図11 落ち着いた環境のための、仕切りによるさまざまな対応パターン⑤ 安心感、落ち着き感を得るための、対象者エリアの明確化(図13)仕事をする(空間的)範囲を明確にすると、その空間に入ると、そこで仕事をする気持ちに切り替えやすくなります。また、「仕事エリア」の明確化によって、ふだんは気になる、周囲の人の動きや音などがある程度低減する人もいます。その一方で、こうした自身の領域の明確化は、他人の侵入に対してより多くの警戒感を抱くこともあります。図13右のように、小さな仕切りをつけ、人が通る可能性のあるエリアをわか左右のパーティションを本人側に伸ばすパーティション隣席の間のみ通路側解放左右のパーティションのみ前方は解放左右のパーティションの他前方も仕切る左右のパーティションをさらに伸ばす本人の背後にもパーティションを取り付け、より独立性を高めるより独立性を高めるために、パーティションの延伸左右のパーティションは短め左右の人とコミュニケーションがとれる隣席との間解放してコミュニケーションがとれる通路側をパーティションで閉じる支援者、支援的役割をもつ者支援者、支援的役割をもつ者76空間を作るよりも、本人から見てある程度人の動きがわかるほうがよいことも多くあります。前出図12に示すように、テーブルから45cm程度の高さでは、狭いテーブルでもさほどの閉塞感はありません。しかし、人によって、こうした人の動きが気になるような場合はこれを60cm程度の高さにすると、周囲の気配をかなり遮断することができます。また、テーブル上だけでなく、足下も含めて仕切ると周囲からの不安感が低減できることもあります。
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