R3障害者職業生活相談員資格認定講習テキスト(デジタルブック版)
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189第8節 その他の障害者治体によっては「愛の手帳」「みどりの手帳」など名称が異なります)が交付されます。⑷ 自動車運転脳損傷後の自動車運転の再開に際しては、運転免許試験場で適性相談・臨時適性検査を受けることが必要であり、主治医の診断書の提出を求められる場合もあります16)。身体機能、認知機能等の状況により、運転に支障がないと判断される場合と、そうでない場合があります。4 最後に高次脳機能障害は、一般の人に十分によく知られている障害とは言えません。当事者会や家族会、専門職などにより様々な啓発活動が行われており、今後、社会の理解が進むことが期待できますが、症状の多様さや複雑さから、詳細な知識を持つことは専門職でなければ限界があるかも知れません。このような状況から、職場で上手く行かないことがあったときに、周囲から「本人のやる気の問題」や「性格の問題」と誤解されてしまう場合があります。本人の問題であると判断する前に、「必要な情報が本人に伝わっていないのではないか」、「作業しづらい職場環境になっていないか」、「障害のために難しいことを要求していないか」などと検討してみることが必要です。コミュニケーションの仕方や環境、担当職務の範囲を少し変えることで状況が改善できる場合があります。職場内でのアセスメントや支援に難しさを感じる場合は、職業リハビリテーション機関の活用についてもぜひご検討ください。(土屋 知子)【引用・参考文献】1)中島 八十一 (2006). 高次脳機能障害支援モデル 事業について 高次脳機能研究, 26, 263-273.2)渡邉 修・山口 武兼・橋本 圭司・猪口 雄二・菅原 誠 (2009). 東京都における高次脳機能障害者総数の推計 リハビリテーション医学, 46, 118-125.3)蜂須賀 研二・加藤 徳明・岩永 勝・岡崎 哲也 (2011). 日本の高次脳機能障害者の発症数 高次脳機能研究, 31, 143-150.4)渡邉 修 (2014). 外傷後のリハビリテーション (身体的および高次脳機能) の発達 日本交通科学学会誌, 14, 3-8.5)佐野 洋子 (2003). 失語症の長期経過 鹿島 晴雄・種村 純 (編) よくわかる失語症と高次脳機能障害 (pp.154-163) 永井書店6)Ownsworth, T., Clare, L., & Morris, M. (2006) An integrated biopsychosocial approach to understanding awareness deficits in Alzheimer's disease and brain injury. Neuropsychological Rehabilitation, 16, 415-438.7)Hibbard, M. R., Uysal, S., Kepler, K., Bogdany, J., & Silver, J. (1998). Axis I psychopathology in individuals with traumatic brain injury. Journal of Head Trauma Rehabilitation, 13, 24-39.8)Hackett, M. L., & Pickles, K. (2014). Frequency of depression after stroke: An updated systematic review and meta-analysis of observational studies. International Journal of Stroke, 9, 1017-1025.9)Congiu, P., Puligheddu, M., Figorilli, M., Mondello, S., & Ferri, R. (2021). Sleep after traumatic brain injury. In: DelRosso, L.M., & Ferri, R. (Ed.) Sleep Neurology: A comprehensive guide to basic and clinical aspects (pp.255-268). Springer10)Malley, D. (2017). Managing fatigue in adults after acquired brain injury. In Wilson, B., Winegardner, J., van Heuten, C., & Ownsworth, T. (Ed.), Neuropsychological Rehabilitation: The international handbook (pp. 391-402). Oxon : Routlege11)Balasooria-Smeekens, C., Bateman. A., Mant, J., & De Simoni, A. (2020). Barriers and facilitators to staying in work after stroke: Insight from an online forum. BMJ open, 6, e00997412)田谷 勝夫・青林 唯 (2009). 調査研究報告書No.92高次脳機能障害者の就業の継続を可能とする要因に関する研究 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 障害者職業総合センター13)丸石 正治 (2010). 広島県における高次脳機能障害者支援の現状―就労支援の視点から MBメディカルリハビリテーション, 119, 31-36.14)鈴木 真・長谷川 純子 (2010). 高次脳機能障害者への就労支援 : 公的福祉機関を中心とした医療・福祉の連携について MBメディカルリハビリテーション, 119, 24-29.15)浦上 裕子 (2016). 意見書の書き方―精神障害者保健福祉手帳 飛松 好子・浦上 裕子 (編) 社会復帰を第3章 第8節

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