R3障害者職業生活相談員資格認定講習テキスト(デジタルブック版)
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70第2章 障害者の雇用管理上の留意点テレワークガイドライン 主な概要テレワークの導入に際しての留意点○ テレワークの推進は、労使双方にとってプラスなものとなるよう、働き方改革の推進の観点にも配意して行うことが有益であり、使用者が適切に労務管理を行い、労働者が安心して働くことのできる良質なテレワークとすることが求められる。○ テレワークを推進するなかで、従来の労務管理の在り方等について改めて見直しを行うことも、生産性の向上に資するものであり、テレワークを実施する労働者だけでなく、企業にとってもメリットのあるものである。○ テレワークを円滑かつ適切に導入・実施するに当たっては、あらかじめ労使で十分に話し合い、ルールを定めておくことが重要である。テレワークの対象業務テレワークの対象者等導入に当たっての望ましい取組○ 一般にテレワークを実施することが難しい業種・職種であっても個別の業務によっては実施できる場合があり、管理職側の意識を変えることや、業務遂行の方法の見直しを検討することが望ましい。○ オフィスに出勤する労働者のみに業務が偏らないよう、留意することが必要である。○ テレワークの対象者を選定するに当たっては、正規雇用労働者、非正規雇用労働者といった雇用形態の違いのみを理由としてテレワーク対象者から除外することのないよう留意する必要がある。○ 在宅での勤務は生活と仕事の線引きが困難になる等の理由から在宅勤務を希望しない労働者について、サテライトオフィス勤務やモバイル勤務の利用も考えられる。○ 特に新入社員、中途採用の社員及び異動直後の社員は、コミュニケーションの円滑化に特段の配慮をすることが望ましい。○ 不必要な押印や署名の廃止、書類のペーパーレス化、決裁の電子化等が有効であり、職場内の意識改革をはじめ、業務の進め方の見直しに取り組むことが望ましい。○ 働き方が変化する中でも、労働者や企業の状況に応じた適切なコミュニケーションを促進するための取組を行うことが望ましい。○ 企業のトップや経営層がテレワークの必要性を理解し、方針を示すなど企業全体として取り組む必要がある。労務管理上の留意点テレワークにおける人事評価制度テレワークに要する費用負担の取扱い○ 人事評価は、企業が労働者に対してどのような働きを求め、どう処遇に反映するかといった観点から、企業がその手法を工夫して、適切に実施することが基本である。○ 人事評価の評価者に対しても、訓練等の機会を設ける等の工夫が考えられる。○ 時間外等のメール等に対応しなかったことを理由として不利益な人事評価を行うことは適切な人事評価とはいえない。○ テレワークを行う場合の評価方法を、オフィスでの勤務の場合の評価方法と区別する際には、誰もがテレワークを行えるようにすることを妨げないように工夫を行うことが望ましい。○ テレワークを実施せずにオフィスで勤務していることを理由として、オフィスに出勤している労働者を高く評価すること等も、労働者がテレワークを行おうとすることの妨げになるものであり、適切な人事評価とはいえない。○ テレワークを行うことによって労働者に過度の負担が生じることは望ましくない。○ 個々の企業ごとの業務内容、物品の貸与状況等により、費用負担の取扱いは様々であるため、労使のどちらがどのように負担するか等についてはあらかじめ労使で十分に話し合い、企業ごとの状況に応じたルールを定め、就業規則等において規定しておくことが望ましい。○ 在宅勤務に伴う費用について、業務に要した実費の金額を在宅勤務の実態を踏まえて合理的・客観的に計算し、支給することも考えられる。テレワーク状況下における人材育成・テレワークを効果的に実施するための人材育成○ オンラインでの人材育成は、オンラインならではの利点を持っているため、その利点を活かす工夫をすることも有用である。○ テレワークを導入した初期あるいは機材を新規導入したとき等には、必要な研修等を行うことも有用である。○ 自律的に働くことができるよう、管理職による適切なマネジメントが行われることが重要であり、管理職のマネジメント能力向上に取り組むことも望ましい。テレワークのルールの策定と周知○ 労働基準法上の労働者については、テレワークを行う場合においても、労働基準法、最低賃金法、労働安全衛生法、労働者災害補償保険法等の労働基準関係法令が適用される。○ テレワークを円滑に実施するためには、使用者は労使で協議して策定したテレワークのルールを就業規則に定め、労働者に適切に周知することが望ましい。様々な労働時間制度の活用労働時間の柔軟な取扱い○ 労働基準法上の全ての労働時間制度でテレワークが実施可能。このため、テレワーク導入前に採用している労働時間制度を維持したまま、テレワークを行うことが可能。一方で、テレワークを実施しやすくするために労働時間制度を変更する場合には、各々の制度の導入要件に合わせて変更することが可能。○ 通常の労働時間制度及び変形労働時間制においては、始業及び終業の時刻や所定労働時間をあらかじめ定める必要があるが、必ずしも一律の時間に労働する必要がないときには、テレワークを行う労働者ごとに自由度を認めることも考えられる。○ フレックスタイム制は、労働者が始業及び終業の時刻を決定することができる制度であり、テレワークになじみやすい。○ 事業場外みなし労働時間制は、労働者が事業場外で業務に従事した場合において、労働時間を算定することが困難なときに適用される制度であり、テレワークにおいて一定程度自由な働き方をする労働者にとって、柔軟にテレワークを行うことが可能となる。(※ このほか、事業場外みなし労働時間制を適用するための要件について明確化)テレワークにおける労働時間管理の工夫テレワークにおける労働時間管理の把握テレワークに特有の事象の取扱い○ 労働時間の管理については、本来のオフィス以外の場所で行われるため使用者による現認ができないなど、労働時間の把握に工夫が必要となる一方で、情報通信技術を活用する等によって、労務管理を円滑に行うことも可能となる。○ 労働時間の把握については、「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」を踏まえ、次の方法によることが考えられる。・パソコンの使用時間の記録等の客観的な記録を基礎として、始業及び終業の時刻を確認すること(テレワークに使用する情報通信機器の使用時間の記録等や、サテライトオフィスへの入退場の記録等により労働時間を把握)・労働者の自己申告により把握すること(※ 労働時間の自己申告に当たっては、自己申告制の適正な運用等について十分な説明を行うこと、労働者による労働時間の適正な申告を阻害する措置を講じてはならないこと 等の留意点を記載)。○ 中抜け時間(※ 把握する際の工夫方法として、例えば一日の終業時に、労働者から報告させることが考えられることや、中抜け時間について、休憩時間として取り扱い終業時刻を繰り下げたり、時間単位の年次有給休暇として取り扱うことも、始業及び終業の時刻の間の時間について、休憩時間を除き労働時間として取り扱うことも可能であることを記載)。○ 長時間労働対策 テレワークによる長時間労働等を防ぐ手法としては、次のような手法が考えられる。・メール送付の抑制等やシステムへのアクセス制限等・時間外・休日・所定外深夜労働についての手続 :労使の合意により、時間外等の労働が可能な時間帯や時間数をあらかじめ使用者が設定する等テレワークにおける安全衛生の確保○ テレワークでは、労働者が上司等とコミュニケーションを取りにくい、上司等が労働者の心身の変調に気づきにくいという状況となる場合が多く、事業者は、「テレワークを行う労働者の安全衛生を確保するためのチェックリスト(事業者用)」を活用する等により、健康相談体制の整備や、コミュニケーションの活性化のための措置を実施することが望ましい。○ 自宅等については、事務所衛生基準規則等は一般には適用されないが、安全衛生に配慮したテレワークが実施されるよう、「自宅等においてテレワークを行う際の作業環境を確認するためのチェックリスト(労働者用)」を活用すること等により、作業環境に関する状況の報告を求めるとともに、必要な場合には、労使が協力して改善を図る又はサテライトオフィス等の活用を検討することが重要である。テレワークにおける労働災害の補償○ 労働契約に基づいて事業主の支配下にあることによって生じたテレワークにおける災害は、業務上の災害として労災保険給付の対象となる。○ 使用者は、情報通信機器の使用状況などの客観的な記録や労働者から申告された時間の記録を適切に保存するとともに、労働者が負傷した場合の災害発生状況等について、使用者や医療機関等が正確に把握できるよう、当該状況等を可能な限り記録しておくことを労働者に対して周知することが望ましい。テレワークの際のハラスメントへの対応テレワークの際のセキュリティへの対応○ 事業主は、職場におけるパワーハラスメント、セクシュアルハラスメント等(以下「ハラスメント」という。)の防止のための雇用管理上の措置を講じることが義務づけられており、テレワークの際にも、オフィスに出勤する働き方の場合と同様に、関係法令・関係指針に基づき、ハラスメントを行ってはならない旨を労働者に周知啓発する等、ハラスメントの防止対策を十分に講じる必要がある。○ 情報セキュリティの観点から全ての業務を一律にテレワークの対象外と判断するのではなく、関連技術の進展状況等を踏まえ、解決方法の検討を行うことや業務毎に個別に判断することが望ましい。第2章 第5節

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