令和4年度障害者職業生活相談員資格認定講習テキスト
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上以96職場においてパニックになった、気分を落ち着かせたい、刺激の少ない空間にしばらく身を置きたいという人のために近年では一般の学校や公共施設においてもクールダウン、カームダウンスペースが設けられています。人にもよりますが、完全に仕切られ独立した後ろを人が通らない場所で、落ち着いて作業できるように、なるべく壁やオフィス家具を背にした位置に座席を設けます。部屋や空間よりも、高さ180cmくらいのパネルやパーティションを設置して、周囲の音や人の気配があったほうがよいという意見を聞きます。パーティションには吸音性能があるものも市販されており、その方が内部の静寂な効果が高まります。厚手の布(カーテン生地)を張ることも効果はあります。机の両側に人が座っていると落ち着かないので、通路側に近くなったとしても、端の席のほうがよいようです。他の人とは机を数センチメートル離すことも考えられますが、こうした距離をおく行為は必ずしも好まれません。⑵ クールダウン、カームダウンスペース(図9)⑶ 環境的配慮が必要な人のオフィス内位置(図10)図10 事務空間における必要な寸法と環境的配慮が必要な人々への配慮の方法図9 クールダウン、カームダウンスペースの考え方テーブルなくてもよいアコーディオン扉等仕切り他の床とは異なった色のカーペット材などで配慮が必要な人のエリアを明示する以上最低座席の後ろは人が通らない場所が望ましい最小限スペース仕事の支援者、支援的役割をもつ者仕事の支援者、支援的役割をもつ者オフィス用簡易仕切りパネルによる構成一般的な最小スペーステーブルテーブル仕切り付添者用折りたたみ椅子アコーディオン扉等車いす使用者が通れる机間の最小幅

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