令和6年度版障害者職業生活相談員資格認定講習テキスト
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1第1ハローワーク(公共職業安定所)⑴ 障害者の職業紹介⑵ 障害者向けチーム支援による個別支援⑶ 障害者支援の専門スタッフの配置⑷ 企業向けチーム支援の実施節246 ハローワークは、職業紹介、職業指導等の業務を行うため国が設置する機関です。ハローワークでの障害者の職業紹介業務については、障害者がハローワークに求職を申し込むことから始まり、求職票に障害情報、技能、知識、適性、身体能力、希望職種等が記載され、この求職票に基づいてケースワーク方式による相談等が行われています。この求職票は、就職後もハローワークに保存されて、就職後の指導まで一貫して利用できるようになっています。 また、就職後のアフターケアとして、ハローワークの職員等が必要な助言・指導を行っています。 就職を希望する障害者1人ひとりに対して、ハローワークが中心となって、地域障害者職業センター、障害者就業・生活支援センター、就労支援機関、職業能力開発校、特別支援学校、高等学校、大学、医療機関など地域の支援関係者からなる就労支援のためのチームを設置し、チーム構成員が障害者支援におけるそれぞれの強みを発揮して、支援対象者の就職に向けた準備から職場定着までの一連の支援を行います。① 手話協力員 聴覚障害、音声又は言語機能障害者といった耳が聞こえない、聞こえにくい求職者に対する職業相談、職業紹介及び職場適応指導については、手話協力員がハローワークの職員等に随伴し、業務に協力します。② 就職支援ナビゲーター(障害者支援分) 障害の理解、障害者の雇用管理上必要な配慮、障害者の職業リハビリテーションに関する理解等の専門的知識を有する人材を「就職支援ナビゲーター(障害者支援分)」として各労働局の主要なハローワークに配置しています。就職支援ナビゲーター(障害者支援分)は、障害の別なく求職障害者等の個々のニーズに即して次のような業務に当たります。・職業相談における求職者の障害状況の把握と、職業紹介を行うために必要な援助の明確化・障害者求人開拓についての雇用指導官、求人部門との間の調整・求職者の紹介への同行、紹介時や採用後の事業主へのアドバイス等・地域障害者職業センター等、必要な職業リハビリテーションサービスの実施機関との間の調整・就職後、一定期間が経過した障害者の職場定着状況の確認と、問題となる事態を発見した時の助言③ 精神・発達障害者雇用サポーター 精神保健福祉士、臨床心理士等の資格を有し、精神障害や発達障害の専門的知識や支援経験を有する人材等を「精神・発達障害者雇用サポーター」としてハローワークに配置し、障害特性を踏まえた専門的な就職支援や職場定着支援、及び事業主に対する精神障害者等の雇用に係る課題解決のための相談援助を実施します。障害者雇用ゼロ企業等を対象に、労働局又はハローワークが中心となって就労支援機関等と連携して、企業ごとの状況及びニーズ等を把握するとともに、これに合わせて雇用に向けた準備段階から雇用後の職場定着まで一貫した支援を行います。関係施設とサービスの概要

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