R3障害者職業生活相談員資格認定講習テキスト(デジタルブック版)
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42第2章 障害者の雇用管理上の留意点数の求職者の目に触れる方法であることから、民間で発行する求人・求職者情報雑誌や求人広告欄も利用されています。また、各企業のホームページに求人情報を掲載するケースも増えてきています。⑴ 選考の方法 選考の方法には①筆記試験、②面接、③作文、④適性検査等があります。①筆記試験は、専門的学力と常識を問うものです。障害と学歴に応じた試験問題を作成する必要があります。②面接は、性格や意欲、関心を判断するもので、障害者雇用では最も重視する項目です。③作文は、筆記試験に代えて行ったり、併用することもあります。文章力や漢字力、物の考え方等総合的に見ることができます。知的障害者にも適用できるケースもあります。④適性検査については障害者の場合市販のテスト等ではなく、職場実習等の中で適性を把握することが多いです。 なお、平成28年4月から、募集・採用時においても、障害者からの申出に応じて、過重な負担にならない範囲で採用試験や面接の実施方法について合理的配慮を提供することが義務づけられましたので留意してください。⑵ 採用面接で確認する事項 障害者の採用にあたっては、障害者本人が働くうえでの制限事項、事業所の支援すべき事項、その他障害特性からみて配慮しておくべき事項を把握しておく必要があります。 このため、次のような内容について採用面接時に本人から詳しい情報を得ておきます。◦障害の状況(障害手帳の確認:障害の部位、障害の等級、障害の発症原因、治療・服薬・通院の必要性及び更新手続の有無等)◦職務関連機能(住居、転勤・異動、通勤方法・手段、コミュニケーション手段、筆記速度、読解速度、巧緻性、計算能力、電話使用の可否、コンピュータ操作の可否、工具や機械操作の可否、事務・作業の方法、研修受講の可否、単独出張の可否)◦生活関連機能(歩行の状況・車いすの種類、使用する杖の種類、歩行バランス、階段・段差の昇降、荷物の運搬、立ち作業、座り作業、緊急時のサポートの必要性、食事、身支度、トイレ、会話の速度・明瞭度、その他の生活面の介助等)⑶ 採用面接で配慮する事項 ここでは、採用面接の際の配慮事項について、視覚障害者と聴覚障害者の二つの事例をあげて説明します。【視覚障害者の面接の例】 視覚障害者の面接に当たっては、言葉によるコミュニケーションにはあまり問題はありませんが、初めての訪問では介助者をつける等の配慮が必要です。例えばエレベーターや面接会場までの案内、面接室ではいすや机の位置、面接者の配置等の説明をする必要があります。 面接では、視力に障害があるということを過大に考えることなく能力を正しく評価し、何ができて、何ができないのか、どんな支援があればよいのか等を具体的に聴いて、職場環境を整備することが大切です。 筆記試験をする場合には、試験用紙を拡大コピーするだけでよい人、拡大読書器を利用する人、点訳の試験問題が必要な人等、障害に即した対応が必要です。 点訳が必要な場合には、点字図書館等に相談してみるとよいでしょう。4選考・採用面接 障害のある人にとっては、これらの求人情報を利用することによって、自宅から効率のよい就職活動を行うことが可能となりつつあります。第2章 第2節

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