令和4年度障害者職業生活相談員資格認定講習テキスト
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92移動、拡張して広い便房にします。この場合、一部の小便器の前が狭くなりますが、小便器の利用に支障がない程度に狭めます。火災、大規模地震時等では、エレベーターを使うことができません。車いす使用者等も避難のために階段を使うことになります。その際、建築基準法で定めら車いす使用者が使用する記載台、オフィス用テーブルにおいて重要なことは、車いす使用者の膝、できればアームレストがテーブル(机)下に入る必要があります。床からテーブルまでの高さは最低でも60cm、できれば65cmの空き(クリアランス)を確保します。確れた「避難階段」があれば、階段室自体は避難場所(シェルター)として利用できます。煙や火炎は入ってこないため、消防隊の進入経路としても使用されます。したがって避難階段までたどり着けば、そこに待機して救助を待つことは、群衆の中を介助をうけながら避難するより安全です。最近のビルではこうしたことを想定して、避難階段の平面を広くとって、避難エリアとして明示している例もあります。(図6写真)保できないと、テーブルに車いす使用者の体幹を十分に近づけることができないため、使いづらいものになります。そのためにテーブル天板はできるだけ薄く、天板下に引き出しが付いていないものを選びます。車いす使用者が駐車場を使用する際には、次の点に⑸ 肢体不自由者等の避難(図6)⑹ カウンター、記載台、テーブルの基本寸法(図7)図5 事業所ビルにおける簡便なトイレ改造図6 耐火構造物避難階段における車いす使用者等の避難に関する配慮⑺ 駐車施設(図8)図5-1(改造前)図5-2(改造プラン1)2つの便房を1つにする(手すり等の記載は省略)図5-3(改造プラン2)間仕切りを移動し、広く使用できるようにする(手すり等の記載は省略)

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