R3障害者職業生活相談員資格認定講習テキスト(デジタルブック版)
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89第8節 障害者のための職場環境人々全般のためのトイレという役割があることから国土交通省では「多機能トイレ」と呼称しています。最近では、便器に向かって右側に壁がくるような配置が主流になりましたが、複数の多機能トイレを設置する場合は、身体の右側にマヒのある人にも使いやすいよう、半数は左側に壁がくるような反転したプランを用意するとよいでしょう。② 操作ボタン位置の配置(図3)JIS(日本工業規格)では、トイレットペーパー、便器洗浄ボタン、非常呼び出しボタンの設置位置を規格として定めました。これは視覚障害者が便房に入ったときに、迷わず便器洗浄ボタンを見つけられ、非常呼び出しボタンを誤って押すことがないように配慮したためです。さらに、子どもや知的障害者等にとっても、位置のルールが決まっていると間違いにくいといった利点があります。は、そちらを使用するように誘導する目的もあります。④ 事業所ビルにおける簡便なトイレ改造(図5)多機能トイレがないビルに、多機能トイレに準ずるものを新設することは困難な場合があります。簡便な方法として、便器排水管の位置を変えないで、仕切り(パーティション)、手すり等を取り付けるだけの改造にとどめることもあります。③ 多機能トイレ簡易型便房(図4)小さな簡易型多機能トイレも提案されています。車いす使用者のうち、この程度の大きさでも利用できる人々もいます。最近では、高齢者の利用、子ども連れの利用など、多機能トイレが多く使われることから、必ずしも図2に示す大型のものでなくてもよい人図5-1は、ビル内によく見られるトイレ(男子用)です。これを図5-2のように2つの便房を1つにして、仕切りを撤去します。この際、残しておくほうの便器の配管などはそのまま利用し、撤去した側の便器位置の排水口は蓋をします。賃貸ビルの場合も、後日、現状復帰が容易です。しかし、車いす使用者の使用を考えるとやや狭い図3 多機能トイレにおける洗浄ボタン、呼び出しボタン(緊急用)設置位置図4 多機能トイレ簡易型便房(車いす使用者用簡易型便房)第2章 第8節

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