省庁だより 令和8年版障害者白書概要�@ 内閣府ホームページより抜粋  障害者白書は、障害者基本法第13条に基づき、障害者のために講じた施策の概況について、毎年国会に報告しているものです。  今号と次号の2回にわたり、「令和8年版障害者白書」の概要を紹介します。 第1章 障害者に対する偏見や差別のない共生社会の実現に 向けて1.旧優生保護法の被害者への補償 〇2024年に締結された「基本合意書」に基づき、2025年3月及び9月に、優生保護法被害全国原告団、優生保護法被害全国弁護団及び優生保護法問題の全面解決をめざす全国連絡会との間で、旧優生保護法問題の全面解決に向けた協議を開催。 〇「補償金等支給法」に基づく補償金等は、2026年3月までの全国の累計で、相談件数は7475件、請求件数は2551件、認定件数は1799件。 〇2026年1月21日に高市早苗内閣総理大臣が優生保護法被害全国原告団の方々と面会し、補償金等の着実な支給、障害などを理由とする偏見や差別の根絶に力を尽くすことを表明。 2.障害者に対する偏見や差別のない共生社会の実現に向けた行動計画(2024年12月27日推進本部決定) 〇2024年末に取りまとめられた「行動計画」に基づき、政府においては、「障害の社会モデル」の考え方を踏まえ、�@障害のある人の子育て等の希望する生活の実現に向けた支援の取組、�A公務員の意識改革に向けた取組、�B「心のバリアフリー」の取組を推進してきた。 3.障害者差別の解消に関する事業者等の取組状況調査 〇改正「障害者差別解消法」の施行から1年が経過したことから、同法に規定されている業種別の「対応指針」に基づく、合理的配慮の提供、相談体制、研修等の実施状況の調査を実施。  �@業界団体調査:各府省庁を通じて調査票を送付し、186団体から回答を得た。  �A民間企業調査:民間企業約1万社に調査を行い、約1500社から回答を得た。  ※合理的配慮の好事例のヒアリング調査も実施。内閣府ホームページで公表し、法の周知に活用。  ※取組状況調査は、改正法施行直前の令和6年3月1日から、施行後1年が経過した令和7年4月30日までの期間を調査対象期間とした。 〇業界団体における取組状況調査の結果のポイント ・「障害者差別解消法」や「対応指針」について、回答した団体から所属企業等に対しての周知は、約8割の団体で行われている。 ・「障害者差別解消法」に係る研修については、障害者差別解消法について単独で実施する場合と他の研修と兼ねて実施する場合、それぞれ約1割であった。 ・アンケートの実施、マニュアルの作成、好事例の共有などを行っている業界も見受けられた。 〇民間企業における取組状況調査のポイント ・従業員に対して「障害者差別解消法」等の周知を行っていた企業は約3割。  団体や企業に対する周知状況と比較して低い割合に留まっており、企業内の職員への浸透が課題。 ・各事業者における障害を理由とする差別に関する社内研修については、「実施している」と回答した事業者は約2割。業種別にみると、「金融業、保険業」「医療、福祉」「運輸業、郵便業」が高い割合。 ・社内研修を実施していない理由(自由記述)には、研修体制の整備や時間・人手不足/教材がない等が挙げられた。 〇調査結果を踏まえた今後の取組 ・業所管省庁において、業界向けに、研修実施の重要性など、対応指針の周知徹底を図ることが重要。 ・企業向けのオンライン研修の実施や啓発資料の充実などを通じ、企業内での理解や取組がより一層進むよう働きかけていく。 4.ともともフェスタ2025 〜迎賓館からはじまる「共生社会」〜(TOPICS) 〇内閣府では、「障害者に対する偏見や差別のない共生社会の実現に向けた行動計画」に基づき、障害の有無に関わらず楽しめる行事として、「ともともフェスタ2025〜迎賓館からはじまる「共生社会」〜」を2025年5月30日及び31日の2日間にわたり、迎賓館赤坂離宮を一般開放して開催。 〇障害当事者団体等が企画段階から参画し、ステージでは、知的障害のある当事者による「瑞宝太鼓」など障害当事者や著名人によるパフォーマンスを実施。また、障害者団体・企業等25団体、こども家庭庁を始めとした関係省庁、地方自治体などがブースを設け参加。 第2章 障害のある人に対する理解を深めるための基盤づくり 〇全ての国民が、相互に人格と個性を尊重し支え合う「共生社会」の理念の普及を図り、障害及び障害者に対する国民の関心と理解を一層深めることを目的として12月3日〜9日に「障害者週間」の取組を実施。 〇障害の理解のため「世界自閉症啓発デー」や「世界メンタルヘルスデー」などに合わせて啓発行事等を実施。 〇「手話施策推進法」の公布・施行後(令和7年6月)、初めて迎える9月23日の「手話の日」に、内閣府では手話に関する理解と関心を深めるためのオンラインシンポジウムを開催。地方公共団体などでもブルーライトアップなどを実施。 第3章 社会参加へ向けた自立の基盤づくり 1.障害のあるこどもに対する福祉の推進 〇保育所等における障害のあるこどもの受入れ児童数は、10年間で約2倍となっており、一層の受入体制の整備が求められている。 〇子ども・子育て支援制度では、�@障害のあるこども等を保育所、幼稚園、認定こども園で受け入れ、地域関係機関との連携や相談対応等を行う場合に、地域の療育支援を補助する者を配置、�A地域型保育事業で、障害のあるこどもを受け入れた場合にこども2人に対し保育士1人の配置を行うこととしている。 2.特別支援教育の充実 〇特別支援教育を受ける児童生徒は増加しており、この10年間で大きく増加。特に、特別支援学級の在籍者数や通級による指導を受ける児童生徒数の増加が顕著。 〇障害のある児童生徒の教科書・教材の充実、通級による指導の担当教員の基礎定数化、発達障害に関する管理職をはじめとする教員の理解啓発等体制構築事業、医療的ケアが必要なこどもに対する安心・安全な支援体制の整備を行っている。 〇2026年3月からバリアフリー化のポイントや整備事例等のバリアフリー化に関する情報や、当事者のインタビュー等の普及啓発コンテンツ、相談窓口、自治体間のネットワーク構築等を提供する「学校バリアフリープラットフォーム」を文部科学省のウェブサイト中に開設した。 3.障害のある人の雇用の場の拡大 〇民間企業の雇用障害者数は22年連続で過去最高を更新。実雇用率は2.41%で、前年とほぼ横ばい。法定雇用率を達成した企業は、昨年の除外率の引下げの影響があり、46.0%と前年同率。 〇ハローワーク、地域障害者職業センター、障害者就業・生活支援センターなどの機関を中心に、職業リハビリテーションを通じて、障害のある人が希望や能力、適性に応じた職場に就き、就労を継続できるようにするための支援を実施している。 〇2025年10月から、障害者総合支援法に基づくサービスとして「就労選択支援」が開始された。  ※「福祉・雇用それぞれのサービス体系におけるアセスメント(ニーズ把握、就労能力や適性の評価)の仕組みを構築・機能強化」するという方向性の下、創設された新たな障害福祉サービス(2025年10月時点で104事業所が指定) (次号では、第4章、第5章、第6章について紹介します) ★「障害者白書」は、内閣府ホームページに掲載しています。 https://www8.cao.go.jp/shougai/whitepaper/index-w.html