グラビア 作業の細分化で、だれもが活躍できる物流センター 富士センコー運輸株式会社 新富士PDセンター(静岡県) 取材先データ 富士センコー運輸株式会社 新富士PDセンター 〒417-0818 静岡県富士市末広1-20 TEL 0545-67-0198 写真・文:官野貴  静岡県富士市に本社を置く富士センコー運輸株式会社(以下、「富士センコー運輸」)は、静岡県東部地区を中心に15の拠点を構え、物流センター業、トラック配送業、工場内作業など多角的な物流サービスを展開している。  拠点の一つで、大手ドラッグストアの物流をになう新富士PD(※)センターでは、商品の入庫から検品、仕分け、コンベアへの投入作業など、さまざまな部署において知的障害や精神障害、身体障害のある従業員14人が活躍している。  仕分けを終え商品が積まれた「カゴ台車」を店舗ごとに集積する「ステージング」作業を行っていた宮(みや)誠樹(まさき)さんは入社2年目。就労支援施設利用時の職場実習を経て入社した。  ステージングは、各商品に貼られたラベルのバーコードをハンディターミナルで読み取り、出荷に向けた最終確認も行う重要な工程だ。宮さんは「集積場所を間違えたり、ラベルの登録漏れを起こさないように注意して作業しています」と話す。  富士センコー運輸では、業務の切出しの際に、作業の細分化を行うことで、だれもが活躍できる職場環境をつくりあげた。例をあげると、検品荷役作業を分割し、入荷した商品をベルトコンベアに乗せる作業や店舗ごとに仕分ける作業だけに特化させることにより、複雑な作業やチームワークを求められるような作業が苦手な従業員でも活躍できるようになった。  仕分け作業においても、段ボール回収やトレー回収などに細分化して切り出すことで、体力に自信のない従業員でも能力を十分に発揮している。これらの取組みは、高齢の従業員の業務負担軽減や、ほかの従業員がより業務に集中できる環境を生み出すなどの相乗効果をもたらしている。  また、社内での障害者雇用への理解をうながすため、支援機関から講師を招いて、管理者などに対し研修を実施するなどの取組みを行っている。富士センコー運輸では、今後も支援機関と連携し、積極的に障害者雇用を続けていく予定だという。 ※PD:Physical Distributionの略。フィジカル・ディストリビューション=物流 写真のキャプション @コンベアでエリアごとに仕分けられた商品を店舗ごとのカゴ台車に積み込む「ケースシュート」は、宮誠樹さんが得意とする作業の一つだ A「ケースシュート」を終えたカゴ台車を店舗ごとに集積し、検品する「ステージング」作業を行う宮さん B商品に貼られたラベルをハンディターミナルで読み取る Cステージングが完了したことを示すため、カゴ台車のラベルにサインする宮さん 飲料水が積まれたパレットをフォークリフトで運搬する木村(きむら)誠(まこと)さん 製造メーカーから入荷した商品を洗剤や化粧品などのカテゴリごとに仕分けて カゴ台車に積み込む「インダクション」を行う若杉(わかすぎ)京志郎(きょうしろう)さん コンベアでは扱えない商品を仕分けるデラベガガルシア・ジャンマルコさん。この商品は一梱包あたり20kgあるが、デラベガガルシアさんはテンポよく作業を行っていた コンベアに商品の段ボールを流す望月(もちづき)陸(りく)さん。商品の外装に貼りつけられたラベルの向きなどに注意を払いながら作業を行う PDセンターの一角。コンベア上をさまざまな商品が行き交い、商品外装に貼りつけられたラベルをもとに自動で配送エリアごとに仕分けられる 商品の入ったコンテナを検品ラインに投入する鈴木(すずき)由布斗(ゆうと)さん。検品の担当者が作業を行いやすいようにコンテナの蓋(ふた)を開けラインに投入する 店舗から返却された冷蔵商品用の保冷カバーつきカゴ台車から保冷剤を取り出す麦島(むぎしま)伸一(しんいち)さん ほかの拠点で行われる次出荷準備作業に向けて、カゴ台車内のコンテナを整理する麦島さん