなります。光覚の機能が低下すると、明るさや暗さへの対応が困難になることがあります。また、コントラストが低下することで文字の読み速度が低下することもあります。色覚に障害がある場合は、コントラストの差が低い色の間での判別ができなくなることがあり、カラー資料の中の必要な情報を見落としてしまうことがあります。⑴ 視覚の機能図1に目の構造を示しました。カメラに例えると、角膜と水晶体はレンズで、虹彩が絞り、網膜がフィルムとなります。外界の物体から到達した光は、角膜と水晶体で屈折して、網膜に結像します。網膜上で結像した情報が視神経を介して脳の視覚中枢に伝達され、物体として認知されます。網膜上の結像がピンボケの場合は、視覚中枢からピンボケの指令が出て、毛様体が働き水晶体の厚さを調節することでピントを合わせています。遠くを見る場合には毛様体が緩まり水晶体が薄くなることでピントを調節します。一方で、近くを見る場合には毛様体が収縮して水晶体を膨らませることでピントを調節しています。老化により水晶体が硬くなると毛様体によるピント調節力も衰えるために近くが見えにくくなります。⑵ 視力とその障害視力は視標が網膜に結像する部分により変化します。網膜の黄斑部に結像したときの視力を中心視力といいますが、このときの視力が最も高いです。従って、網膜の黄斑部に障害がある場合には視力は低くなります。視野の周辺部分に結像したときの視力を周辺視力といいますが、この部分の視力は低いです。網膜の黄斑部には錐体細胞という視細胞が配置されているために視力が高くなっています。錐体細胞は明るいところで機能し、また、色を感じることができます。視野の周辺部分には杆体細胞という視細胞が配置されて2第節視覚障害者図1 目の構造図2 ランドルト環と視距離・視角の関係7.5mm 1.5mm 視距離 5m視角 1分 1視覚障害とはもうようたいがいちょくきんこうさいみゃくらくまくどうこうもうまくかくまくおうはんぶすいしょうたいぜんがんぼうししんけいにゅうとうこうがんぼうししんけいしょうしたいじょうみゃくどうみゃくないちょくきんもうようたいしょうたいきょうまく第3章 第2節

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