R3障害者職業生活相談員資格認定講習テキスト(デジタルブック版)
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286資 料 編① 雇用している労働者全員に対して申告を呼びかける場合ア 呼びかけ方法○ 労働者全員に対して申告を呼びかける場合には、メールの送信や書類の配布等画一的な手段で行うことを原則とします(適切な呼びかけの方法は、以下の事例を参考にしてください。)。【呼びかけ方法として適切な例】○ 労働者全員が社内LANを使用できる環境を整備し、社内LANの掲示板に掲載する、又は労働者全員に対して一斉にメールを配信する。○ 労働者全員に対して、チラシ、社内報等を配布する。○ 労働者全員に対する回覧板に記載する。【呼びかけの例として不適切な例】○ 労働者全員が社内LANを使用できる環境にない場合において、労働者全員に対してメールを配信する。○ 障害者と思われる労働者のいる部署に対してのみチラシを配布する。イ 利用目的の明示等○ 申告を呼びかける際には、障害者雇用状況の報告等のために用いるという利用目的等の事項(1⑴①脚注②参照)に加えて、「業務命令として、この呼びかけに対する回答を求めているものではないこと」を明らかにすることが望まれます。② 個人を特定して照会を行うことができる場合○ 障害者である労働者本人が、職場において障害者の雇用を支援するための公的制度や社内制度の活用を求めて、企業に対し自発的に提供した情報を根拠とする場合は、個人を特定して障害者手帳等の所持を照会することができます。(照会を行う根拠として適切な例は、以下の事例を参考にしてください。)【照会を行う根拠として適切な例】❶○ 公的な職業リハビリテーションサービスを利用したい旨の申出○ 企業が行う障害者就労支援策を利用したい旨の申出【照会を行う根拠として不適切な例】○ 健康等について、部下が上司に対して個人的に相談した内容○ 上司や職場の同僚の受けた印象や職場における風評○ 企業内診療所における診療の結果○ 健康診断の結果○ 健康保険組合のレセプト【個別の状況によっては照会を行う根拠として不適切な場合があり得る例】❷○ 所得税の障害者控除を行うために提出された書類○ 病欠・休職の際に提出された医師の診断書○ 傷病手当金(健康保険)の請求に当たって事業主が証明を行った場合ア 照会に当たって○ 照会を行う際には、障害者雇用状況の報告等のために用いるという利用目的を明示した上で、障害者手帳等の所持の確認を行うこととします。その際、なぜ当該労働者を特定して尋ねるのか、根拠となる情報を明らかにし、本人に対して経緯を明確にすることが求められます。○ また、照会は、企業において障害者雇用状況の報告等を担当する人事担当者から直接本人に対して行うことが望まれます。○ 照会に対して、障害者手帳等の所持を否定した場合や、照会に対する回答を拒否した場合に、回答するよう繰り返し迫ったり、障害者手帳等の取得を強要してはいけません。イ 利用目的の明示等○ 個人を特定して障害者手帳等の所持について照会を行い、その労働者が障害者手帳等を所持しており、かつ障害者雇用状況の報告等のために用いることについて同意が得られた場合には、利用目的等の事項(1⑴①脚注②参照)を明示して、その利用目的のために必要な情報の確認を行うこととします。❶ 復職支援制度の利用の申出を根拠に照会を行おうとする場合は、あらかじめ本人の復職支援を担当している医師の意見を聞くようにします。❷ 労働者本人の障害の受容の状況や病状等によっては、これらの情報をもとに照会を行うこと自体が、本人の意に反するようなケースも生じうると考えられる事例です。これらの情報をもとに照会を行おうとする際には、照会を行うことが適切かどうかの見極めを企業において個別ケースごとに慎重に行う必要があります。この場合、企業において本人の障害の受容の状況や病状等を熟知している専門家(保健医療関係者、例えば産業医など)がいるときは、そうした者にあらかじめ相談することなどを通じて、照会を行うことが適切かどうかを判断することが考えられます。資 料 編

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