R3障害者職業生活相談員資格認定講習テキスト(デジタルブック版)
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263資 料 編第3節 障害者雇用対策基本方針く意欲のある障害者がその適性に応じて能力を十分に発揮することができるよう、一般雇用を希望する場合にはできる限り一般雇用に移行できるよう、多様な就業の機会を確保することとした。この計画においては、令和4年度に43.5人以上規模の企業で雇用される障害者数を58.5万人とすること、平成30年度から令和4年度までの累計で公共職業安定所を通じた障害者就職件数を53.3万件とすること等を目指すこととしており、その目標の達成に努めることとする。また、「ニッポン一億総活躍プラン」(平成28年6月2日閣議決定)及び「働き方改革実行計画」(平成29年3月28日働き方改革実現会議決定)に加え、「労働施策基本方針」(平成30年12月28日閣議決定)においても、障害者等が希望や能力、適性を十分に活かし、障害の特性等に応じて活躍することが普通の社会、障害者と共に働くことが当たり前の社会を目指していく必要があるとされ、障害者の雇用の量的な拡大とともに雇用の質の向上等を推進してきた。一方で、率先して障害者を雇用すべき立場にある公務部門の多くの機関において、対象障害者の不適切な計上及び法定雇用率の未達成が長年にわたって継続してきたことが平成30年8月に明らかになった。国の行政機関における障害者雇用の実態に対する関心が低かったこと等の厚生労働省側の問題と、対象障害者の計上方法についての正しい理解が欠如していたこと等の各行政機関側の問題も指摘された。こうした事態を真摯に重く受け止め、再発防止はもとより、法定雇用率の達成に向けた取組と公務部門における障害者の活躍の場の拡大に向けた取組を着実に進めていくため、政府において、「公務部門における障害者雇用に関する関係閣僚会議」を設置し、「公務部門における障害者雇用に関する基本方針」(平成30年10月23日公務部門における障害者雇用に関する関係閣僚会議決定)及び「「公務部門における障害者雇用に関する基本方針」に基づく対策の更なる充実・強化」(平成31年3月19日公務部門における障害者雇用に関する関係閣僚会議決定)を策定した。これらに基づき、政府一丸となって必要な措置を講じてきたところであるが、引き続きこうした取組を着実に進め、障害者の活躍の場の拡大を図るため、対象障害者の不適切計上の再発防止の徹底及び法定雇用率の達成はもとより、精神障害者や重度障害者を含めた障害者雇用の計画的な推進が課題となってきた。また、障害者の雇用環境が改善する中、依然として雇用義務のある企業の約3割が一人も障害者を雇用していない状況であるほか、中小事業主を中心に、経営トップを含む社内理解や作業内容の改善等にも課題が残されている。さらに、精神障害者を中心に、短時間であれば就労可能な障害者等の雇用機会の確保も課題となっている。このため、令和元年(平成31年)の通常国会に、公務部門における障害者の雇用状況についての的確な把握等に関する措置に加え、公務部門における障害者活躍推進計画の作成、民間における週20時間未満の障害者を雇用する事業主に対する特例給付金の新設及び中小事業主(300人以下)の認定制度の新設等の障害者の活躍の場の拡大に関する措置を内容とする「障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案」を提出し、同年6月に成立・公布され、適正かつ円滑な施行に向けた取組を進めるとともに、公務部門における障害者の雇用促進・定着支援を強化しているところである。このほか、民間においては、公共職業安定所による雇用率未達成企業に対する厳正な雇用率達成指導や、アウトリーチ型の相談支援を実施していくとともに、除外職員制度及び除外率制度の段階的縮小の着実な実施、特例子会社の活用等により、障害者の職場を拡大する。また、平成30年4月から法定雇用率の算定基礎に精神障害者が追加されたことを踏まえ、公務部門及び企業が精神障害者の雇用に着実に取り組むことができるよう、就労支援及び定着支援の更なる充実を図ることや、職場定着支援や生活面も含めた支援等により、障害者の雇用の継続・安定を図りつつ、障害の種類及び程度に応じたきめ細かな対策を、総合的かつ計画的・段階的に推進していくことが必要である。特に、働く意欲のある障害者がその適性に応じて能力を十分に発揮することができるよう、雇用、福祉、教育、医療等の関係機関が密接に連携するとともに、これらの関係者も含め、地域において就労支援を担う人材を育成すること等により、障害者が、一般雇用へ移行できるようにして

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