R3障害者職業生活相談員資格認定講習テキスト(デジタルブック版)
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97第8節 障害者のための職場環境⑹ まとめと今後について個人のプライベートな空間を重視する傾向は、近年さらに高まっています。トイレでは、便房の仕切り壁を天井まできちんと仕切ることで、安心・安全な空間を提供しています。また男性用小便器も、隣接する小便器との間におたがいに顔が見えない程度の、従来より大きめの仕切り板を設置して、利用者に安心感をもたらします。これは、発達障害などの当事者の意見によって、高速道路のサービスエリアの一部のトイレで実施されています。また、COVID-19による感染への懸念から2020年以降、職場等においてオフィスの机や椅子の間隔を広げたり、机の間に仕切り板を設置したりしたうえで、さらに換気量や換気口の位置などに大きな関心がもたれるようになりました。本章に書かれていることは、特別な配慮が必要な方を対象として書かれていますが、こうしたことは次第に特別な人への特別な配慮ではなくなり、労働衛生面からも、だれもが安心・安全な働きやすい職場環境の指針として見ていただけるようになればと思います。(八藤後 猛)【参考文献】1)国土交通省:「知的障害者、精神障害者、発達障害者に対応したバリアフリー化施策に係る調査研究報告書」(2008)2)国土交通省:「知的障害、発達障害、精神障害のある人のための施設整備のポイント集」(2009)3)横浜市総合リハビリテーションセンター研究開発課:「子どもといっしょに育てる住まい 知的・発達障害編」(2015)4)本田秀夫:「発達障害 生きづらさを抱える少数派の『種族』たち」(SB新書),SBクリエイティブ(2018)〈図版引用〉(図1〜図4、図6〜図8)図2,図4は、筆者により一部情報を整理、削除した・国土交通省:「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準(改訂版)」(2012)第2章 第8節

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