R3障害者職業生活相談員資格認定講習テキスト(デジタルブック版)
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50第2章 障害者の雇用管理上の留意点第2章 第3節4障害者の職場定着のための組織的な対応 障害者の職場適応等の課題については、特定の採用・人事担当者や配属先の上長だけが対応するのではなく、事業所が組織的に取り組むことが重要です。このためには、幹部会議、○○委員会等、社内の既存の組織を活用することが考えられますが、このほか職場での関係者によるチーム(障害者職場定着推進チーム)を設置する方法があります。 障害者職場定着推進チームのメンバーとして想定されるのは、事業主又は事業所の長、現場の作業指導員、人事担当の課長及び関係課長、障害者の代表、障害者職業生活相談員、その他職場の代表などです。可能であれば事業所の産業医や保健師にも参加してもらい、内部障害者や精神障害者等の通院治療やその他の医療的専門分野の助言、人間関係等のカウンセリング及び職場環境にかかわる安全・衛生面の指導をしてもらうと、なおよいでしょう。 チームの活動内容は次のとおりです。活動時期については定例的な会合を設けるのが一般的ですが、事業所の安全・衛生委員会等と併合して運営しても差し支えありません。① 職場における作業意欲・問題点の把握と援助、激励② 職場内の人間関係等職場生活についての援助③ 障害者雇用についての事業所内啓発活動④ 労働環境の検討⑤ 職場配置、教育・訓練方法の検討下さい。」と言われることが多いですが、早期発見、早期対応につなげるために、具体的にどのような言動が見られた時に連絡すればいいのか確認しておくことをおすすめします。体調不良による休みが月に3回以上になった時、自分のミスを認めず人のせいにするような言動が見られた場合等会社側から連絡する基準が予め分かっていれば早期に連絡できます。⑵ 活用できる外部の支援機関と支援内容図1 職業生活を支える構造と支援機関  上図のように職業生活は日常生活や医療的ケアに支えられています。病院等も含めて考えると、人によっては多数の支援機関が関わっている場合もあります。一見、職業生活が安定しているように見えても、日常生活の乱れや医療的ケアが不十分だといずれ職業生活にも支障が出ます。⑴ 課題に応じて、外部の支援機関を活用する① 自ら孤立しないようにする  雇用管理のコツの一つに「孤立させない、孤立しない」ということがあります。孤立させないとは障害のある従業員はもちろんですが、指導する担当者を孤立させないということです。孤立しないというのは会社自体が孤立しないということです。従業員が休みがちになる、作業のミスが目立つようになる等になった場合、その原因が職場にあることがはっきりしている場合は職場で解決を図ることになりますが、原因がはっきりしない場合や明らかに家庭にある時には外部の支援機関を活用することで早く解決したり、障害のある従業員、事業所側ともに負担が少なくなったりします。② 早めの対応が重要  早期発見、早期対応が重要なことは、職場定着にも言えます。しかし、何を基準に早期に対応すればいいのでしょうか。極端な変化でもあれば発見も容易ですが、徐々に変化したりまたは良くなったり悪くなったり波がある場合はどのように考えたらいいのでしょう。  そのような時、助けになるのが本人の特性をよく理解している外部の支援機関です。外部の支援機関からは、「何かあったら、いつでも連絡して5外部の支援機関の活用医療的ケア日常生活職業生活企業就労を直接支援する機関生活面を中心に支援する機関医療・保健機関地域生活支援事業訓練等給付就労移行支援事業就業・生活支援事業法人

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