R3障害者職業生活相談員資格認定講習テキスト(デジタルブック版)
76/359

74第2章 障害者の雇用管理上の留意点にとっても、本人の励みになり、向上意欲を引き出すのに有効です。 多様性を認め、「個」を活かすためには、個人の得手「取り柄」を見つけ、独特の味わい「持ち味」とともに生かしきることが必要であり、これが自己実現につながります。 ある部位に障害があり、できないことがあっても、他の面で驚くほどの能力を発揮することもよくあることです。 本人の特長を伸ばす中で、ハンディも包み込まれていきます。 一方、障害者への配慮には、根底に「何が障害者にとって幸せか」という視点が必要です。適切な配慮により個人の人格と自律性を尊重し、障害の種類と程度に応じた職場環境改善を行うよう注意が必要です。 基本的な考え方をしっかり押さえ、バランスのとれた、自社に合ったルールを取り入れましょう。⑴ 業務内容 通常は「職務(仕事)に人を合わせる」方法をとりますが、障害者の業務を決める場合、障害の特性と程度を考慮し「人に職務(仕事)を合わせる」方法も併せて考慮します。適応しないときは、2〜3回は別の職務でトライします。 この場合、「失敗」は「経験」と考えたほうがよいでしょう。すぐ落胆しないで粘り強く指導する「忍耐」が必要です。⑵ 就業場所 決まった事業所勤務のほか、在宅勤務、サテライトオフィス勤務等があり、それぞれ雇用型と請負型が考えられます。ただし、請負型は雇用とはみなされません。 移動障害のある下肢障害者(車いす使用者)や視覚障害者にとって、在宅勤務は雇用機会の拡大につながります。情報機器を使って自宅で仕事ができるので、これから有望な方法の一つです(本節3の⑵⑤在宅勤務者の項参照)。 業務内容により就業場所もいろいろなかたちが考えられます。いろいろトライし、障害の種類と程度を考慮して、労働時間との最もよい組合せを選択することが可能です。⑶ 業務の目標設定と評価、処遇への反映 仕事を進めるに当たっては、障害者についても、個人の育成を図り会社業績への貢献や能力の高さを処遇に速やかに反映させる必要があることはいうまでもありません。「自己申告」等の方法により本人にも評価させ、上司の評価と対話による事実確認を行うことが必要です。評価の客観性と透明性を確保することも一般労働者と変わりありません。可能な限り通常の労働者と同じ方法を採ることをお勧めします。なお、平成28年4月から雇用分野における障害を理由とする差別的取扱いが禁止されていることも念頭に置く必要があります。 意欲も能力もある障害者は、業績へ貢献して、ますます自立への自信をつけ、障害のない人を超える能力を発揮する者も出てきています。個々に目標を設定し、目標を意識して日常業務を進めることは、障害者5業務内容と就業場所Q&A【問】出勤しなくなった障害のある社員の知人から賃金の代理受領の申出があったので、応じるつもりである(解答と解説はP345に記載しています)第2章 第5節

元のページ  ../index.html#76

このブックを見る