R3障害者職業生活相談員資格認定講習テキスト(デジタルブック版)
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199第1節 障害者雇用対策の現状大し、障害者の雇用の一層の促進を図っています。ウ 重度障害者の職業紹介に当たっては、総合的な職業評価を行う地域障害者職業センターとの連携を一層密にすることにより、その雇用の促進と安定に努めています。エ 障害者の安定的な雇用を確保するためには、雇用の促進にとどまらず、職場適応の促進を図ることが極めて重要です。このため、特に、過去において転職を繰り返している障害者、はじめて就職した障害者又は長期にわたって離職していた障害者、年齢が比較的若い障害者等に対する継続的な指導の実施に配慮し、障害者の職場適応の促進に努め、全体的な障害者雇用の改善に資することとしています。③ 助成措置の活用 障害の重度化、多様化に対応し、きめ細かな措置が講じられている障害者雇用納付金制度に基づく各種助成措置、重度障害者等について特に手厚い賃金助成が行われる特定求職者雇用開発助成金等を積極的に活用し、重度障害者等の雇用の促進と安定に努めています。⑵ 障害種類別対策の推進 障害者全般の雇用状況については相当改善されてきているものの、なお、重度の身体障害者、知的障害者及び精神障害者等については、その雇用は必ずしも十分に改善されていない状況にあり、重複障害の場合も含め、次のように障害種類別の特性に応じたきめ細かな対策を講じています。① 身体障害者対策の推進 身体障害者については、その雇用の促進と安定を図るための条件整備を進めるため、次のような措置を講じています。ア 職域の拡大を図るため各種就労支援機器・ソフトウェアに関する情報提供や貸出し等による普及・啓発を推進しています。また、特例子会社制度による重度障害者雇用企業の設立促進等、その雇用の拡大のための諸施策を推進しています。イ 視覚障害者については、その雇用の促進を図るため、前述の特定身体障害者雇用率制度の積極的運用に努めるほか、雇用マニュアルや動画等による啓発資料を開発、活用するなどにより、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の資格を活かしたヘルスキーパー(企業内理療師)や老人福祉施設における機能訓練指導員としての雇用について啓発活動を推進するとともに、近年のIT技術の普及等を背景とした事務的職業への就職等、職域拡大に努めています。また、中途で視覚障害を受けた在職者の雇用継続を図るため、事業主の理解を促進するとともに、視覚障害者支援団体、眼科医等と連携して的確な支援の実施に努めています。ウ 中途障害者については、事業主との協力による職務再設計、事業所を活用した支援を実施し、職場復帰の促進に努めています。エ 昭和54年度から国立職業リハビリテーションセンターにおいて身体障害者を対象とした職業訓練が実施され、昭和62年度からは、国立吉備高原職業リハビリテーションセンターにおいても実施されています。また、それ以外の障害者職業能力開発校や一部の一般の職業能力開発校においても当該訓練が実施されています。オ 職業訓練、職場実習、職場適応援助者(ジョブコーチ)による支援、ハローワークにおける職業紹介等を実施するほか、就職に向かう次の段階に着実に移行するため、個々の障害者のニーズに応じて、基本的な労働習慣の体得、社会生活技能の向上等、就職、復職、職場適応等に向けた準備性を高めるための職業準備支援を、全国の地域障害者職業センターにおいて提供しています。カ 平成14年度から、地域障害者職業センターにおいて、円滑な就職・職場適応を支援するため、職場に職場適応援助者(ジョブコーチ)を派遣し、きめ細かな人的支援を実施しています。さらに、平成17年10月からは職場適応援助者(ジョブコーチ)助成金を創設し、社会福祉法人等や事業主が自らジョブコーチを配置し職場適応援助を行う際の助成を実施していました。同助成金は平成27年4月9日を以て終了し、国により障害者雇用安定助成金(障害者職場適応援助コース)が支給されていましたが、令和3年3月31日を以て終了し、令和3年4月1日から障害者雇用納付金制度に基づく助成金(職場適応援助者助成金)として、独立行政法人高齢・障害・求職者支援機構が支給しています。キ 視覚障害者に対する職業訓練の技法については、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構が運営する国立職業リハビリテーションセンターでの視覚障害者の職業訓練技法の成果をまと第4章 第1節

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