R3障害者職業生活相談員資格認定講習テキスト(デジタルブック版)
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55第3節 障害者の配置・職場適応・定着第2章 第3節♢◆◇ 馴染みの支援者による支援の安心・安定 ◇◆◇……就労移行支援事業所の活用事例……相談者 Aさん 社会福祉法人○○(高齢者施設) 施設長対象者 Bさん 20代男性   軽度知的障害 自閉傾向あり Aさんより障害者就業・生活支援センター(以下、センターという。)に障害者雇用に関する相談がありました。これまで特別支援学校から実習受け入れや、雇用をした経験はあるが、なかなか募集に対して人材が確保できないとのことでした。また、4月(高校卒業生)まで待てないため、何か良い方法はないかとの相談でした。 まずはセンターの支援員が職場および仕事内容を見せてもらうことを提案し、職場を見学しました。職場は高齢者施設内の調理場で、主な業務は食器洗浄でした。仕事に際しては、1日立仕事で力仕事もあるため、体力が求められました。また、最寄り駅から離れていることから、通勤面でマッチングが必要でした。見学により得た情報を地域の障害者の支援機関に情報として共有することに同意をいただき、希望者を募りました。そのなかで、就労移行支援事業所からBさんの推薦を受けたため、Bさんと就労移行支援事業所の職員とで職場見学を実施しました。Bさんの住所は職場にも近く、また以前に力仕事をしていたため、今回の業務も十分に可能ではないかとの考察に至りました。本人も「働きたい」と意欲を示したため、職場実習を実施しました。実習に際しては、事前にBさんの紹介シートを作成して、実習先において共有してもらいました。【紹介シートの内容】 〇Bさんの得意なこと、苦手なこと 〇Bさんの障害特性および必要な配慮事項 〇Bさんに対する具体的な対応方法 〇Bさんの人柄・趣味など シートを事前に共有することにより、共に働くスタッフの不安を解消することができました。また、実習期間もひき続き、就労移行支援事業所の職員がBさんのサポートを行ったため、スタッフがBさんとの関わり方で疑問に感じたことなどについて、適切に助言をもらうことができ、安心して雇用することができました。 就労後は、平成30年度よりスタートした「就労定着支援事業」を活用して、引き続き同じ就労移行支援事業所の職員が定期訪問を実施し、良好な職場環境の構築をサポートしています。

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